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兵庫県 県立 長田高等学校 卒
東京大学 理科一類

石田 陽さん

■センター試験得点 823点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 65 59 26 37 30 =217/440点
自己採点 50 50 34 21 27 =182/440点

■受験した感触・・・ 絶っっっ対に落ちた。後期の勉強するか……

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 B 理科一類 C

“地力”をつける

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 一年生の頃は新しいことを学ぶ楽しさから勉強のモチベーションがあり、最初の2か月が休校となったこともあいまってどんどん予習を進めていくことができたので、高校の中でもトップを争う成績を維持することができました。しかしそこから学校生活や趣味に没頭するようになって、受験期には気づけば周りに追いつかれ追い越されてしまい、正直に言うとその差は最後まで縮まることなく受験本番まで時間が過ぎてしまっていたと思います。そんな中でなぜ私が合格最低点を超えることができたかというと、それは理系科目について、受験期までに“地力”がついていたから、ということが一つあるのではないかと思っています。ここでいう“地力”というのは、計算力や初見の問題にアプローチする力といったいわゆる基礎体力みたいなもので、受験当日のパフォーマンスに直接かかわってくる能力のことを指します。根拠は乏しいですが、この地力がついているかいないかがいわゆる首都圏の名門私立生と地方公立高校生との間で合否が分かれる所以かなとも思っています。
 この力をつけるためには、とにかくいろんな問題に当たることが一番だと思います。私は高1の間に標準レベルの問題集を軽く一周して、定期テスト前は範囲の中でも難しい問題を解いて臨んでいました。また高2になってからは数学オリンピックの存在を知り、いわゆる競技数学というジャンルの問題をたくさん解いていました。結局数学オリンピックは予選落ちしてしまい、そこでは勉強の成果は出ませんでしたが、そこで着実に進歩していたのかなと思います。
 さらに言うと、やはりこのような問題はただ解くだけではなく、そこから得られるものを最大化するために復習を欠かさないことが大切だと感じています。一度解いた問題をそのまま放っておくのはもったいないので、解いた次の日にその解き筋だけ復習するぐらいのことをしておくだけでも、最終的に力は格段についてくると思います。
 完全に独学で勉強していたのですが、やはり本質的な理解をもっとも強いられる理科が限界を迎えてしまい、東大特進にお世話になりました。
 受験期の勉強量は他の東大志望に比べて格段に少なかったとの自覚はあったので、本番でも本質が分かっていないことに起因するミスを連発し、自己採点結果を見ても受かった気がしなかったため、合格発表で自分の番号が見えた時思わず感極まってしまいました。開示得点が未公表であるため何がどうなって受かったのかはわかりませんが、手応えが悪くても受かる可能性は残されているので、ほどほどに期待しつつ発表の日を待ってほしいなと思います。

■東進東大特進コースについて

 東大特進では主に理科と数学を受講していました。ぜひ早めに入会して年間の講座を余裕をもって受講していただきたいです。
 入会当時は特に物理が伸び悩んでいたのですが、苑田尚之先生の講義は自分の中のあいまいな物理体系を一度リセットして、時間をかけながら自然で丁寧な体系を1から教えてくださって、受験物理のみならず自然科学そのものに対する姿勢をも変えることができました。
 化学の鎌田真彰先生も、各分野の重要な点を正しくわかりやすく教えてくださり、点数アップにつながったと思います。理系東大受験生ならあのテキストと授業を聞いて復習をしっかりすれば東大化学でも合格者平均を超えることが必ずできると思います。
 数学は長岡恭史先生のテストゼミを受講していましたが、このテストは前述した“地力”を上げるのにはもってこいの教材だと思います。
 他にも、英語は宮崎尊先生、武藤一也先生、化学は大西哲男先生の授業も一部受講し、どれも自分のためになるいい講座だったと思います。
 加えて、化学の高速基礎マスター講座は自分の知識の穴を埋めてくれる貴重な教材として重宝していましたし、リスニングアプリもどこでも使える利便性から、通学時間や隙間時間で使用しており、もともと大の苦手だったリスニングを何とか合格レベルまで成長させてくれた教材でした。
 模試については、高1の頃から全国統一高校生テストを受験しており、二次試験とは全く違う共通テストの形式に早くから慣れておいたことで、共通テスト直前期にも二次試験の勉強にある程度のリソースを割くことができたと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験を終えて感じたことは、やはり本番は問題との相性や体調などの運の要素がかかわってくるということです。受験勉強というのはこのような中で受かる確率をどれだけ上げることができるか、ということなのかなと思います。逆に言うと、3年の途中まで部活を一生懸命していたり、公立高校で理科社会の全範囲が終わるのが11月頃だったりと、周りとのディスアドバンテージを持っていたとしても、頑張ると決めた時から一生懸命勉強に取り組んでいれば、わずかながらでも合格の可能性を生むことができます。自分がどれだけ苦しい状況であろうと、夢を諦めず全力で頑張ってください!