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岩手県 県立 盛岡第一高等学校 卒
東京大学 理科一類

菅原 優生さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 87 65 38 34 31 =255/440点

■受験した感触・・・ 数学と物理難化したから,合格最低点下がるかな?

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点
理科一類 166 0 理科一類 201 理科一類 215

計画的に進めよう

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 僕が本格的に受験勉強をスタートしたのは高3に上がる前の3月頃でした。それ以前にも勉強はしていたのですが、受験をはっきりと意識したのはその時期です。今考えると遅めのスタートで、理科にシフトする時期が遅くなってしまいました。できるなら高2の冬頃からが余裕あるスタートなのかな、と思いますが、これを読んでいる方がその時期を過ぎてしまっても、少なくとも僕は受かっているので、その時点からできる限りのことをしましょう。

うまくいったこと

  • 計画を立てて勉強する

受験がある2月までの各時期に何をするかという表をつくりました。そこから月の計画、週の計画というようにやるべきことを定めていきました。正直、計画通りにいかないことのほうが多かったのですが、大きくずれた時には全体的に計画を修正したりもしました。また、計画は立てるだけでも不安が取り除かれるし、やる気も出ます。勉強する前に何をすべきか悩むということもなくなるので、一度計画を立てて勉強してみるのは有効な手立てであると思います。

  • 自分のやりたいように勉強する

学校が開催してくれていた夏期講習や放課後の課外授業などは、必要に応じて参加するようにしていました。また、受験が近づくにつれて理科がまだまだ未熟であることに不安を感じ、一方でこのままの勉強を続けていて東大レベルに達することができるのか、余計に不安になってしまいました。学校の担任の先生に相談して、時間の使い方などについて様々なアドバイスして頂きました。色々な人間にああしろ、こうしろと言われることもあると思いますが、結局はそれらの情報を取捨選択し、自分の信じるやり方でやる方が後悔はないです。


うまくいかなかったこと

  • 理科の対策が遅れた

僕の場合は特に化学の進度が遅く、全範囲が終わったのは10月でした。そのうえ、受験勉強のスタートが遅くなってしまったため、英数の完成が秋口まで伸びてしまいました。そのため模試でも理科で点数を伸ばせず、あまりいい結果がでないため、精神的にもつらくなった時があります。進度が遅いことに焦る必要はないとは思いますが、夏休み終了を機に理科にシフトするのを目標に勉強し、適宜未習範囲の学習を終えておくと余裕をもって受験に臨めると思います。

  • センター試験の対策が遅れた

東大の2次の勉強をしていればセンターはそこまで心配する必要はない、というのは事実だと思います。しかし僕の場合は、年が明けてから過去問を解いてみて高得点が取れないことに気づき、相当焦りました。数学は2次試験とはやや雰囲気が異なり、過去問や模試問で素早く解く練習が必要だったり、化学では教科書基礎レベルの知識の確認が必要だったりするので、最低限の対策をするだけだとしても12月の中頃にはセンターの比重をだいぶ大きくすると余裕が出ると思います。また、英語は文法やアクセント以外はたいして心配するところはないように思われますが、そう考えてしばらく英語に触れないとかなり感覚が鈍ります。僕はセンターの一週間前くらいに過去問を解いたときは前半で2問間違う程度で、余裕だと思ってセンターまで英語に触れなかったところ、本番では長文で詰まったり、失点したりしてかなり失敗しました。毎日英語には触れましょう。とはいえセンターで20点程度落としたところで2次で余裕でひっくり返ります。センター試験は、良くても悪くても結果は気にしないのが鉄則です。


科目別勉強法

 現代文は林修先生の授業を中心に学習していました。予習を丁寧にやりましょう。古文漢文は単語、文法、句法をきっちり詰め込んだらセンターの過去問を解く程度にしていました。数学は問題集で基本解法を頭に入れた後はⅠAⅡBは長岡恭史先生の数学ぐんぐんを繰り返しました。数Ⅲはとくに微積分を重点的にやるために、参考書を何周かしました。また、微積分は計算量が多く、今年度はただの定積分の問題が出たこともあるので、計算系の参考書によるトレーニングをおすすめします。英語はまず、単語、文法、構文の基礎を固めたのち、長文問題集や東大特進の授業で読解の演習をしました。リスニングは問題集を、それに書いてあるやり方に忠実にやりました。物理は苑田尚之先生のハイレベル物理の受講後、その復習、および参考書を一周。化学は東大特進の授業を軸に勉強していました。

■東進東大特進コースについて

 東大特進では現代文、数学、英語、化学を受けていました。僕は地方在住なのでライブ授業には出られないため、t-PODで受講しました。現代文の林先生の授業は非常に緻密に解答を作成するので、必ず納得して問題を解決できます。東大特進の現代文は授業は本当にためになりました。ただ、受験後半になってくると理科が忙しくて結局授業を受けきれなかったものもあります。数学は演習量の確保として受講しました。英語は年間を通じて、細かい構文などを取り上げることももちろんありますが、パラグラフの構成に注目して大きく読む手法を宮崎尊先生が教えてくださいます。分量の多い東大英語には最適です。また、単語の原義の話や、和訳のコツなど、それ以外にもためになる話はたくさんあります。化学は一年間を通じて全範囲を網羅する形で授業をしてくださいます。僕は理科の開始が遅れたため時間があまり取れなかったので、結局講義を聞いてその復習と例題を解くということが一周しかできませんでした。東大では典型的な問題が出ることは非常によくあるので、できれば一回だけで終わらせずに何度かこなして、確実に自分のものにするべきだったと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 合格するのはもちろんうれしいのですが、その喜びはせいぜい1日や2日しか続きません。ただただ苦しさをこらえて勉強するというよりは、勉強そのものを楽しめると有意義な受験生活になるのではないでしょうか。もちろんどうしても地味な暗記をするしかないこともあるでしょうが、数学の問題を解いていて楽しいだとか、英文を読んでいて興味深いだとかを感じる余裕を持ってほしいです。また、ダラダラ長時間勉強するのではなく、集中して長時間勉強すると、一日の勉強が終わった時には非常に充実した気分になれます。僕はこの充実感のために勉強していたというところが結構あります。そして、メリハリをつけること。直前期にもなればほとんどスマホも触らないし、あらゆる時間を勉強に費やすことになるでしょうが、その時期に至らないうちはテレビやYouTubeを見る時間を作っても構わないと思います。僕はK-popにハマってクラスの女子とその話で盛り上がってました(笑)。受験そのものを楽しめる一年にしたうえで、合格を勝ち取ってください。