■センター試験得点 点/900点
■センター試験得点選択科目 物理 化学 世界史
前期試験得点 (自己採点) |
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英語 |
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数学 |
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国語 |
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物理 |
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化学 |
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開示得点 |
80 |
+ |
79 |
+ |
49 |
+ |
49 |
+ |
25 |
=282/440点 |
自己採点 |
70 |
+ |
75 |
+ |
40 |
+ |
46 |
+ |
25 |
=256/440点 |
■受験した感触・・・ 古文、数学、化学で失敗したから7:3で落ちたかな……(合格とわかるまで怖くて自己採点もできなかった)
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第1回(6月) |
第2回(8月) |
第3回(10月) |
最終(1月) |
東進ハイスクール 東大本番レベル模試 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
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理科一類 |
A |
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試行錯誤を楽しむ
■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。
あくまで個人の感想です。
国語
現・古・漢いずれの学習においても、文章構造の分析に基づく正確な読解と答案作成能力の向上を意識した。直前期が近づくにつれ後者の比率を高めていった。特に現代文においては、接続詞は当然のこと、本文中の離れた箇所にある同内容の言い換えに注目することでかなり読みやすくなった。構造分析は120字記述の構想にも直結してくるものであり、現代文の攻略に必須の技能だと思う。一方、古文・漢文は現代語訳・説明問題共に、本文に忠実に従うことを意識した。たとえ訳を求められておらずとも、正確に読めているように見える答案は印象が良いだろうし、無用な失点のリスクも軽減できると考えたためだ。そしてそのためには基本的な文法・語法の知識を軽視するわけにいかない。本番の緊張した状況下では度忘れしかけて焦ったが、深呼吸でなんとかなったのが幸運だった。
数学
中学高校では数学部に在籍し日常的に数学に触れていたということもあり、他教科と比べわざわざ根詰めて受験勉強をした記憶はさほどない。数学部への所属が大きなアドバンテージとなった要因としては、部員として数学研究をしたり、交流会等で自分より学年が上の人たちの発表を理解したりするするために、必然的に先取り学習をして多くの数学常識を身につける必要があったことが挙げられる。高1の終わりには数Ⅲまで一通り終えていたし、数学オリンピックくらいでしか要求されないマイナーな考え方・定理も多少ではあるが知っていたことで、発想が困難とされる難問の糸口をつかみやすかった経験は少なくない。また、数オリについていえば、その対策として超難問をいくつも目にしていたことで、おそらく他の参考書等では鍛えるのが難しかったであろう発想力を養うことができた。こと整数論、幾何、組合せ・場合の数、有名不等式、関数方程式といった分野についてはそれである程度対応できたのが大きかった。ただ、その分安心して数学の学習をやや疎かにしていたためか、二次試験では思うように実力を出し切れなかったのが悔やまれる。今年のセットは、発想力以上に計算力が要求されていたように感じ、作業問題を侮ってはいけないよい教訓となるだろう。それと、得意教科だと思っても決して過信してはならないですね……。
物理・化学
高3から本格的に学習を始めたが、非常に苦労した。個々の問題の難易度というよりは150分という時間制限に苦しめられたように思う。基本的に文章を読むのが遅い自分にとって長い問題文は天敵であり、小問の設問を先に読んだのち、問題を解く上で必要な情報だけリード文から拾うようにした。解く順番は特に決めず、(ローマ字のⅠ、Ⅱ等も違うものとみなして)約12問全体をざっと見渡したうえで解きやすいものから教科関係なく解いていた。物理は苑田尚之先生に本当にお世話になった。
英語
中学の頃は「英語なんてやってないでもっと国語を学ぶべきではないか」ともっともらしい理由をつけて英語学習を避けていたため、本格的に勉強し始めその面白さに吸い込まれていったのは高1になって以降のことである。高1の1年間は英文解釈を徹底的にやりこんだことにより読めるテクストが急激に増え、自信もついていった。今思い返しても、この一年が非常に大きな意味を持っていたと思う。しかしリスニングは、毎日の学習が推奨されるにも拘らずたまに怠ってしまうことがあり、得点の停滞は長年の課題でもあった。たとえ聞き取れていても、ほぼ似た選択肢2つに絞った後で間違えてしまうことが多々あったし、ある一か所を聞き逃した後、落ち着いてまた態勢を整えるのに苦労する経験をしたのはきっと私だけではないはずだ。ただ、ここで重要なのは失点の理由をすべて「聞き取れなかったから」で片づけないことだと思う。たとえば、先に挙げた2つの失点パターンのうち、前者ならば問題文を精読する力に欠陥があることになるし、後者ならば気持ちの持ちようの問題である。どこかで聞き逃した時はその一文を潔く切り捨ててしまうくらいの勇気をもって落ち着くことが肝要であり、慣れてくればすぐ立て直せるようになる。また、一口に「聞き逃す」と言っても、途中で話の意味が分からなくなったことがきっかけならば英文の理解・処理速度の問題であり、音が判別できなかったことがきっかけならば音読やシャドーウィングといった勉強法が非常に効果を発揮する。こうした点で、最も敗因の自己分析を要したのがリスニングだったといえる。
高3で模試や演習の機会が増えると。東大英語の時間の厳しさをより痛感するようになった。一般に英語は得点が安定するなどと言われるが、自分の場合解き終わるか否かで軽く30点ほどのぶれがあった。これは英作文で思いつかなかった際に考えすぎてしまうのが原因だったため、試験中の発想力と運に頼らなくて済むよう、何かを論じるための思考法(原因の分析、類推、意味付け、……)をいくつか体系化して押さえておくことにした。ただし、それでno problemとはならないのが東大英語である。最終的には、解く順番や、解き終わらない可能性が高いと踏んだ際の立ち回り等も考えておくべきだし、小手先の技術を使うことをためらってはならない。プライドを張って落ちてしまっては元も子もないと肝に銘じておりました。
■東進東大特進コースについて
物理(苑田尚之先生)
高校レベルにとどまらない数学・物理の知識を用いながら、物理の美しい学問体系を厳密に理解できるよう教えてくださった。たしかに当初は、高校の授業等と苑田先生の授業との乖離に戸惑いがあったし、高3のはじめ、たった1年という短い期間しか残されていない中で未知の世界に振り出しから踏み出すことには多少の勇気を要した。しかし、厳密性に欠けた説明では納得しがたく感じてしまう性格の自分にとって、先生の授業は非常に感動的なものであった。習得にある程度時間は要したが、それでも少しずつ曇りなく物理が見えてくるようになり、確かに一歩ずつ進んでいるという実感と喜びはとても大きなものだった。
■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。
過去問は、もっと本番が近づいてから解くことにしようなどと大事にとっておくべきではないと思います。直近3年分くらいは直前期の調整用に残しておくのもよいですが、それ以前の年度についてはむしろ、高3の春頃から、既習範囲の問題を選んで問題集感覚で解き進めるのをお勧めします。解いた後じっくり復習をするとなると予想以上に時間がかかるため、あまり直前期に残しすぎるとやり切れないまま本番を迎えかねません。あるいは、なんとかやり切ろうとして、今日中にこの年度は終わらせなくてはというタスク感覚で捌いてしまうことになってももったいないです。さらに、理科などは特に、良質な東大の過去問こそがエッセンスを掴む上で最上の教材となります。たった大問一つの中でも幅広く問うてくれる東大の問題を通し、どのような知識や思考が求められるのかを早い段階で網羅的に見渡しておくことで、各テーマを個別に鍛えるのに適している他の参考書による学習も、その後円滑に進めやすくなるかもしれません。
最後に。後輩のみなさん、受験勉強頑張ってください。でも時には息抜きも大事です。それに試験一週間前からは体調管理が最も大切です。ちなみに自分は胃腸が弱かったのでその対策も考えていました。では、大学でお待ちしております。拙い長文にお付き合いいただきありがとうございました。