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東京都 都立 西高等学校 卒
東京大学 理科一類

佐々木 皓啓さん

■センター試験得点 839点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 86 49 35 31 44 =245/440点
自己採点 86 56 45 16 43 =246/440点

■受験した感触・・・ 今年の数学には簡単な問題が存在せず、いかに小問や部分点で点数を稼ぐかが重要だった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科二類 A 理科二類 A 理科二類 A 理科一類 A

東大受験の雑感

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私の将来の夢はまだ決まっておらず、生物系をやりたいということしか考えていません。そのため学部学科を入学時に決定しない東京大学が第一の候補になりました。皆さんが東京大学を志望する理由はさまざまだと思いますが、自分の夢を叶えるためにも、正しい方向に十分な努力を重ねて、合格を勝ち取って欲しいです。以下には、各教科の勉強について、私なりの雑感を書きました。何かの役になれば幸いです。

現代文について

 現代文は、過去問演習講座で勉強しました。多くの国語教師は、本文の内容の解説と良さそうな解答を出すことができますが、勘に頼らない理論的な解答プロセスを再現性が高い形で示すことができる教師はそう多くありません。林修先生の解説授業では、問題の質が高い東大の過去問であることも前提ですが、本文の内容だけで必要十分な解答を作り上げるプロセスを学びます。この授業は唯一無二ですので、ぜひ受けておくべきです。

古文漢文について

 古文漢文は、まずは文法や句法、基本的な単語を押さえないことには始まりません。初手の勉強が非常に重要な科目となります。多くの人は高校の3年間でしか古漢を使わないと思いますので、入試でしか役に立たない方法だとは思いますが、問題を読みながらざっと現代語訳を頭に思い浮かべられるような勉強をすると良いでしょう。そのためには、解直しの時に現代語訳と原文を一字一句ペースで対応させながら互換の精度をあげる必要があります。また実際に設問を解くときには、なんとなく書くのではなく、品詞分解をきっちりした上で、可能な限り正確に逐語訳をして、それを元に設問の要求に答えましょう。

英語について

 英語は、まず単語と文法はしっかり押さえた上で、英語を英語として読める英語脳を作っておきましょう。学校などでの問題演習では、要約や英作、英訳、リスニングをする機会はあまりないと思いますので、それらは自分で意識して演習を積む時間を用意してやる必要があります。特に東大では、4Aの正誤問題以外は全部解くくらいのスピード感がないと、英語は受験者か合格者平均をを切って、苦しい戦いになってしまいます。得点源にまでできるかは個人の裁量ですが、足を引っ張る科目にはしないでください。

数学について

 数学は、ただ公式を利用するだけでは東大の問題は解けません。公式の意味(つまり導出)まできちんと理解した上で、数学の各操作の意味まで押さえて、初めて必要十分な解答を作ることができます。普通に勉強しているだけではそういった内容まで踏み込むことは難しいので、長岡恭史先生の東大対策数学などを受けて、根本的な学力向上に努めてほしいです。

物理について

 物理は、自分が扱う内容を公式によって表面的に捉えるのではなく、公式の元にまで立ち返って原理的な理解をすると、東大などの発展問題にも対抗できる力をつけることができます。特に東進では、苑田尚之先生のハイレベル物理という最高の教材があるので、これを利用しない手はないでしょう。習得にはかなりの労力が入りますが、絶対的な実力を養成することができます。

化学について

 暗記科目の毛色が強い科学では、演習の中で知識を身につけることが効率の良い勉強法とされていますが、これでは場当たり的な力しか身につきません。普段は演習を多くこなすことも重要ですが、東大では網羅的な学力も問われるため、一度時間を確保して地道にただ記憶するだけの時間をまず作り、その後にその知識を演習の中で確認するといった手法をとったほうが良いかと思われます。

■東進東大特進コースについて

 過去問演習講座は、林修先生による解説授業を見ることと、英作文や英訳文の添削を目的として受講しました。特に林修先生の解説授業は、構造的に現代文を解いており、センスに頼らぬ思考プロセスを学べたため、満足度が高かったです。また、理数の添削は自分でできるため、正直期待していなかったのですが、問題の採点以上のアドバイスをくれる採点官が多数おり、かなり助かりました。
 第一志望校対策演習については、採点は過去問演習講座と同様かなりためになりました。また取り扱っている問題が東大模試の過去問のため、東大形式でかつ本番で出る可能性のある内容について多く演習でき、役に立ちました。
 AI予測問題演習も東大模試の過去問であり、実際に今年の化学の問題は1問当てたため、それなりに精度は高いと思います。これは過去問的に解いていました。
 チームミーティングでは、素直にメンバーと仲良くなって、週に一回30分の息抜きとして活用するといいと思います。特に受験期後半だと、同じ志望校で楽しく話せる間柄の存在は精神的にも重要になると思います。
 東大本番レベル模試では、試験は真剣に長時間問題に取り組む練習に、休憩時間では緊張の中でうまく休憩する方法を模索する機会にするといいと思います。本番で緊張しないようにするのはほぼ不可能だと思います。重要なのは、緊張の中でも無理矢理頭を休める方法や、落ち着いて参考書を読めるマインドを作ることです。私も試験が始まる前はすごく緊張してましたが、国語の問題を解いている内に普段の感覚が戻ってきて、実力をよく出すことができました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 入試を終えて合格して思ったことは、案外大したことなかったなということです。自分の目標である東京大学合格の難易度を正確に把握して、最大限に正しい方向の努力を模索しながらでも行い、合格は固いと言える実力を養えるように勉強をすれば良いのです。