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山口県 私立 高水高等学校 卒
東京大学 理科三類

丸小野 成輝くん

■共通テスト得点 819点/900点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 世界史

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 80 82 40 40 38 =280/440点
自己採点 100 80 40 30 40 =290/440点

■受験した感触・・・ 数学で終了直後に解法が思い浮かんで悔しかった。全日程終了後は、計算ミスがあれば五分五分だと思った。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 C 理科三類 C 理科三類 C 理科三類 C

地方受験心得

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東京大学の志望理由

 私はもともと医師を志しており、小学生の頃は医学部の難易度も知らずに医師になると豪語していた。私は、運よく学才とそれに理解のある家庭及び中高の先生方に恵まれていたので、徐々に東京大学への道が現実的になっていった。本当に初めの頃は東京大学に「行ける」ことが東京大学に「行く」理由となっていたように思う。しかし、人文・社会・自然といった分野を問わずあらゆることに興味を持つ私にとって、教養学部前期課程のある東京大学は理想の環境であったし、目指していくうちに東京大学に強いこだわりを持つようになった。

将来の進路

 もちろん医学に携わるのだが、医学及び医療に触れることのない今までの経験から臨床か研究かを決めるのは避けている。実際に医学部に入って勉強しながらゆっくり決めていくといいとの助言も受けたし、私もそう考えている。また、なんとなくではあるが、経済的なハードルさえ克服できれば留学をしてみたいとも考えている。ドイツであれば、国立大学しかないので学費無料で留学できるらしく、当初はロシア語にしようと考えていたが、ドイツ語を選択し、留学に活かしたいと思う。

利用したサービス

 私は地方の学生で都市部で提供されているサービスにアクセスすることは難しいので、東進のサービスを全面的に利用した。後述したので参考にしてほしい。

先取り学習(理系)

 先取りした方がいい科目は英語、数学、理科である。理由はむしろ消極的なのだが、国語と世界史は1年もあれば十分だからだ。したがって消去法で先ほどの科目に定まる。では、各科目について私がした勉強を中学生から遡って紹介する。本格的な勉強をしたのは高三の夏からだが、私が受験勉強と意識していなかった勉強が今につながっていると思うので、必要な情報は適宜取捨選択してほしい。
  • 英語

中学生の頃は先生が単語や文法を鬼のような課題で鍛えてくださった。こういった詰め込みは批判されることもあるが、英語の初期に限ってはこれが最善であると思うし、留学経験もない私の英語力はこれが基盤になっているに違いない。なぜなら言語の習得は幼児同様、反復によって身につけるのが基本であり、反復するためには基本となる基礎能力が必要だからだ。事実、私は初めに必要な知識を身につけたおかげで、中学生からでも高い英語力を身につけられた。その後はネイティヴの先生と昼食中に会話(もちろんコロナ以前)したり、目にする日本語を片っ端から頭の中で英訳したり、BBCのニュースを聞いたりすることによって4技能を高めた。しかし、受験にはこれだけでなく、適切な対策が効率的な点数アップにつながるので自分に合う先生を見つけてほしい。

  • 数学

私は中学生の頃に才能を見出してくださった先生に高校の数学の教科書や私物の書籍を貸していただき、高校範囲+αを身につけた。しかし、興味からの学習であったので先へ先へと前のめりになり、基礎がおろそかになっていた。しかし高3になって青木純二先生の授業を受けたことで苦手を潰せたのでことなきを得た。

  • 理科

化学は知識の確認も大切なので早めに学習しておき、模試で確認を繰り返すのが良い。いわゆる物理のセンスと言われるものは、所与のものではなく身の回りの事象をどれだけ観察・考察したかで培われるものなので、ゆっくりと醸成してほしい。数学的な処理も必要なので数学の後に物理をやるのが理想的だと思う。

■東進東大特進コースについて

 具体的な内容に入る前に、地方受験生の立場で東進、特に東大特進コースについて語ろうと思う。地方の受験生は都市の受験生に比べて、殊に東大受験においては不利な状況にある。なぜなら、教育リソースに大きな差があるからだ。地元に大きな塾はない。私の例で言えば、毎日往復2時間かけて広島の予備校に向かおうとも、広島に理科三類の受験生がいないので、それに対応した「十分に」ハイレベルな授業は展開されておらず、心許ないのが実情だ。しかし、私には東大特進コースがあった。私のような地方受験生にとって、質の高い講座を提供してくださる東大特進コースは大きな支えとなる。したがって、東大特進コースを全面的に利用することを、特に地方の東大受験生に強くお勧めする。
 では、私の経験を踏まえ、何を利用すべきかという話に移る。ここでは、数少ない地方出身の東大理科三類合格者として、地方受験生の視点に立って解説したい。都市の方々にももちろん参考にしていただいて構わないが、お役に立てない可能性があることに留意していただきたい。
 今が高校3年の春だとして、東大対策に限って言えば、各科目は東大特進コースの授業を高校3年生の丸1年分受け、それに加えて過去問演習(私は東進衛星予備校の過去問演習講座を利用した)をしておけば十分であろう。高校2年生用の講座として国語・数学・英語があるそうなので、高2以下の方々はそれも受けておくとより盤石なものとなるだろう。
 私が受講した講座は様々あるが、その中で特に印象的だったものを挙げる。ただし、東大特進コースの授業については高校3年生のプレ講座から第Ⅵ期講座において受講した。
  • 過去問演習講座:実際、模試のように本番様式の練習が十分に行えたのが、本番で実力を出せたことにつながっていたと思うので有効であった。
  • 数学の真髄:私の数学に対する考え方をこの上なく矯正してくださった。問題は解けるけど毎回なぜ解けたかはっきりしない、特定の範囲が苦手でどうしても改善しないといった悩みは大抵論理や概念の理解が甘いことが原因なのでこの講座は特効薬となるだろう。
  • 東大特進英語:英語の読み方を私の中で体系化していくのに大きな助けとなった。英語がどうしても間に合わない、対策法がわからないといった方にお勧め。
 これら以外にも、東大特進コースの授業は全て参考になるものであった。保護者の方と相談し、取れる授業は取っておくことをお勧めする。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 どうしても目標が高く思えすぎて、無理なのではないかと考えることもあるでしょう。もちろん、自己評価を正確にして妥当な志望校を考えるのも大切です。しかし、実力はあるのに過小評価してしまうことで本来の志望校を諦めてしまう、あるいはやる気を損なってしまうのは避けたいところです。その対策として私は「逆算」と「分割」を原則にしてきました。合格最低点など、過去のデータから目標点を設定し、自分の現状に合わせて各科目の目標点を割り振る。その上でするべきことを科目、分野、講座・書籍、一日の課題というふうに分割していくと、案外現実的なことがわかります。「逆算せよ、自ずと道は決まる。」「困難は分割せよ。」ぜひ参考にしてください。
 継続することが大切です。無理をしすぎないよう気をつけましょう。みなさんと駒場で会えることを楽しみにしています。