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名人の授業


名人の授業シリーズ 橋元の物理をはじめからていねいに【改訂版】熱・波動・原子編

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物理はイメージだ!
 ハッシー君はいつも「物理はイメージだ!」と叫んでいます。叫ばなくたっていいようなものですが,いまだに「物理とは,公式を覚えて,複雑な計算をして,何が何やらわからないまま答えを出す,そんな科目だ」と思っている人がたくさんいらっしゃるので,ついつい叫びたくなるのです。物理の本質は,公式や計算とは無関係です。我々が生きているこの世界が,どのようにできているのかというイメージ,これがすべてなのです。
 本書は,「物理はイメージだ!」という信念のもとに,「物理基礎」を学び,さらに「物理」を学ぼうとする人のために企画しました。東進ハイスクール・東進衛星予備校での実際の授業をもとに,ライブの雰囲気を生かしてまとめたものです。中学校の理科や数学,「物理基礎」はある程度わかったのだけれど,「物理」はゼンゼン理解できないと思っている人が,おもな対象です。それだけでなく,大学入試を「物理」で受験しようと思っている人に役立つように工夫しました。
 「物理基礎」の範囲については,復習として少し触れているところもありますが,詳しい内容については『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』でしっかり押さえておいてください。また,できれば「力学編」「電磁気編」を先に学んでおくと,より理解しやすくなるでしょう。

「熱」「波動」「原子」の特徴
 高校の物理は,大きく「力学」「熱」「波動」「電磁気」「原子」の5つの分野に分けられますが,本書はその中で「熱」「波動」「原子」を扱います。
 大学入試では,「熱」「波動」「原子」分野のいずれかが必ず出題されると考えてよく,その学習を決しておろそかにしてはいけません。
 (1)「熱」は,基本法則の数が非常に少なく,効率よく勉強できる分野です。苦手意識を捨てて,ぜひ得意分野にするべきです。
 (2)「波動」は,正弦波,音波,光波など学ぶべき項目が多く,勉強に時間がかかりますが,日常生活と結びついた事柄が多いので,とっつきやすいかと思います。労をいとわず,着実に身につけていきましょう。
 (3)「原子」を得意分野にするには,新しい物理学に興味をもつことがいちばんの早道です。出題の形式はほとんどパターン化されているので,みかけほどには難しくありません。楽しみながら学ぶという意識をもつようにしましょう。
 最初は全部が理解できなくてもかまいません。1つでも2つでも,あっ,なるほど,そういうことなのか,という感動を味わってください。そうすれば,いつのまにかキミは物理の魅力にとりつかれていることでしょう。一人でも多くの人が物理好きになってくれる。それがハッシー君の願いです。

2017年6月 橋元淳一郎

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