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青森県 県立 三本木高等学校 卒
東京大学 理科一類

川上 誇衣さん

■センター試験得点 839点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 81 54 39 40 34 =248/440点
自己採点 90 45 35 15 35 =220/440点

■受験した感触・・・ 物理ってなんだっけ?

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

地方生よ、焦りなさい

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私が東大を志望し始めたのは中1のときである。中1のときの学級担任に東大を勧められ、漠然と東大を志望し始めたのを覚えている。私の通った中高一貫校からは今まで現役東大生が輩出されていないこともあり、私が初の東大生になるということをモチベーションに今日まで勉強を続けてきた。中1の時の担任はよく「地方生が東大に合格するには先取りが何よりも大切である」とおっしゃっていたのを覚えている。よって私は同じ境遇に置かれている地方生に向けて自分がやってきた学習について書こうと思う。

英語

  • 一般的に言われているように比較的取りやすく、安定もしやすい科目である。それだけに落とすと痛い目を見る。(特に今年のような場合)
  • 個人的に文法に関する詳しい知識は必要ないと思っている。(4Aを得点源としたい人は除く)

→文法はどんな高校でも授業で教えてくれるので、それを知っておけば問題ない。

→長文をたくさん読み何も見ないですらすらと頭から声に出して訳していくことがよい演習となる。

 これにより長文を感覚的に理解できるようになり、いちいち文法的知識をさかのぼって文章を分析しなくとも長文を理解できるようになる。

  • 1Aや2A、2B、4Bのような問題は学校の先生に添削をしていただいた。どんな高校にも必ず親身になって対応してくれる先生はいる。
  • リスニングは毎日聞いた。絶対に満点を狙える。

数学

  • 安定しない。取りにくい。特に地方生は非常に大きなハンディキャップを背負ってしまいかねない科目となる。
  • とにかく早く全単元を修了し、基礎を固めた。

→進学校に通う生徒は中学校のうちに数Ⅲまで終わらせてくる。地方生は彼らと戦う必要がある。つまりどう遅くても高1のうちには確実に全単元を終わらせなくてはならない。独学では厳しい部分もあるので、学校の先生や東進の講座を利用した。

  • 基礎を固めたらとにかく問題を解いて、たくさんの定石をものにする努力をした。そして経験値を積んだ。地方生は特にこれに尽きる。高2の秋ごろまでは1日のほとんどを数学の勉強に費やした。

現代文

  • 林修先生の授業を取った。これに尽きる。

古典

  • 古単は英単同様いつからやってもどれだけやってもよい。とにかく覚えたもん勝ち。
  • 文章を使っての演習は、学校から渡される課題と、共通テスト前の過去問演習でおおむね十分であった。

理科

  • 高2のうちに2教科とも修了させたが、そのうち得意な1教科については、東大模試で30点近くとれる程度までに完成させた。

→高3で主要3教科に回せる時間を多く作れる。

  • 先取りで学習を進める。

→東進を利用するもよし。学校の先生に放課後に個別で指導してもらえるよう掛け合ってみるもよし。


 地方生は受験に関する情報を手に入れにくいだけでなく、学校の中で他に東大志望の生徒がいなかったりと概して不利に感じることが多い。ただしそこに悲観して終わりでは話にならない。自分にできる最大限の努力をすることが大切。それは東進を利用するということだけでなく、親や学校の先生をたくさん利用するのがよい。受験生は忙しく情報をSNSで集めようにも時間がないのが現実である。そんなときは親を頼るとよい。自身の学習したいことと学校の進度があっていないときは自分のしたいこと、してほしいことを学校の先生に誠意をもって伝えなさい。あなたのやる気に答えてくれない先生などいません。使えるものをすべて使ってやれるだけの努力を全てした地方生に進学校の生徒との差などゼロである。

■東進東大特進コースについて

 私は東進教の信者なのでほぼすべての学習を東進に頼った。質の高い授業を聞くことができる。これを読んでいるあなたも是非東進教へ。

受講講座

  • スタンダード化学(大西哲男先生)

正直どこがスタンダードなのかわからないぐらいに難しい。だが、それをこなせた後の化学の点数は見違えるほどに高くなった。無機分野では化学反応式を論理的に作ることができるようになった。有機分野では構造決定の問題が中毒的に好きになった。遅くとも高2の段階でやることをお勧めする。

  • 数学の真髄―基本原理追究編―(青木純二先生)

ほとんどの人が何かをごまかしながら(公式の暗記、解法の暗記、etc.)数学を解いている部分があると思う。最初はそれでよいと思う。私は点数が伸びなくなったときに受講することで、今までばらばらに考えていた数学界がすべてつながるような感覚を覚えた。それはかなりの感動ものである。ある程度まで数学の演習をこなした人にお勧めする。

過去問演習講座

  • 私は25年分の講座を取った。時間配分を考え、東大の傾向を把握しつつ、演習量を確保するのに最適であった。ただし、25年となるとかなりの量であり、また過去に遡るほど近年とは趣向の異なる問題が増えてくるので、時間がある生徒は25年分の講座を取ることをお勧めするが、過去問以外に取り組みたいことが多々ある生徒は10年分の講座を取っても良いと思う。

東大本番レベル模試

  • 受けることができるのなら高1の段階からでも受けることをお勧めする。近年の傾向に即した問題を入手できるため、以前受けた模試の問題を高3の直前期に過去問代わりに使用することができる。自分は高1から受けて直前期の演習に役立てられた。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 進学校に通う受験生も地方生もともに時間はありません。ただし地方生は本当に時間がありません。その時間のなさを本当に焦ってください。その焦りから今やるべきことが見えてきます。環境は良くないこともあります。しかし、そんな状況をただ受け入れているだけでは日本最高学府には受け入れてもらえません。生かせる環境はすべて生かして、常に進学校に通う生徒との戦いだということを忘れずにただ前に進んでください。必ず合格できます(地方生の皆さんは合格したらとてもチヤホヤされますよ~)。