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東京都 私立 開成高等学校 卒
東京大学 理科一類

重高 悠人さん

■センター試験得点 833点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 57 106 36 41 37 =277/440点
自己採点 50 95 40 35 35 =255/440点

■受験した感触・・・ 大丈夫……だよね?

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 C 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

東大合格に寄せて

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大合格までの道のり(運動会まで)

 東大進学実績日本一の開成に中学から入学した私は、きっと東大に行くことになるのだろうと中学の時からなんとなく思っていました。とはいえ私は勉強熱心なほうではなく、中学生の頃の成績は真ん中くらいで、勉強は定期考査前に一気にやるだけで授業もそこまで真面目に聞かず部活や文化祭などに多くの時間を使っていました。
 開成では、高校になると定期考査とは別で範囲の指定がほとんど無い校内模試が行われるようになり、その試験では百傑表と呼ばれる上位百人が乗った順位表が配られます。もちろん初回模試で私はそれに載っていなかったのですが、何故かそのことがとても悔しく感じ、次の模試では絶対に百傑に入ると心に決めました。その頃はまじめに勉強している同級生はほとんどいなかったので、少し勉強すれば百傑には入ることができました。学年が上がり、段々と他の同級生も勉強に取り組むようになっても、百傑からは落ちないようにと勉強を続けました。毎回の模試で百傑を目指しているうちに、「このまま百傑を維持できれば東大に受かるのでは?」と考えはじめ、その考えは段々と確信に変わり、私は明確に東大を志望校として意識するようになりました。高一のまだ多くの同級生が勉強を全くしないか定期考査の直前だけやっていた頃から、少量とはいえ百傑を目指して勉強していたのは、高三の受験期において大きなアドバンテージになったと感じています。

東大合格までの道のり(運動会後)

 開成では、高二学年のほぼ全員が一年かけて準備を行い、四月に高三になったら実際に下級生を指導しながら優勝を目指すという、開成生活最後にして最大のイベントである運動会が高三の五月にあります。運動会が近くなったら多くの同級生はほとんど勉強をせず、運動会優勝を目指して動画研究や練習メニューの作成などの運動会準備を行いますが、運動会が終わったら、学年全体が一気に受験モードに入ります。この時にすぐに受験モードに入れるか、ダラダラと運動会の余韻に浸っているかが、合否を分ける最大のポイントだと思います。私は段々と上がる百傑のボーダーについていけるように、一日1~2時間程度とはいえ毎日勉強する習慣がついていたので、ここで受験モードに入るのはそこまで大変ではありませんでした。
 受験モードに入ってからは、夏休みまでは一日3~4時間、夏休みには一日7~9時間、夏休み後は一日5~8時間くらいの勉強をほぼ毎日こなしました。そこまで多くないと思うかもしれませんが、集中が続かないのに長時間勉強することや、「昨日頑張ったから今日はいいや」となってしまうことこそ避けるべきであると考え、東大志望としては短めの勉強時間の代わりに、勉強するときはとても集中するということを意識して勉強しました。
 私は高三の全ての校内模試で百傑を守り抜き、そのまま東大に合格したので、今から逆転合格を狙う高三の方にとってはあまり参考にならないかもしれません。ですが、東大に受かる人の中で私のような受かり方をしている人はかなり多いと思います。高二以下の東大志望の方は、ぜひ今のうちから毎日少しでも勉強する習慣をつけ、着実に東大合格を勝ち取ってほしいと思います。

点数を意識して

 私は高三の一学期ごろから、本番の試験で各科目何点を目指すかを、具体的に決めていました。もちろん東大模試の結果をうけて何度か微調整しましたが、最初の目標点数は数学90(80)・物理45(35)・化学40(30)・英語60(50)・国語40(30)※()は最低目標でした。もちろんこれはそれぞれの受験生が自分の得意不得意に合わせて決めてほしいのですが、最終的にこの点数を取るのだという意識で毎回の東大模試の目標点を設定することで、1,2か月に一回ある東大模試を非常に有意義に使うことができたと思います。

理科は早めに

 私と同じ東大理系の志望者の多くは、それなりに数学が得意だと思います。私もそうだったし、また学校の授業がかなり良かったので、学校の授業をきちんと理解するということと、秋以降に過去問を解くということだけをして、数学にはあまり多くの時間をかけませんでした。しかし、理科はそうはいきません。ほとんどすべての受験生が理科は高三一学期まででは未履修の範囲があり、また履修済みの範囲も十分に理解しているとは言い難い状況だと思います。未履修範囲の先取りもしたほうがいいと思いますが、それ以上に私がお伝えしたいのは基礎固めを早い時期から徹底的にやるべきだということです。学校で配られるような基礎的な問題集を全問完璧に解けるようにすることが、東大の理科(特に化学)を攻略するうえで必要不可欠です。この作業はかなり時間がかかるため、他教科の勉強で忙しくなってくる夏休み以降に取り組む暇はありません。夏休みかそれより前から理科の基礎固めを徹底的に行い、学校で配られる問題集は全問完璧に解けるという状態にしておくことで、夏休み以降に難しい問題集を解くときや、模試、過去問演習などにおいて、非常に有意義な学習をすることができます。ついつい学習を始めるのが遅れてしまいがちな理科ですが、早い時期から取り組むことで他の受験生に圧倒的な差をつけることができるので、ぜひ早めに取り組んでほしいと思います。

■東進東大特進コースについて

東大特進について

 私は林修先生の現代文を受講していました。中学受験の頃から現代文は大の苦手で、何を学習していいかも分からないという状態でした。そこで、友人から勧められた東大特進の現代文の講座を受講してみて、その通りに問題と向き合うように意識したところ、模試での現代文の成績が驚くほど上がり、30点いくかどうかだった国語で40点近くをとれるようになりました。自宅で好きな時に受講できるので、決まった日に出席しなければならない講座と違って簡単に取り組むことができて、ぜひ皆さんにも勧めたいと思います。

東大本番レベル模試について

 東大模試の中で最も返却が早い模試です。東大型模試をたくさん受けたおかげで、本番でもまったく緊張せずに試験に取り組むことができたので、模試はなるべくたくさん受験するべきだと思います。また、東進の模試は解答用紙が本番のものと酷似しており、その点でも本番の練習になります。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 順当に合格したなどと偉そうなことを書きましたが、私は共通テスト後の1,2月に勉強のやる気が完全になくなり、ゲームを毎日数時間するような生活を本番2週間前まで続けていました。それまでの学習で「浮き」を作ることができていたから何とか合格することができましたが、自己採点では目標としていた点数よりはるかに低い点数しか取れておらず、せっかく身に着けた能力を本番で十分に発揮できなかったことには悔いも感じています。
 皆さんは共通テストが良かったからと慢心せず、最後まで一点でも多くとることを目指して走り抜けてほしいと思います。