ページを更新する ページを更新する
メインビジュアル

神奈川県 私立 逗子開成高等学校 卒
東京大学 理科一類

橘 嵩時さん

■センター試験得点 796点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 72 74 38 47 36 =267/440点
自己採点 75 65 30 35 30 =235/440点

■受験した感触・・・ 一番不安だった数学が結構出来た。他は自己採通りならあと5点ずつぐらい取りたかったが満足。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 B 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

「努力しなきゃ」≠「苦しまなきゃ」

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 まずは時系列に沿ってどんな感じだったのか書こうと思います。正確に「この時期から始めた!!」と言うことは出来ないですが、受験勉強を始めたのは高2の秋ぐらいだったと思います。コロナで学校が早く終わっていたこともあり平日は4時間、休日は5時間ぐらい勉強してました。この時期は英数国の基礎を固めろと言われていましたが、なんとなく大丈夫そうだったので講座を取って有機化学の先取りに勉強時間の半分ぐらいを使っていました。そのおかげで高3にちょっと余裕ができたので結果的には良かったです。夏休みは過去問を一年分解いて、それを踏まえて予定を立てましたが、結局7割ぐらいしか達成できなかったので、9月からはその借金を返済しつつ過去問演習を本格的に始めました。意外と忙しかったのと丁寧にやりすぎたため、12月中旬まででまだ5年分しか終わっておらず、共通テスト後に必死になって6年分解く羽目に。もっと早めにやっておけばよかったと思う反面、直前期は夏などに比べてやる気が出なかったので「やらなきゃいけない事」が沢山あってよかったのかなとも思ってます。
 教科ごとにいろいろ書いておくので参考にしてください。

数学

 学校で買った問題集をずっと使っていました。高3で3周ぐらいやるつもりでしたが、結局1周とちょっとでした。一問の制限時間なしで勉強していたので時間がかかったのだと思います。基本を押さえたあとは、良くない方針でも最後まで解いてみてたり、もやもやがすっきりするまで考えたりすることが大事だと思っているので、制限時間をつけなくて後悔はしていないです。

英語

 読解に関しては、頭でっかちも、曖昧なのもどちらも良くないと思ったので、「単語の文章中の意味、文構造などをしっかり理解したうえで、大げさな思考を巡らせなくても意味を取れるようになる」ことを目標にしていました。他の分野について、英作文は自分のものにした例文の量が大事です。リスニングはよくわかりません。ただ、ひとつ言えるのは、英語は長文読解で印象に残ったフレーズが英作文で使えたり、リスニングの勉強を通じて読む速度が速くなったりするので、「べつの問題形式の役に立つかも?」という気持ちを常に持つといいと思います。

国語

 古文漢文は学校の小テストを大事に。配点も低く、普通に勉強していれば大丈夫です。ただ捨てるのはダメです。現代文は東大特進で林修先生の授業を取っていました。いい授業でしたが、努力が足りず教わったことをモノにできなかったので私はアドバイスできるような立場にありません。ですがひとつだけ。悪いことは言わないので早いうちに常用漢字が全て載っている漢字ドリルを買って勉強してください。さもないと私のように前日にホテルで漢字の勉強をする羽目になります。

化学

 高2に有機の先取りを完了して、高3はずっと演習をしていました。夏ぐらいまでに集中的に演習して、貯金で乗り切りました。使った問題集は高校制作の問題集(めっちゃいい)と市販の問題集(とてもよかった)です。

物理

 苑田尚之先生の講座で勉強しました。東大を目指すなら強くおすすめします。私は1月ぐらいまで物理は満点取るつもりで勉強してました(結果的には全然届かなかったけど)。はじめから合格最低点と思っていると、授業をただ見るだけになってしまうと思います。物理は演習量よりちゃんと理解するほうが大事なので、勉強時間が物理に偏り過ぎて不安な人は問題集は買わずテキストの問題と過去問で済ませてしまってもいいと思います(私はそうしました)。その代わり理解できないところがあれば何度でも見返してください。

■東進東大特進コースについて

  • 過去問演習講座

直前期の過去問演習に役に立った。夏に過去問題集で一年分解いたが、配点が記載されていないので、自分で丸付けする際点数を出すのが難しく、かつ面倒だった。どれぐらいできれば何点になるのか把握しておくことは目標点を考える上でも重要なので、採点してもらえるのは大きなメリットだと思う。英作文など記述系の問題は過去問題集の答えと東進の答えを見比べるようにしていた。

  • 東大本番レベル模試

問題の質も(私が感じた範囲では)とても良く、返却も早いのでよかった。二か月三か月待たされるとその間に自分の能力も上がっているはずなので不正確な自己評価になってしまい、良くないと思う。また、共通テスト本番レベル模試もそうだが、解答用紙のレイアウト、サイズ等は東進のものが本番に一番近かった(というより全く同じだった)。

  • 授業

通期講座でハイレベル化学、ハイレベル物理、数学ぐんぐんを、東大特進で東大物理と東大現代文を受講した。化学は有機分野の先取りで受講したが、結果的にかなり役に立った。化学は最終的には演習量が物を言うので、他教科との兼ね合いを考えながら早めに終わらせておいたほうがいいと思う。数学ぐんぐんに関しては、私はもともと数学がとてもよく出来るという訳ではないので、レベルの高い授業を理解するのにかなり苦労した。もう少し身の丈にあった授業にしておけばよかったかもしれない。物理は言わずと知れた神授業。ただ物理を完璧にするつもりで受講しないと効果が出ないような授業だと思う。現代文は私にとっては一番頭が疲れる教科だった。配点も低いので他教科との兼ね合いを考え、無理に全授業取ろうとはしなかった。それが良かったのかどうかは分からない。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 合格体験記を読んでるということは、本気度に違いはあれ、東大を目指そうとしているということだと思います。東大の入学最低ラインまでの距離は人それぞれで、「他の受験生より何倍も努力しないと間に合わない」という人も多いでしょう。けれどタイトルに書いたように努力しなければいけないということは苦しまなければいけないということではないです。気負わず、気楽に、堅実に努力を積み重ねて欲しいです。また、どうしてもやる気が出ないときは友達がいるところ(学校でも塾でも)で勉強するのがおすすめですよ。