■センター試験得点 810点/900点
■センター試験得点選択科目
前期試験得点 (自己採点) |
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英語 |
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数学 |
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国語 |
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物理 |
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化学 |
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開示得点 |
68 |
+ |
45 |
+ |
45 |
+ |
33 |
+ |
39 |
=230/440点 |
自己採点 |
72 |
+ |
57 |
+ |
50 |
+ |
20 |
+ |
44 |
=243/440点 |
■受験した感触・・・ なんか数学物理難しかったけど、周りの受験生と比べてよく出来た気がする
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第1回(6月) |
第2回(8月) |
第3回(10月) |
最終(1月) |
東進ハイスクール 東大本番レベル模試 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
理科一類 |
B |
理科一類 |
B |
理科一類 |
A |
理科一類 |
B |
学力とメンタルを共に成長させ勝ち取った合格
■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。
高二までの勉強と姿勢
初めに東京大学を目指し始めたのは中学三年の秋頃です。少し悔しいことがあった時期に、衝動的に東大目指してやろうという気持ちで志望校になりました。そこから、高二の最後までは、とにかく学力(単純な知識や問題を解く力)をあげることを考えていました。具体的には、中三のうちに数学Ⅲを終わらせました。高一では、学校で配られるレベルの単語帳を全て覚えて、物理の基本を1周しました。また、高一のうちに東進の数学の講座を活用してほぼ全てのレベル見終えていました(例えば長岡恭史先生の授業であれば、ぐんぐん基本編と応用編、東大対策数学まで)。この講座を、高校3年間通して定期的に復習することで、東大でよく出る分野についての力がかなり良くつきました。また、高二では、物理は、入試標準から発展レベルを1周し、化学は1周1通り学習しました。このように、高二までは学習内容をまず一周することを考えていました。なので、実際各科目実践的にどれくらいの力がついているのかということはあまり意識していませんでした。
高三の一年間
高二までと高三で一番大きく変わったのは、自分のできないことについてより敏感になったという部分です。高二までで予習が一通り落ち着いた頃、今まで気づかなかったことに気付かされかなり焦りました。例えば、一つは数学の成績が安定していなかったことです。今までは「たまたま」で済ませていましたが、受験は一発勝負であることを強く意識した時に時にこれではまずいと思い、その原因を考えました。その結果、自分は数学の学習内容が偏っているために、単元によって周りの受験生ができる部分で失点していることを自覚しました。その後学校で配られた入試問題集を使い、全単元を網羅的に学習することで安定感が増しました。もう一つの例は、試験中に解けなかった問題も落ち着いて見れば解けるという現象についてです。これも高二までは、仕方がないこととしてそこまで気にしていませんでしたが、高三になるとその現象と向き合いざるを得ませんでした。この現象を自己分析してみると、思っている以上に試験中の焦りやイライラが問題を解く力を低下させていることに気づきました。そこで、まず自分の試験中の気持ちの変化などに注目してみました。その上で、できる限り安定して試験中のマイナスの感情を抑えられるような問題の解き方や一つの問題を捨てるタイミング、すなわち立ち回りを考え試行錯誤することを繰り返しました。このような試行錯誤の結果、まずは共通テスト本番ⅠAの序盤で手が動かなくなったが、その問題をすぐに飛ばし、残りを全て終わらせてから戻ってくることで、落ち着きが生まれ、その問題も解ききることができました。そして、物理が難しかった東大入試本番でも、今までの経験から割と早い段階で化学に時間を割こうという判断ができたので、試験時間中ほとんど焦ることなく解き終えることができました。逆に、かつての自分から判断して、このような場面で焦って、力が出し切れない受験生も多くいただろうと考えられたので、理科が終わった後はかなり自信を持てていました。このように私は、学力を身につけることはもちろんのこと、その上で、自分のメンタル面まで巻き込んで、自分の試験中のパフォーマンスを分析し、解決策について試行錯誤したり、かなり客観的な視点で試験を眺めることで周りの受験生よりもかなり落ち着いた状態で受験に臨めたのだと思います。その結果、同じような学力を持った受験生と共に受験して、定員の中になんとか滑り込めたのだと思います。
■東進東大特進コースについて
鎌田真彰先生の通期講座「ハイレベル化学」はかなりおすすめです。これは、講義形式で高校化学の全範囲を解説してくれる授業ですが、その授業内容を書き込んだテキストは、一度授業を見終わってからも模試の前日や、実際の入試の前日にも見直しに使用し、化学の知識面についてかなり安心して試験に臨むことができました。特に、パート2はおすすめです。無機、有機で覚えることがかなりコンパクトにまとまっています。
長岡恭史先生の通期講座の東大対策系の授業は全ておすすめです。ⅠAⅡBの講座では東大の問題を解くのに、多くの場面で必要になる存在条件や同値性の考え方について詳しく解説してくださり、この分野についてかなり自信がつきました。また、理系用の講座では、微積の基本からかなり本格的な求積、評価の問題を扱っていて、これらのテキストの問題を一通り解けるようにするとかなり強靭な数学力がつきました。ただ、一つだけ注意すべき点があります。それは、この講座が東大で頻出の部分を重点的に扱っているという部分にあります。限られた講数の中で、効率よく東大対策ができる意味で有益なのは間違いありません。私はこの講座を強くお勧めします。しかし、先ほどの項目でも書いたように、自分でしっかり意識していないと、気付かないうちに対策の浅い単元が生じてしまうことがあります。特に近年の東大は、いわゆる東大の傾向を受け継ぎながらも、少しずつ読めない部分が増えてきているように感じる(今年のベクトル、整式の割り算は少し面食らいました)ので、長岡先生の講座も受け東大の頻出事項に特に強くなりつつ、網羅系の参考書を用いて弱い部分を作らないというのが大切だと思います。
■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。
後輩の皆さんへ、二つ前の項目でも記したように、受験が成功するかどうかは、学力だけでなく、皆さんの精神状況も大きく影響すると思っています。それなのに、受験は直前に近づくにつれて、ある程度順調な人でさえ、精神的に苦しくなってきます。しかし、これはチャンスでもあります。周りの受験生、ほぼ全員辛いんです。もし、その中で少しでも心に余裕が持てたら、自信があったら、落ち着けていたら、それだけで大きなアドバンテージです。どうか皆さんが、辛い受験期の中で、志望校の問題をよく分析するのと同時に、自分の心についてもよく分析し、試行錯誤(何度失敗してもいい)し、最後の最後の本番に良い形で臨み、良い結果を勝ち取れることを祈っています。