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東京都 私立 早稲田高等学校 卒
東京大学 理科一類

武 功翼さん

■センター試験得点 839点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 67 51 36 24 36 =214/440点
自己採点 63 45 40 15 31 =194/440点

■受験した感触・・・ 数学理科の大難化で心折れてメインウェポンの英語も大爆死。早稲田に行くつもりでいた。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

「楽しい」受験勉強と折れない志

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 高1の時に学校で受けた模試の結果を見て、「全力でやらないと受からないような大学に行ってこそ価値がある」と思ったのが私が東大を目指したきっかけです。(学校が進学校ではありましたが)私は東大特進以外ではほぼ塾に通わなかったので、この文章が近くに塾がない、または塾に通いたくないといった受験生の励ましになれたら幸いです。
 まずは私自身がどのように受験勉強をしてきたかを紹介します。良ければ参考に。
  • 高1……特に受験は意識していなかったが、定期テストでいい点を取りたかったので日頃から少しずつ授業の復習をしていた。ゲームは普通にやっていた。
  • 高2……東大受験を意識するようになり、ゲームはほとんどやらなくなった。数学理科に関しては、学校の授業で習ったことをなるべく早いうちに参考書・問題集で復習し、基礎を完璧に築くよう努めた。英語は授業で習う文章や単語を定期テストをペースメーカーに復習して身に着けた。
  • 高3夏休みまで……身に着けた基礎力をベースに、学校配布の問題集で入試レベルの問題をひたすら解いた。東大本番レベル模試を受けて、最終的にどんな学力が必要か把握した。また前述の通信教育の利用も始めた。
  • 高3二学期……これまでに身に着けた基礎をもとに新しい方から過去問を二週間くらいの間隔で解き始めた。直しは試験時間と同じくらいの時間を費やした。また東大特進で物理の受講も始めた。
  • 直前期……特に新年になってからはほとんどの勉強を共通テスト対策に費やした(たぶん15年分くらい解いた)。共テ明けはこれまで通り過去問演習と、直前テストゼミで実戦力を確実なものにしようと努めた。
 こんな感じです。ここから分かるように、高3の夏休みまでは受験勉強のベースは学校です。東大に受かるためには大手予備校に通って自習室に籠もる必要があるわけではなく、学校で習うことをしっかり定着させておくやり方でも通用すると思います。またこれは高1高2の皆さんに伝えたいことですが、「東大に行きたい」と思ったらすぐに受験勉強を意識した学習を始めることをお勧めします。高2までに高校の範囲を一通りマスターしておけば、高3以降の勉強が格段に楽になります。最初は一日1時間とかでも十分です。部活や趣味とも両立可能だと思います。

各科目の自分なりの勉強法(ただし勉強法に絶対的な正解はないので注意して読んでください)

  • 国語……東大は基本事項を深く問うてくる印象がある。普通の単語集や教科書をなるべく完璧に理解した。現代文は二次以上に難易度の高い文章に取り組んで考察力をつけた。
  • 数学……高2までに数Ⅲまで終わらせるのが理想。問題集で入試レベルに慣れたら過去問で東大レベルに一気に引き上げた。
  • 物理……学校の授業や問題集で内容が理解できたら、苑田尚之先生の授業でさらに理解を深める方法が強かった。
  • 化学……問題集をマスターしてからは割とすぐに過去問に取り掛かった。かなり得意だったのもあって他の教科ほど大げさな対策はしていなかった。
  • 英語……単語はそんなにいろいろやらなくても大丈夫。むしろ一冊の単語集の内容を完璧にするのが大事。過度に構文を意識した読み方はせず、多読・音読によって“自然に”読める練習をした。リスニングは海外のニュースを用いて市販のテキストよりはるかに難しいネイティブの音声で鍛えた。ここで身に着けた力は腐ることがなかった。

共通テストについて

 東大は共テの配点が低いことで名高いですが、二次の実力にかかわらず対策することをお勧めします(下手すると合格以前に二次が受けられない可能性もあるかも……)。とはいえ二次対策を順調にこなしてきた人ならば、年末年始に問題をひたすら解くだけでも十分戦える実力がつくはずです(地理は例外、日頃からコツコツやりましょう)。

 最後に、皆が気になる勉強時間についてですが、私はあえて具体的には言及しないことにしておきます。というのは合格に必要な勉強時間は人によって著しく異なるからです(実際一日6時間足らずの勉強で東大模試300点を平気でとる友達もいたし、逆に一日15時間勉強しても受からなかった人がいるとか)。ですからこう考えてください。
 「とりあえずできるだけたくさん勉強してみて、模試を受けてみる。成績の向上が感じられたら、それがあなたにとって必要十分な勉強時間である。」
 こうすれば確実に自分に必要な勉強量が把握できます。メンタル面からいっても他人との比較はしないほうがいいです(自分はそれをやって直前期に不安に駆られたせいで当日に影響しました)。

■東進東大特進コースについて

 東大特進全般について言えるのは、オンライン受講が用意されているためどこでも好きな時間帯に勉強ができることです。そのため勉強による精神的負荷も少ないです。

東大物理(苑田尚之先生)

 私が東大特進に入会した最大の動機です。苑田尚之先生は教科書で省略されてしまう物理学の背景といったところから話を始めるため、最初はかなり難解に感じると思います。しかし、めげずに丁寧に復習を行えば、無敵の知識体系と物理学のセンスが磨かれるのは間違いないです。この方がいなければ私の東大合格はおそらくないです。

テストゼミ

 共通テストが終わったあとの直前期に国語を除く全科目を受講しました(具体的には東大特進英語(宮崎尊先生)・東大物理(苑田尚之先生)・東大化学(大西哲男先生)・数学の真髄(青木純二先生))。いずれも知的好奇心をくすぐる良問からなるテストで、非常に役に立ちました。

東大本番レベル模試

 返却が早いというのはおそらく皆言及されると思いますが、私は年に4回もある点を推します。受験勉強がどのくらい結果に表れているか、ちゃんと勉強法があっているかを随時チェックできるのがとてもいいです。個人的な感覚ですが、難易度も東大本番に一番近い模試であり、しかも解説授業がとても素晴らしいです。今後受ける方は是非そちらも参考にしてほしいです。

高速マスター・東進学習アプリ

 高速マスターは化学を、学習アプリはリスニングを活用しました。電車の中でスマホ1台でできる手軽さは言うまでもないですが、特にリスニングは東大レベルの放送文が20題以上聴ける非常に贅沢なアプリです。何があるかわからない二次本番への対策として、「雑音付き音声」が用意されているのは私の知る限りこのアプリだけです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 ここではこの体験記のタイトルについて説明したいと思います。私が全受験生に伝えたいことを2つ挙げたものです。先の予備校の必要性の話の延長ですが、東大受験には「主体的に学習する態度」が何よりも大事です。そのためには勉強を「楽しい」と思うことが必要になります。理由はなんでもいいです。とにかくこの受験勉強生活を楽しむつもりで過ごしてくれればと思います。次に「折れない志」について。私は試験場で「志の持ち方次第で合否は簡単にひっくり返りうる」ということを深く実感しました。ですから、どんなに模試の結果が悪くても「俺は絶対受かる」という志を強く保って勉強を続けてほしいです。
 最後までこの拙い文章を読んでくださってありがとうございました!皆さんの健闘を祈っています。