本書の特長
(1)「一問一答+用語集」を1冊に統合
左頁に問題文(=一問一答),右頁に用語解説(=用語集)を併記。歴史総合の「基本」を重点的に学びながら,必要に応じて高度な知識まで「深堀り」できる,極めて効率的・汎用的な教材です。
(2)「要点」と「流れ」を催促マスター
歴史総合の「要点」を「流れ」に沿って問題文にしているので,一問ずつ読んで解いていく(音声を聞き流す)だけで歴史総合の「要点」と「流れ」がすばやく修得できます。(問題文の音声付き)
(3)最短距離で得点力が向上する
歴史総合の「流れ」を理解するうえで重要な基本用語を厳選収録。左頁には基本知識,右頁には詳細知識(標準~難関レベル)を掲載することで,必要に応じて効率的に,最短距離で得点力を向上させることができます。
本書「はしがき」より
歴史総合は厄介な科目です。
この先日本史探究を選択しようと思っている人にとっても,世界史探究を選択しようと思っている人にとっても、必修ですから履修しなければいけません。日本史探究を選択した人の中には「世界史が苦手だから日本史にした」という人も多いと思います。もちろん逆も多いと思います。苦手だと思っている教科をやるのは苦痛でしかありません。
しかもこの歴史総合,共通テストを始めとした多くの大学の日本史探究や世界史探究の入試で出題範囲となってしまっています。もちろんメインは日本史探究や世界史探究です。共通テストでも,歴史総合は25点程度しか配点はありません。この25点,もちろん無視することはできません。しかし,そうは言っても25点です。多くの時間を歴史総合に割くことは得策ではありません。というわけで多くの受験生は,選択科目であるはずなのに,なぜかこの「得意でもない科目」に時間を割かなければいけない,でも25 点程度のために多くの時間を割くことはできない。このことに大きなジレンマを感じていると思います。
本書は,歴史総合の学習をできるだけ時間をかけずに効率良く行うためのツールとして誕生しました。一問一答は自分の抜けている知識を見つけるのに最良の道具です。学校の授業や『金谷の歴史総合「なぜ」と「流れ」がわかる本』などで学んだ内容が定着しているかどうかを本書で確認してください。
また本書は用語集としての機能も搭載されています。右ページにある「用語解説」を読んでください。これは一般的な辞書や用語集の解説とは異なり,入試に必要な部分だけがコンパクトにまとまった解説になっています。また左ページの一問一答の問題文を上から順番に読んでいくと……、この時代のあらすじ̶̶つまり全体像̶̶がわかるように書かれています。「流れ」がつかめる書き方になるように工夫しているのです。
つまりこれ一冊の中に,
①全体像をつかんであらすじを理解すること(基本参考書)
②自分の抜けている知識のチェックをすること(一問一答)
③用語の理解を入試の範囲内で行うこと(用語集・辞書)
の3つの要素がコンパクトにまとまっているのです。ですから,学校の授業や『金谷の歴史総合「なぜ」と「流れ」がわかる本』をベースにして,本書と過去問演習だけで「もう大丈夫」というレベルにまで押し上げることが可能なのです。
また最後に,歴史総合を学ぶことは、日本史を学ぶうえでも世界史を学ぶうえでも大きな武器となります。このことはコラム1〈なぜ「歴史総合」を学ぶのか〉で詳しくお話ししていますので,ご覧ください(☞ P.94)。 皆さんが限られた時間を有効かつ効果的に活かせれば,著者としてこれ以上の喜びはありません。
金谷俊一郎
本書【基本版】はこんな人におススメ!
□定期テストで高得点が取りたい人(日常学習用)
□歴史総合は共通テストだけ必要な人
□第一志望校が 国公立大または中堅私大レベルである人
本書は正解となる重要用語に「用語解説」が付いているため,基本事項の深い理解に適しており,定期テストや共通テスト対策におススメです。また,基本事項の論述対策にも最適です。
本書との併用で学習効果アップ!
本書の章立ては,『金谷の歴史総合「なぜ」と「流れ」がわかる本』と完全対応しています。本書とあわせて学習すれば,歴史総合の「なぜ」「流れ」「用語知識」をさらに効率良く定着させることができます。
(初版発行 2025年10月)