私が本格的に東大受験を考え始めたのは3年生の春でした。冠模試を初めて受けたのも8月と大幅な出遅れスタートを切りました。先取りも不十分であった私が周りの子に追いつくために気をつけていたのは以下の2点です。
①勉強時間の区分けによる集中力の持続
私は高校までの通学に長い時間がかかってしまうので、学校に行く平日は家で勉強する時間を十分には取れませんでした。したがって、土日や夏休みなどの長期休みに一気に勉強を進めるというスタイルでした。そこで困難は分割の言葉通り、1日を7時〜12時、12時〜17時、17時〜22時の3ブロックにわけ、数学など手を動かす系を前2ブロックに、英単語など様々な暗記系を最後1ブロックに持ってきて勉強していました。これによってやるべきことを細分化し、かつ時間制限を設けることによって、自分に課したことをやりきるまで集中し続けることが出来ました。
1日に勉強する理系科目は最大2つ
上で書いた通り私は1日に集中して一気に勉強を進めるスタイルだったので、毎日少しずつ、全体的に勉強を進めるということができませんでした。そこで例えば物理だったら「今日は問題集の電磁気をとことんやる」だったり、化学だったら「問題集の脂肪族を解ききる」だったり、と特定の単元を1日でなるべく深く掘り下げて理解を深めるというように勉強していました。こうすることでこの単元はあの時徹底的にやったから大丈夫だと自信をもってテストに取り組めるようになりました。また、この方法だと単元を一連の流れとして覚えることができるので、本番で頭が真っ白になってしまった時でも落ち着いて1つずつ思い出して問題に取り組むことができました。
共通テストが終わった後の二次対策についても少し書いておこうと思います。共通テストから前期日程までは一か月強ありますが、やはり勉強することがなくなるということはありませんでした。どれだけ早く二次脳に切り替えられるかが合否を大きく左右したと思います。具体的な対策を教科まとめました。
国語:林修先生の授業一択。一発で選択式から記述式に脳が切り替わりました。
数学:過去問を一日に5問前後。時間は多少かけても正確かつ丁寧な解答作成を心掛けました。
英語:寝る前に過去問を必ず一題。時間を意識しつつ、1度で読み切ることを意識しました。
物理:少し不安を覚えるところを基本に立ち返って1つずつ。根本理解を大切にしました。
化学:有機の基礎知識を確認しつつ、適度に平衡や気体の計算の確認を行いました。
最後に本番の心構えについてです。今年の物理然り、必ず想定外のことはおきます。想定外が起こるということを想定しておくことは必須です。また想定外の事態になったときは、慌てた精神でそのまま解き続けるのではなく、30秒ほど目を閉じて落ち着くことも有効です。実際私はこれで今年の物理を乗り切りました。
私の1年間の受験経験が皆さんの一助となれば幸いです。
受講講座について
私が受講していたのは現代文、英語、物理、化学です。それぞれについて感じたことを簡単に書いていこうと思います。
①現代文 林修 先生
全生徒が受けるべき授業。先生の授業を受けるだけで解答根拠を拾ってくる場所の選択が格段に正確になる。現代文対策はこれだけで9割方完成したようなもの。
②英語 宮崎尊 先生
英語を読んでいても、文意は分かるけど内容がすぐに頭から抜けていってしまう人にオススメ。段落構成を意識した読み方が身につき、どんな文章でも一度で読み切る力が身につく。
③物理 苑田尚之 先生
自分の物理に対する理解の甘さと物理の奥深さを実感できる授業。本番で初見の問題が出ても対応できる根本理解を身につけることが出来る。
④化学 大西哲夫 先生
内容理解と演習を効率よく行いたい人にオススメ。習った内容の軽い応用をその授業内で完結できるのでスラスラ頭に入ってくる。
総じていえることは、自分で参考書などを読んで勉強するよりも遙かに自分の力になりやすいということです。学習した内容を授業風景とともに思い出すことができ、最小の学習回数で最大の効果を得られます。
東大本番レベル模試について
東大受験をするにあたって絶対に受けるべきものです。何よりも本番レベルの問題を本番と同じ時間、同じ雰囲気で体験できたことは実際の入試の時の精神面で大きな助けとなりました。4回の模試の中で自分に合った解く順番だったり時間配分を身につけたりすることが合格に必要不可欠です。またもちろんのことですが、自分の客観的な立ち位置を知ることが出来るのも学習計画を立てる上で大きな利点となりました。
東大に限らずですが、受験をするにあたって大きな助けとなるのは友人の存在です。特に同じ大学を受験する友人はライバルでもありますが、戦友でもあります。お互いにわからないところを補填しあいながら共に力を高めていき、時には不安を打ち明けながら前に進み続けていく。私も独りでは最後まで走りきることはできなかったと思います。ぜひ皆さんも隣に立つ友人たちと共に、一年後赤門をくぐれるよう、頑張ってください!!