はじめに
東大を意識し始めたのは中3の頃でした。始めはなんとなくでしたが、自分の興味のある「気象」の分野に強いと知ってから、本格的に東大を志望するようになりました。しかし大した勉強をすることもなく高2の冬を迎え、共通テスト同日体験受験でE判定を叩き出し、流石に危機感を覚え、本格的な受験勉強をスタートすることとなりました。それまでも学校の定期テストにはしっかりと取り組んでいたこともあってか、冬以降は学習がスムーズに進み、比較的順調な受験生生活を送ることができたのではないかと思います。
国語(目標40点)
現代文は林修先生の授業をベースに進めていました。授業毎に自分の反省点をまとめ、次回の授業までに修正することを意識していました。二次試験直前には自分なりの「解き方」が確立し、安定した点数を取れるようになっていきました(約25点)。現代文においては、いろいろな方法を試し、自分に合うものを見つけていくのが良いと思います。
古文は最後まで安定した点数を得ることができませんでした。ですが、単語と文法を早めにやっておいた方が良いことは間違い無いと思います。
漢文も最後まで安定した点数を得ることができませんでした。句法、語彙をマスターし、二次試験の過去問演習に取り掛かったのですが……東大の漢文は、文章が読みやすくても設問が難しかったりすることが多いので注意が必要です。
数学(目標80点)
高2の終わりまでに問題集の例題レベルの問題は一通り解けるようになっていました。その後応用的な問題集に取り組みましたが点数は伸びず(40点代)、東大特進の青木純二先生の講座を取ってみることにしました。そこで同値変形や写像の考え方などについて学んだところ、数学への見方が大きく変わり、点数も伸びるようになりました。
本番においては、計算用紙を使い、頭の中で方針を立ててから解答を書くようにしていました。逆に方針の立たない問題は飛ばすようにしていました。そうすることで、簡単な問題を確実に効率的にとることができました。また、1問目にどれを解くかがとても大切だと感じました。1問目がすんなり解けてしまえば、たとえ試験会場であっても緊張が程よくとけ、その後リズムに乗ることができます。
英語(目標90点)
自分の英語学習について
- 良かったこと 中2の頃から毎週金曜日に英語の長文を読む習慣をつけていました。おかげで、読解のスピードで悩むことは一度もなく本番まで来ることができました。早いうちから英語の学習のモチベーションを保つためには、短期的な目標として英検を活用すると良いでしょう。
- 悪かったこと 高3のはじめまで単語をまともに勉強してこなかったことです。長文中に何度も出てきて初めて覚える、といった形でしかやってきませんでした。高3になって限界を感じ、英単語集に真面目に取り組んだところ、なんと二次試験で40点も点数を伸ばすことができました。もっと早めにやっておけば……というのが私の後悔です。
- 本番について 全て順番通りに解いていました。リスニングの5分前からはリスニングの下準備をしていました。リスニングは練習用教材などよりも発音が日常会話寄りなので、注意してください。どうしても無理そうな問題があったら、飛ばしてしまっても良いかと思います。
物理(目標45点)
早いうちにほぼ独学で30点に達しましたが、それ以降は伸び悩みました。様々な対策を行うも、点数は安定せず、苑田尚之先生の講座を取ることに決めました。今ではもっと早く取っておけば良かったと後悔しています。やや難しいですが、自分のものにしてしまえばそこからは天国です。本番は緊張しますが、落ち着いていきましょう。
化学(目標45点)
学校の授業を除けば独学で取り組んでいました。そのせいもあってか、高3の夏までは化学は苦手科目の一つで、模試でもなかなか30点を超えることはありませんでした。しかし、根気強く難し目の問題集を解き、有機化学をマスターしてからは物理よりも安定した点数を取ることができるようになっていました。たとえ苦手意識があっても、積み重ねていけばいつかは克服できるようになるのかもしれません。
全体を通して
受験勉強において最も大切なことは、自分自身を分析することだと思っています。たとえ丸一日を消費したとしても、現在の自分が何を苦手としていて何を得意としているのか、またこれまでの勉強で良くなかったことは何かなど、様々な観点から自分を見つめ直し、それを生かしてその後の計画を立てるという作業は行った方が良いでしょう。これだけのことで、それ以降の勉強の効率は飛躍的に上昇します。
夏以降は一段と速く時間が過ぎていきます。気をつけてください。余裕だと思っていても入試本番は何が起こるかわからないので、常に最大限の努力を心がけましょう(私はできませんでした)。上にも書きましたが、受験でいちばん大切なことは自分を見つめることで、受験とは、他者と競争するというよりもむしろ自分との戦いだと強く感じました。敵を分析するのではなく自分自身を分析し、敵を打ち倒すのではなく自分の中にあるサボりの心を打ち倒さねばなりません。ひたすらに点数だけを求め、勝利を掴みましょう。