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東京都 私立 女子学院高等学校 卒
東京大学 理科一類

青木 絵利香さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 97 42 52 37 31 =259/440点
自己採点 90 40 50 30 20 =230/440点

■受験した感触・・・ 数学と理科で頭が真っ白になってしまった。絶対落ちたと思った。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

自分で考え、最適だと思える勉強を

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 建築家になりたい。この目標を叶えるためにどのような環境で学ぶべきかを熟慮した結果、高1の12月に東京大学理科一類を第一志望にすると決めました。それ以来自分で勉強のスケジュール、受講する講座、使用する問題集を決めてコツコツと勉強をしてきたことが合格につながったのだと思います。以下、科目別に書きます。

英語

 高1の時にセンターレベルの文法を、高2の時に東大レベルの単語帳を通学中の電車で読み込み、3周ほどして単語・熟語を覚えました。この際、そもそもその語を知らなかった場合、列挙されている意味の中で1つでも知らなかったものがあった場合、意味は知っていたが使い方(どの前置詞とともに使うかなど)を知らなかった場合は、その単語・熟語の横に小さな付箋を貼り、空いた時間にもう1度復習できるようにしていました。その甲斐あってか、高3の時はほとんど英語の時間を割かずにすみました。リスニングはアプリでBBCを1.25倍速で聴き、対策をしていました。世界中の特派員のレポートには標準的な英語にはない様々な特徴があるので、複数の人種が喋る可能性のある東大英語のリスニング対策には向いていると思います。

数学

 苦手科目でした。加えて、高3の時に理科に重点を置き過ぎて数学の勉強が疎かになってしまったため、やりきれていない感が残り、直前期に漠然とした不安を感じることになってしまった科目でもあります。高3の時は東進ハイスクールの東大対策数学と東大対策理系数学の受講をベースに進めました。ですが、それだけで満足して全範囲を網羅的にカバーした問題集をやり切るなどの努力を怠ってしまったことは反省しています。後輩の皆さんは、本当に自分がその教科に対して自信が持てるかどうかを常に考えて勉強のバランスを調節してください。

国語

 現代文は林修先生の東大特進での授業で十分太刀打ちできると思います。授業では傍線部の1つ1つの要素をいかに簡潔に言い換えるか、比喩をどのように説明するかなど、自分が苦手としていたポイントを詳しく説明してくださり、本当にありがたかったです。直前期はその説明を写したノートを見返して、最終確認をしました。授業で配られるプリントは直前期の過去問演習に使えるので、きちんと保管しておきましょう。
 古文は高3から単語帳で単語や慣用表現を抑え、文法書を3周ほどした以外、対策はしていません。
 漢文は三羽邦美先生の参考書を高2の時からセンター試験本番レベル模試や東大本番レベル模試のたびに見直した以外、対策はしていません。

物理

 高2の12月から高3の7月まで東進ハイスクールのハイレベル物理を受講し、東大特進でも苑田尚之先生の授業を受講していました。公式を駆使してやっと現象が導き出せるというのではなく、最初から現象の大筋を捉え、それから公式を使いこなして細かい値を出していくという苑田先生のやり方こそが、東大の物理を押さえる上で必要なものだと思います。

化学

 高3の4月から7月まで、東進ハイスクールのハイレベル化学を受講していました。よくまとまったテキストで、必要な情報はほぼ全て書かれています。通学中の電車などで読んで定期的に全分野を確認していました。しかし、最後まで苦手な分野が克服できずに終わってしまいました。もう少し早い段階で完成させ、問題集に取り組んでまとめノートを作るなどして、自分の弱点を洗い出すべきだったと思います。

センター試験

 私は、過去の合格体験記に書かれていた「センター対策は1週間前からでも余裕」などという言葉を鵜呑みにして1週間前から対策をした結果、過去問対策も不十分なままに本番を迎えてしまいました。その不安のために過度に緊張してしまい、普段の模試ではしないようなミスを連発してしまいました。後輩の皆さんは、この体験記に書いてあることはあくまで合格者の脳の個性にあっていた方法であるということに留意し、決して鵜呑みにしないようにしてください。

体調・メンタル管理

 体調管理は家族の協力もあって万全でした。外出時のマスク着用、帰宅時の手洗いうがいは徹底してやってもらいました。私自身は外出することがほとんどなく、緑茶を飲むなどして体調管理に努めていました。今年のようにマスクが品薄になる可能性はあるので、マスクは適度に備蓄しておきましょう。過度の買いだめは他の方に迷惑です。
 メンタル管理は全くというほどできませんでした。その最大の理由は、理系科目に自信が持てなかったことです。苦手なところを徹底的に理解する努力を怠ってしまった他、直前期に問題集を周回するという勉強法を選択したことで、毎日のノルマをこなすこと自体が目的のようになってしまい、自分にとって本当に必要な勉強ができていなかったことに対する後悔が不安となって押し寄せ、本番で撃沈しました。

■東進東大特進コースについて

物理

 苑田先生の授業とテストゼミを受講していました。自分が分かっているようで分かっていなかった点を指摘するような良問ぞろいのテキストと、本番と同じような緊張感で受けられるテストゼミは東大物理に臨む者の心強い味方です。

現代文

 林先生の授業とテストゼミを受講していました。こうも明快に答案作成の道筋を説明できるのか、と感動しました。現代文に自信が持てるようになったのは林先生のおかげです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私は先述の通り、自分の実力に対する自信のなさが原因で直前期にメンタルが不安定になってしまいました。本番を終えた直後、もう1年頑張ろうと思って反省会をしたのですが、その時にこれからの1年間で絶対にするべきだと感じたのは、自分に自信の持てる勉強です。ズルや近道の勉強(『1週間で〇〇がわかる!』といった本に頼るなど)は言わずもがなですが、自分の苦手な分野に向き合うことを避け続ける勉強もまた、自分に対する自信につながることはありません。多くの方に支えてもらう受験ですが、最終的に試験に挑むのは自分たった1人です。その自分に対する自信こそが、本番に落ち着いて実力を発揮する上で必要不可欠であると感じます。どうか後輩の皆さんは、苦手な問題、見た瞬間に焦った問題に遭遇した時、その問題を理解することから逃げるのではなく、自分に自信を持つためのプロセスだと思って理解に努め、克服できたという確かな手応えを持って先に進んでいってください。色々と悩むことはあるでしょうが、自分で考え、時には周りに相談して、自分にとって最適な勉強をすることができたならば、きっと望む結果が得られると思います。頑張ってください。