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神奈川県 市立 南高等学校 卒
東京大学 理科一類

江頭 和希さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 物理 化学 倫理,政治経済

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 87 82 37 36 39 =281/440点
自己採点 90 70 40 25 40 =265/440点

■受験した感触・・・ 手ごたえは良かった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点
理科一類 201 理科一類 209 理科一類 221 理科一類 241

一発勝負

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

センター試験

 2次で使用する科目については、ほとんど勉強しませんでした。直前1週間に、理数を1年、国語を3年分解いたぐらいでしょうか。
 一方でセンターのみの倫政は、2年生の間から週に3時間程度学習していたので、直前期に社会に時間を割かれることはありませんでした。社会に関しては、直前に詰め込んだほうが、記憶の新しいまま試験に臨めて高得点を取りやすい人もいますので、ここは好みの問題だと思います。
 全体として、出題形式と時間配分が理解できれば、得点は安定してくるはずです。

2次試験

  • 英 語:僕は中学から英語を勉強し始めましたが、周囲に英語が得意な同級生が多くいて、彼らに追いつこう、追い越そうと頑張っているうちに気が付いたら得意科目になっていました。高1で単語集を終わらせた後は、過去問、BBCのラジオニュース、友達に借りた洋書などを中心に、楽しく実力維持をしました。
  • 数 学:理科の学習が遅れていた僕は、高2の終わりごろ、3か月間ほど、理科に全力を注いで、数学に一切触れない時期がありました。これが原因で勘が鈍ってしまい、高3になって少し苦労しました。「理科は数学と違ってやればやるだけ伸びる」という言葉を盲目的に信じた結果です。得意科目を1つ失うことは焦りにもつながります。最低限の実力維持は必要でした。高3では、数Ⅲの教科書傍用問題集を夏頃終わらせて、11月から、20年分の過去問を解きました。
  • 現代文:東大特進の授業を3年間受講しました(後述)。本を読まずに育ったせいか、僕は著しく文章を読むのが遅く、読解力にも欠けていました。そのためこの科目では、自分がわかる範囲でいかに点数を稼ぐか、を意識して授業を受けていました。本番どの程度得点できたかは分かりません。
  • 古 典:比較的得意でしたので、現代文とは対照的に、分かっているのに失点することを減らす、という意識で勉強しました。自分の答案を自分で採点するという作業を繰り返すことで、本番は自信をもって解答することができました。
  • 物 理:最も不安があったため、塾で1年間授業を受けました。少しずつ身についているのを感じ、過去問に着手するころにはそれなりの手応えを感じていました。実際、2000年代の過去問は50点前後で安定していたのですが、ある年から点が取れなくなり、「物理は難化している」という情報と相俟って、「自分に物理はできない」という意識が、心のどこかに形成されてしまったように感じます。本番は、物理は60分程度で見切りをつけ、あとは化学を解いていました。
  • 化 学:問題集2冊そして過去問と順に解いていくイメージを持っていましたしたが、立てた計画が大雑把すぎて、1冊をとばすことになりました。計画を立てる際には、問題数などからかかる時間に検討をつけ、いつまでに、何をどれくらいやるのか、具体的に計画を立てるのがよいと思います。他には東大特進のテキストを2周しました。
  • 全 体:言いたいことは3つです。1つ目。模試や過去問の分析ノート。例えば古典では、採点基準と自分の答案を見比べて不足していることや自分の癖、数学では解けなかった問題のどこでつまずいたかの覚書にしたり、様々な模範解答の方針を一言でまとめたり、というようにして、1年間書き続けました。これを見返すことで、直前に効率の良い復習ができます。2つ目、情報との関わり方。前述のように、僕は理科の伸ばしやすさや物理の難化という情報に、少しばかり負の影響を受けたように感じています。一方で、これらの情報がなければ、理科を全然勉強しなかったかもしれないし、本番は物理に時間を割きすぎて失敗したかもしれません。正解はありませんが、この体験記も含め、情報とどのように付き合うか、よく考えるとよいでしょう。3つ目。直前期の生活リズム。年明けごろからは、焦りや不安との勝負になってくると思います。予期せぬ病気にかかることもあるでしょう(僕は歯科、眼科に頻繁に行くことになりました)。そんな時、削るべきは睡眠ではありません。勉強時間です。それまでの積み重ねを信じて、本番にコンディションを合わせることを優先しましょう。

■東進東大特進コースについて

 多くの授業を利用させていただきました。

  • 東大現代文:現代文に関して、僕は試験の科目として成立しているのか分からずに生きてきました(作問者との相性を診断するものとばかり考えていました)。しかし林修先生の授業は、僕のこの姿勢を大きく変えてくださいました。みなさんはいつ受けますか?
  • 東大古典:6コマで古漢を網羅してくださいました。時間対効果の観点でとても良いです。予習して答案をつくり、授業後に自分の答案を見直しました。
  • 東大特進数学:得点に直結する授業です。テキストやテストゼミの問題は過去問の類題となっており、過去問演習の準備として受講してよかったです。復習の際には、解けなかった問題を解きなおしました。
  • 東大物理:授業にも理解にも時間がかかりますが、苦手を克服したり、得意を絶対的得意にできたりします。特に第Ⅴ期の電磁気学は非常に参考になりました。テキストの問題は1問1問奥が深く、平均3回解いたと思います。
  • 東大化学:分野別に演習できるように構成されたテキストが非常に使いやすいです。量が多いですが得るものはとても大きいです。2周しましたが、振り返ると、1回でできるようになったものもあり、逆に2回やってできないものもありました。1周目の間にマークをつけて、優先度の高いものを重点的に2回、3回と解くべきだったと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 入試は一発勝負。2月25日、26日に結果を残せた人が合格を勝ち取るのです。努力の過程が評価されないというのは、ある意味ではフェアであり、ある意味ではフェアでないかもしれません。2月に入ってからというもの、「落ちたらどうしよう」という不安がもたらす精神的ストレスは、自分が思っていた以上に苦しいものでした。自信を持って受験できるよう、どうすれば合格可能性を最大化できるのか、勉強計画のみならず、生活リズムなどを含めて、早いうちから考えてください。