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東京都 都立 小石川中等教育学校 卒
東京大学 理科一類

大木 康平さん

■センター試験得点 751点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 72 46 35 41 36 =230/440点
自己採点 70 40 40 40 30 =220/440点

■受験した感触・・・ 法文二号館はやはりリスニングが聞き取りづらい。テキトー感覚採点ですご了承ください。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定

最底辺からこんにちは

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 推薦入試では自分は受からないことに気づき、絶望した高2の冬から私の受験生活は始まりました。中等教育学校であることに甘んじてそれまで勉強をサボっていたため成績は下の中くらいで、かなり遅れを取ったスタートでした。それでも1年ほどで合格者最低ラインに滑り込むことができました。以下、自分が心がけていたことを列挙していきます。皆さんにとって参考になりそうなところは参考にし、ならなそうなところは適当に読み流してください。一人の勉強法が万人に効果抜群といったことはまずありえませんから。

楽できるところはとことん楽をする

 学問に王道はありませんが最短経路はあります。勉強をしていると、手段の目的化が往々にして起こります。もとは入試本番に問題が解けるようになるために問題集を演習していたのが、いつの間にか問題集を制覇することを目的として必要のない問題も解いてしまうといった感じです。無駄を省くには自己分析が欠かせません。自分の苦手としていることを把握し、それを効率的に補強することができる問題のみを見極めて解きましょう。弱点の把握と適切な演習問題の提供をサポートしてもらうために学校や塾の先生を利用しましょう。相談料は基本的に無料でしょうから、新しく問題集を買う前にまずは先生に相談を。
 テクノロジーも利用しましょう。最近は大概のことをスマホで済ませられる時代ですから。私はパソコン作業が好きだったので物理や化学の暗記事項をワープロソフトでプリントにしていました。
 皆さんも自分流の効率的な勉強法を確立できるとかなり余裕をもって受験生活を過ごせると思います。

日常的に英語に触れる

 筋肉と同じです。使わないと衰えます。逆に言えば少しでも継続して触れていればかなり力がつきます。1日に腕立て伏せを1万回やるより200日継続して50回腕立てをしましょうということです。私は理科や数学でわからないことを調べるときになるべく英語の文献に当たったり、休憩にYouTubeで英語の動画を見ていたりしました。
 一口に英語の勉強といっても鍛えるべき部位は複数あることを忘れないでください。特に英作文は忘れがちです(私が忘れていただけ)。英作文を書き、その場でネイティブの人が添削してくれるという授業形態がおすすめです。

文学作品を読む

 英語の学習と同じで、日本語の速読・精読力も何もしていないと勝手に錆びていきます。特に国語力は、正確な設問の理解が求められる数学や短時間で長文から要点をつかみ取る必要がある理科などの他教科にも関係するため重要です。私は通学の途中に太宰、芥川といった有名どころの文学作品を読んでいました。効果は数か月かけてじっくりと現れると思います。読書のおかげで模試の現代文が漢字以外0点だった(!)私でも現代文の点数で校内1位を取ったり共通テストの現代文で満点を取ったりすることができました。さらに教養もついて人間的に豊かになりました。前に比べればね。

休む

 1年で巻き返した逆転合格勢の中ではかなり遊んでいたほうだと思います。特に、コロナで自宅に引きこもるようになってからは1日に平均1時間くらいはYouTubeを見ていました。休むことで成績が爆上がりすることはあまりないと思いますが全く休まないと心がやられて受験どころではなくなります。私みたいにのんべんだらりとしていても大丈夫だったりするということは参考程度に知っておいてください。

他人と比較しない

 世間には様々な人がいますが声高に威張る連中の存在ばかりが目立ち、そいつらが世界の基準のような錯覚に陥ります。受験生にとってこれはかなりのプレッシャーです。「模試A判定w余裕すぎww」、「この問題簡単すぎて差がつかないだろw」等々、勉強ゴリラ共がウホウホとドラミングしている間に皆さんは勉強するなりYouTubeみるなり気にせず過ごしましょう。皆さんの合否は皆さん自身の能力にかかっており、勉強ゴリラがどれだけA判定を取ろうと何の関係もありません。

周囲の人に頼る

 受験は独りではできません。先生、親、友達、近所のおばさん、行きつけのコンビニの店員など数えきれない人の好意や応援があなたを支えています。頼り上手になりましょう。頼られることを期待している人だっているはずです。周囲の好意に感謝して甘えましょう。負い目を感じる必要はありません。受験が終わってからその恩を返せばよいのです。

図太くなる

 本番の緊張は別格です。せっかく青春を潰して勉強をし、実力をつけても本番に発揮できなければもったいなさすぎます。試験本番において、メンタルはカップラーメンに入れるお湯のように重要です。メンタルの強さは先天的なものもあるかもしれません。私の友達にも、試験前日に10万円以上する仮面ライダーベルトをリボ払いで購入するようなタフなやつがいます(ちゃんとそいつも東大受かっています)。私は本番での緊張を和らげるために、試験会場でラジオを聴いていました。普段聴いているラジオ放送からいつも通りのCMが流れたことでかなりリラックスすることができました。また、「1日目の国語と数学を白紙で出しても、2日目の理科と英語で満点とれば合格するんだから、1日目は2日目で取りこぼす点数を補う程度に得点すればよい」と考えるようにしていました。多くの物事は如何様にも捉えることができます。自分に都合の良い考え方をして緊張を和らげましょう。
 失敗に引きずられないようにしましょう。私は共通テストの地理の得点が都道府県の数と同じでしたが東大に受かりました。ちょっとやそっとの失敗は後からいくらでも巻き返せます。タフに生きましょう。

■東進東大特進コースについて

 東進リスニングアプリはおすすめです。特に名前が あ~か 行の方はリスニングが聞き取りづらいことで有名な法文二号館で受験することになると思いますので、ノイズ入りのリスニング音源が用意されている当アプリは重宝しましょう。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 よく、受験を終わって振り返ってみれば一瞬だよと言われますが、私にとっては全く一瞬ではありませんでした。それはおそらく1年という期間に自分の持てる力の全て(もしくはその多く)を注ぎ込んだからではないかと考えています。辛く、苦しく、二度と繰り返したくない一年間でした。でも充実はしていたと思います。皆さんも「一瞬」とは形容し難い濃ゆい受験生活を送ってほしいです。そうすれば多分受かりますから。皆さんが来年の春、入学の面倒くさい手続きをしながら我が物顔で体験記を書けるよう切に願っています。くれぐれも体調に気を付けて受験生活を送ってください。