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熊本県 県立 熊本高等学校 卒
東京大学 理科一類

落合 琉惺さん

■共通テスト得点 939点/1000点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 88 52 51 33 25 =249/440点
自己採点 89 31 42 39 28 =229/440点

■受験した感触・・・ まずい。頑張ったはずなのに。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 C 理科一類 D 理科一類 B 理科一類 D

後悔は後に立つ。

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 この受験を終えて、私には後悔していることが数多あります。もちろん、合格した結果から自身の方法を正当化して得意になって書き連ねることも考えなかったわけではありませんが、ここは一つ正直に、きっとこれからの受験生に役立つであろうことを記させていただきます。まず初めに、比較的うまく対処できた共通テスト対策について話します。

共通テストについて

(1)流れに乗るということ

「共テは(特に数学)解き方が決められてて、毎回自分の解き方と違うからやりにくい、点が取れない。」「共テ国語は運」などと言う人がある一定のレベルになってくると現れますが、誘導にうまく乗って計算を省略しながら答えを導くというのは二次試験にも通用する典型であり、また全国規模の公式なテストである以上「運」で決まる問題など滅多にお目にかかれません。レベルが半端に高い人ほど返って自分の解放に固執し、共通テスト特有の誘導に乗れていません。東進の講座であったり、YouTubeも参考にしつつ早いうちに共テを攻略しておくことが大事かなと思います(私も謙虚になって臨んだら成績の伸びが大きくなりました)。

(2)二次のための糧になるということ

理系選択者が比較的蔑ろにしてしまう国語や英語は共通テストの演習で特定のことに気をつければ、二次試験の基礎力向上につながると私は考えます。国語において、選択肢を見る前に答えを自分で書き出してその後に選択肢を見るという訓練は、①消去法に頼らないため本番で「2択を外す」ことにならない②自分の力で解答に必要な基本要素がわかるようになる③最終的に評論、小説の時短になる、というように多くメリットがあります。また共テ英語においてどうすれば余裕を持って解き終えられるか考え、例えば次の展開を予測しながら読んでみるだったり、徹底的に返り読みしないようにするだったり、自分に合った方法を試すことで、二次試験の読解に大きく寄与することは間違いないです。共テで躓いてるということは、二次力をつける好機であるということです。

二次試験における後悔

(1)理屈→量→速さ

3つの部活に入っており、加えて共テ一ヶ月前の12月にはプロの弦楽団と部活のコラボもあり、私は勉強計画を大幅に失敗しました。それに気づいたのが、年度末です。では何を間違えたのか。大きなポイントは、私が理屈を理解していれば自然と点数は伸びてくると勘違いしていたことでした。演習量を重ね(経験値をためて)、時間制限を設けた特訓をして始めて二次力が完成するのに、それをしていなかった。まだ年明け前に気づいてよかったと思っています。

(2)行き過ぎた楽観主義

私の勉強方法が上記の様に間違っていたと気づくのがなぜここまで遅れてしまったのか。一つには自信過剰だったことが挙げられます。これを読んでいる人の中にも中学高校受験を経験しいわゆる難関私立に合格し鼻高々になっている人がいるでしょう。その中でも私のように地方公立に進学した人たちは、特に要注意です。いつの間にか、コツコツ努力を重ねていた人に先を越されていることは多々あります。謙虚さを失わず、自分の勉強態度に反映させる。テストの判定が思うように上がらないならば、一旦自分のプライドを脇に置いて勉強法を変えてみる。今振り返ると当たり前のことですが、楽観と悲観の塩梅が間違っていたなと思います。

■東進東大特進コースについて

 私は国語が特に苦手意識があったので、林修先生の東大対策国語を受講していました。高校受験時お世話になった地元の塾の国語講師のおかげで、国語がいかに論理的な科目で楽しいのかを知りました。ですが、高校入学後も点数が満足いくほど伸びませんでした。そんな苦境に表れたのが林先生でした。先生の確固たる採点基準は自学で曖昧になりがちな国語の勉強の骨子を理解するには最適で、先生が再三授業でおっしゃっていた「論理の貫通」のポイントは私の読解に新しい視点を与えてくれました。驚くべきことかもしれませんが、先生国語の成績は学校で四百人のうち指三本で数えられるほどに上昇しました。私は理系ではありますが、国語をここまで愛することができたのは林修先生の力あってこそです。ありがとうございました。
 加えて東進リスニングアプリについても言及しなければなりません。私はこのアプリを受験票が届いてから集中的に始めました。なぜならば私の受験会場がリスニング環境が最悪だと名高い法文一号館25教室であったからです。焦る気持ちで東進リスニングアプリをダウンロードし、開いて見ると、問題に合わせた細かい問題の種類及び難易度と話者の訛りを選択でき、これが安定的にリスニング8割を超えられるようになった秘訣となりました。また雑音ありの機能では無線でリスニングを解いているのかと錯覚するほどの雑音で耳を鍛えることができ、試験本番のほうがむしろ音が明瞭に聞こえた印象がありました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私の場合反省の尽きない受験となってしまいましたが、受験勉強は一種の戦略ゲームだと思います(ゲームをしたことがないので分かりませんが)。自分で悩んで思いついた方法で自分のスキルを磨いていく。そして時には課金をして、無双したりできなかったり。当然成績が上がり目標を達成できたら嬉しいし、できなかったら悔しい。論理的に受験を攻略していくその裏には感情に突き動かされる側面が不可欠だと思うんです。だから思う存分悩んでください。全て敷かれたレールの上を行くより、所々自力で開拓してみてください。前のめりになって受験勉強をしているあなたは、もうすでに立派なプレイヤーです。