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岩手県 県立 盛岡第一高等学校 卒
東京大学 文科一類

岩崎 啓人さん

■センター試験得点 813点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 79 14 44 53 48 =238/440点
自己採点 78 20 45 43 48 =234/440点

■受験した感触・・・ 模試の判定ってあてにならないわ。早稲田楽しみだなぁ。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A

地方公立校の先行逃げ切り型

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を志望した理由

 私はもともと東北をはじめとする地方が東京に一方的に搾取され続けている今の日本の状況に危機感を持っており、これを打開するためにできることを探したいと思っていました。その中で、優秀な人が多く集まり多様な視点が得られ、国の政治とも深いかかわりをもつ東大文一を目指すようになりました。加えて、社会科学全般を学びたいとも思っており、経済学部の可能性も残せる東大は魅力的でした。

受験について

 私はいわゆる「先行逃げ切り型」であり、受験生の中では比較的順調にいった方だと思います。しかし、これといった予習や先取りはしておらず、中高一貫校などの方々に比べれば進度は遅かったです。今振り返ると、理由としては復習にあるのかもしれません。それも含めて各教科でどのようなことをしてきたのかを紹介します。
  • 英語

いわずと知れた重要科目であり、ここで点数が取れなければ土俵にも立てません。文法や英単語を一通り高2のはじめまでに固めていたため当初は得意なつもりでしたが、東大模試では高3夏まで伸び悩みました。そこで私は本格的にリスニング対策としてシャドーイングを始めました。教材は東進東大リスニングアプリなどを使いましたがなんでもいいと思います。大事な点は、「毎日続ける」ということです。夏から2次試験の日まで毎日必ず5分でも10分でも行うことで、頭の中に英文の川が流れるようになり、ここに流れるフレーズは英作文でも使うことができました。ちなみに、シャドーイングの前段階として音読やディクテーションもお勧めします。また、英語は高2冬ごろから少しずつ過去問演習に入っていました。夏以降勉強の重心を数学から英語に移してこのようにがむしゃらにやったところ、これが功を奏して英語が安定しました。

  • 数学

好きな教科で、国英社で飽きたときに気分転換になりました。しかし数学はギャンブルに等しい教科であり、本番で出ない分野もあるため、やればやるほど確実性が下がるとわかりました(ただし網羅系問題集は絶対固めよう)。整数や確率では実験が重要です。特に整数についてはmodを使いこなせるかにかかっています(整数が本番出なかったのは許せません笑)。また、共通テストでもいえますが、とにかく数学は高度なことをやるより計算ミスをしない、計算量を減らす工夫をする、などが大事です。得意な人もミスを0にするのは難しいため、これを徹底するだけでも苦手な人が肉薄するチャンスはあります。私は授業があった日のうちに固め、週末にまとめて再び復習をすることを続けました。

  • 国語

現代文についてはよほど苦手な人でない限りは優先順位は正直低いです。人と差をつけたければ林修先生にお世話になりましょう。古典は単語や文法が大事ですが、英単語優先でいいと思います。古文単語は3年からでも間に合います(もちろん早いに越したことはない)。とくに現代文に言えますが、解く際には必ず述語を先に確定させましょう。主語から書くと論点がずれる可能性があります。これが地味に重要です。

  • 日本史

得意でした。東大の形式に始めは戸惑いましたが、世界史とは違うベクトルで知識が重要だと思いました。寄進地系荘園や貨幣経済、寄生地主など頻出の分野とそうでないところを見極め、メリハリをつけて勉強するといいです。世界史も同様ですが、私は単語などを授業後すぐに書きまくって復習し、できるところから過去問を始めていました。世界史・日本史とも通史自体は高3の8月くらいに終わりましたが模試での成績は安定していました。

  • 世界史

こちらも得意でした。こちらはわかりやすく知識がものを言います。焼き直しが多く出題されるため過去問演習も大事です。

■東進東大特進コースについて

 私は東大特進を利用していましたが、いいと思ったところをいくつか記します。

 1つ目はやはり、優れた講師の方々の授業を自宅でも受けられるところです。例えば、数学の真髄では同値変形とそれに伴う記号の書き方などで根本から数学への向き合い方が変わりました。地方生には特に東進がおすすめです。
 2つ目は、東大に実際に受かった先輩のスタッフからアドバイスをいただけたことです。安心感と説得力がすごいです。年も近いため、受験生の気持ちをよく理解してくださり精神的支柱になりました。
 3つ目は、東大リスニングアプリです。世間では東大リスニングは雑音があるとよく言われていますが、その割には雑音入りの音源がなく、このアプリの存在は非常に貴重でした。特に雑音付きインド英語はもはや英語を話しているのかわからないほどでしたが、これのおかげで本番はそこまで聞き取りにくいと思わずに済みました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 一般的に、受験は結果がすべてといわれることもありますが、私はそうは思いません。受験までの厳しい過程を潜り抜ければ、継続する力、信念を貫く力が身についているはずです。そこで得た力が合否で失われることなど決してあり得ません。人生の宝になりますし、受験の隠れた目的はここにあると思います。みなさんも必ず受験で素晴らしいものが得られるので頑張ってください!