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埼玉県 市立 大宮国際中等教育学校 卒
東京大学 文科一類

伊藤 翔太郎さん

■共通テスト得点 916点/1000点

■共通テスト得点選択科目 日本史 地理 生物基礎 地学基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   日本史   地理  
開示得点 84 21 70 35 40 =250/440点
自己採点 85 20 60 30 45 =240/440点

■受験した感触・・・ 自分が学んできたことをぶつけきることができ、満足はできたが、合格を確信できるほどではなかった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 E 文科一類 D 文科一類 D 文科一類 B

自分に合った選択を

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大受験を決めたきっかけ

 受験勉強を始めたのは、ニュージーランドへの半年の留学を終えた高校二年生の夏頃でした。私立文系志望で数学への苦手意識も強かったですが、東進での後押しと東大ブランドへの憧れから、国立に向けた勉強を始めました。共通テスト同日体験受験で目標点を上回ったため、志望校を東大に決定し、高校二年生の冬ごろに東大に向けた勉強を開始しました。

受験勉強全般について

 学校が終わると最寄り駅にある東進の校舎に直行し、22時の閉館まで勉強する生活を続けていました。勉強計画は、A4の計画表を作り、一週間ごとに大まかなものを記入していました。模試が充実していたため、常に目標と緊張感をもって勉強に取り組むことが出来ました。
 高校では準備型の英語ディベートをしていましたが、高校二年生の秋ごろに引退したため、勉強と部活の両立を特に意識することはありませんでした。
 こう書くと勉強漬けだったような印象を与えるかもしれませんが、高校三年生の4月に中国の姉妹都市への一週間の派遣に参加したり、夏頃にTOEFL iBTの勉強をしたりもしています。東大入試(特に英語や地理)は経験が思わぬ形で役立つことがあるので、典型的な受験勉強以外に時間を使うことを過剰に忌避する必要はないと思います。

模試について

 模擬試験は模擬であり本番試験とは性質が異なると思っています。現代文や社会科目などは結果を真に受け過ぎず、本番試験に必要だと思うところの復習に注力していました。
 とはいえ、判定や順位はモチベーションに直結します。上記のように東大本番レベル模試の判定はDが続いていて、結果が返ってくるたびに気分が下がっていました。私は他の東大模試ではB判定をとることが出来ていたため、それでやる気を保っていました。

各教科について

  • 英語

学校が英語教育に力を入れていて、留学や英語ディベートを行っていたため、英語は得意でした。宮崎尊先生の「東大特進英語」の受講以外に格段勉強はしておらず、過去問や模試に取り組む中で形式へと慣れていきました。

東大が難しい単語を出すことは少なく、単語の勉強の効果は低いと思っています。単語帳は一周見ただけで、特に覚えることはしませんでした。

  • 国語

林修先生もおっしゃっていますが、現代文は点数を上げにくいと思います。「東大現代文」で添削答案が返却されるたびに絶望していました。二次の現代文で点数を取るのは諦め、古典の勉強に力を入れていました。

  • 数学

数学はずっと苦手で、高校二年生のときに受験した東大入試同日体験受験では、2点しかとることができませんでした。松田聡平先生の「受験数学」の受講と過去問演習を行う中で最低限取るべきと思う問題は取ることが出来るようになりました(肝心の二次試験本番は全く歯が立ちませんでしたが)。

  • 社会(日本史・地理)

東大受験を考える前にこの二科目を選択していました。世界史は地理とも日本史とも共通項が多い科目です。日本史地理の選択は不利とはならなくとも、有利には働かなかったと思います。

日本史は「難関日本史」で通史を理解してから、「東大日本史」等を受講し、過去問に取り組みました。東大の日本史は形式が特異的で、講師ごとの問題の解釈、過去問演習と模試の採点方法が大きく異なります。自分が納得できるものを取り入れて、取り組んでいました。

地理は教科書以上に常識的な知識が重要だと思います。「東大地理特講」と教科書精読を中心に勉強していました。中学生の時に視聴していた「Explained」というドキュメンタリーやスーパーでの買い物で得た知識が生きたので、自分の関心を突き詰めるのがおすすめです。

■東進東大特進コースについて

受講講座

 東進ハイスクールでは基礎的な数学と日本史、二次試験に向けた日本史の授業を主に受けており、東大特進コースでは全科目受講していました。(東大特進コースの数学は複数の講座が開講されていますが、ハイスクールで教わっていた松田先生の授業を受けていました)。
 東大特進コースで提供されている授業は東大二次試験対策に主眼が置かれていますが、地理や古文・漢文など多くの科目では基礎的な内容も取り扱っています。一年間の受講で基礎からひとつずつ積み上げていくことが出来たと思います。また、オンラインでも授業が提供されているため、数学のある程度の実力がついてから過去の講座を遡って受講がすることができたのはメリットの一つかと思います。

過去問演習

 過去問は出来る限り多く取り組むようにし、最終的に自分が生まれた以降の問題すべて(17年分)を解きました。時事的な要素を含む地理の問題や形式の微妙な差異を除けば、ある程度遡っても問題の内容は大きくは変わらないと思います。
 過去問演習講座はすべての問題に解説授業がついているので過去問を中心に知識を深め、別の問題に生かせる知識を得やすかったと思います。

模試

 共通テスト本番レベル模試も東大本番レベル模試も回数が多く、結果が返ってくるのがとても早いです。どちらも試験の形式、時間、緊張感に慣れるのによいです。また、二次試験は記述が多いため、採点結果を踏まえた復習を試験後すぐにすることができるのがよかったです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 合格した今となれば、東大を志望したのが遅かったから緊張感を持って取り組めたのかもしれない、TOEFL iBTの勉強をしていたのが東大二次試験の英語に生きたのかもしれない、等と考えることができます。しかし、すべて結果論です。どの選択が合格につながったのかはわかりません。
 一人ひとり得意科目も、苦手な勉強方法も、残された時間も違うはずです。受験生として勉強しているうちは自分の選択が正しいのかわからなくなることもあるかもしれませんが、自分が自分自身を最もよく知っているはずです。この体験記も、一つの例として自分の信じる学習方法を貫き通し、後悔のない受験生生活を送ってほしいなと思います。