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神奈川県 私立 栄光学園高等学校 卒
東京大学 理科一類

志賀 弥悠さん

■センター試験得点 756点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 68 64 33 48 37 =250/440点
自己採点 70 70 40 30 25 =235/440点

■受験した感触・・・ ほぼ感触だけで自己採はしなかったけど、「普通に受かったな」と思った。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

頭を使って勉強する

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

はじめに

 私は考えることが好きで、受験勉強も「方法論を作り、それを試す」という形ですすめてきたので、この体験記も「何をやったか」ではなく「どのように考えて受験に向き合ってきたか」を中心に書こうと思います。抽象的な話が多くなると思いますがご了承ください。

どのように頭を使うか

 タイトルの通り、「頭を使って勉強する」ことを私は意識していました。「勉強している時点で頭は使ってるでしょ」と思うかもしれませんが、それ以外、ただ勉強している以外にどれくらい「頭を使って」いるか、つまり、作った計画に対してどれだけ反省し、修正し、合格に近づけるように思考するかを意識していたわけです。とはいえ、ずっとこんなことを考えていると勉強なんていくら経っても進まず、計画倒れになってしまいます。そこで、私は「自分を3人に分ける」ことをイメージしていました。具体的には、「計画役」、「実行役」、「反省役」です。実際、人は変わっていきます。人間はついさっきまで考えていたことはすぐ忘れてしまいますし、それを思い出すときには記憶の改変が起こります。その結果として、「計画役」と「実行役」の乖離が起きます。皆さんも「頑張って立てた計画なのにやり切れなかったり、逆に早く終わりすぎた」という経験があるでしょう。では、その乖離をどう埋めれば良いのか。それが、「反省役」、そして記録媒体です。計画を紙やスマホに書くのは皆さん同じでしょう。次に、「実行役」が日中勉強する時に、勉強量、集中度などをリアルタイムで記録していきます。それを寝る前に見て、「反省役」がうまくいかなかったポイント、計画の修正点だけを記録します。これを見て、「計画役」が計画を修正したり、大きく変更したりします。要するに、「リアルタイムで思考を逐一記録していく」そして「記録した思考のズレを埋め合わせて理想的な実行をできるようにする」ということです。これに意識的に取り組むことを、私は人とは違う武器にしていました。

「学問としての勉強」と「受験勉強」を分ける

 これは皆さんやっていると思いますが、私はさらに「両者に対してどう取り組めばより楽しめるか」を意識していました。学問としての勉強は、知識欲を刺激しより記憶に残るように、「受験勉強」は「ゲームのレベル上げ」のような、単調作業に楽しみを見出す意識を持っていました。特に「学問」の方は参考書や講義によって大きく変わってきます。私は物事の仕組みを知りたいと思う性質なので、なるべく仕組みが分かるような参考書をや講義を選んでいました。これは人によって変わると思います。

最後は仕上げるための勉強をする

 「受験勉強」の最終段階、レベルが上限に近づいてきたら、とにかく「今、自分は何をやるべきか」を考えることが重要だと思います。入試までの時間が短くなるにつれて、量をこなして内容を定着させるやり方から、計画を細かく修正し出来るだけ東大入試に近づけるやり方に変えるのが合否を分けるポイントになっていくと思います。例えば、数学は、夏あたりまでは全ての分野を問題集などで満遍なく演習し、やり込むことで標準的な問題を取れるようにするのがセオリーですが、秋以降、直前期にかけて、「初見で解けなかった問題への対応策の一般化」を通して、まさに「自分だけの東大対策」と言えるような勉強を進めていく必要がありますし、私はこれが合否の分かれ目だったと思います。数学に限らず、どの科目も、分野の枠を超えた自分の弱点、思い込みが存在し、それを露呈させ修正するのが演習の役割でした。

■東進東大特進コースについて

 東進の苑田尚之先生、大西哲男先生、鎌田真彰先生、林修先生、寺師貴憲先生には本当にお世話になりました。物理は元から出来ましたが、苑田尚之先生のハイレベル物理は本当に受けて良かったと思います。苑田尚之先生とは考え方が似ていて、まさに自分の延長線上にいる人から薫陶を受けているような気分でした。世界の仕組みを解き明かしていくような講義は必見です。大西哲男先生、鎌田真彰先生には東大特進でお世話になりました。化学の芯を突くような鎌田真彰先生の講義と分かりやすく実力のつく大西哲男先生の問題解説に加え、共にテキストが素晴らしく、最大限活用していました。林修先生は言うまでもないでしょう。私はマイペースに講座を受けたかったので映像で受講しました。映像だと復習もしやすいのでおすすめです。寺師貴憲先生は私の成績を最も上げてくれた先生です。秋の東大模試で漢文2点を取り、勉強しようにも何から始めれば分からず手詰まりの状態から、先生の授業を受け、先生のテキストと参考書をやりこんで共通テスト漢文45/50、本番も満点レベルと乗り切れました。本当に感謝しかないです。東進の本番レベル模試も素晴らしいと思います。冠模試の中で1番良いと思いました。特に返却の速さは圧巻です。他塾は東進を見習った方が良いと思います。他にも、母集団のレベルはどの冠模試より高いですし、理系限定ですが物理の解説が物凄く面白いです。また、東進の担任制度は意外と楽しかったです。担任の先生と話が弾みました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 高校生活は受験勉強だけではありません。私の代はちょうどコロナと被り、文化祭や体育祭、修学旅行さえ消えてしまいましたが、その分与えられたイベントを全力で楽しみました。「与えられたものを最大限活かす」ことが大切だと思います。「与えられたもの」は全てがプラスとは限らないです。私は夏に左肩を骨折したし、共通テスト後には胃腸炎になりました。ただ、これらは乗り越えるべきことではありません。何かを与えられてどう活用するかは人それぞれです。私は東大に合格したことで、夏に骨折を武勇伝として使えます(笑)。「どう活かすか」を考えることは意外にも楽しいです。自分の身に何が起こるかは分かりません。だからこそ、「与えられたものを楽しむ」ことを大切にしてください。