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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 理科一類

藤田 敦也さん

■センター試験得点 794点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 72 49 31 42 39 =233/440点
自己採点 80 60 40 25 35 =240/440点

■受験した感触・・・ テンパると何もできない。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

自分らしく

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

はじめに

 これまでも散々書かれていると思いますが、勉強法は人それぞれですので、私も参考程度にと思って書いていますし、そのつもりで読んでいただけると幸いです。また、次の見出しは自分語りなので読み飛ばしてもらっても差し支えありません。

私の東大受験までの軌跡

 私は高3になる前までは英語と数学しかほとんど勉強しておらず、他の教科は学校の学習を中心にやっていました。その中で数学には苦手意識があったものの、(受験)英語にはかなりの自信を持っており、これが私が安心して受験期に突入できた理由だと思います。しかし、超楽観的な私は余裕を見つけるとすぐにさぼってしまう癖があり、高3前半で英語の勉強をさぼってしまったことは後悔しています。1年前に受けた東大入試同日体験受験では数学18点、英語が総得点の過半数を占めるという驚愕の成績を叩き出し、普段は成績で負けたことのない同級生にも上をいかれてしまい、かなりのショックを受けました。そこから6月の東大本番レベル模試までは主に数学と理科の演習を重点的に、といっても延期された文化祭が6月末にあったので労力は半々に割いて、やっていました。そして6月の東大本番レベル模試では納得のいく成績をとれ、安心して夏に突入することができました。
 夏休みも相変わらず、理科を重点的に数学と英語を演習しました。また、夏の冠模試ではすべてA判定を得、このことで2学期には増長してしまい、いろいろ言い訳をして勉強をしない日もありました。そんな中で迎えた秋の東大模試で大失敗をしてしまい、やっと危機感に火が付きました。2学期後半は古い過去問と理科の実践的な演習を中心にし、冬休みに入ると共通テストの対策も並行して進めました。共通テストはいろいろネタ性に強い結果だったものの、難化したことに逆に助けられました。
 共通テスト後は直近の過去問をしていましたが、最終の東大本番レベル模試でも失敗したのになまじっかいい成績をとってしまい、また卒業式や東京への遠征の準備、さらに時折襲ってくる底なしの不安などもあり、そこまで勉強に身が入りませんでした。直前期に体験記を読む人がいるかはわかりませんが、直前期の勉強、特に演習系の科目には期待せず、心を無にして単語や文法をさらっておくのも良いかもしれません。
 東大入試前日には久々に同級生とたくさんしゃべり、下見も済ませ受験に向け体制を整えました。2日間を通して緊張はあまりしませんでした。もう少しするものだと思っていただけに拍子抜けでしたがまあそういうこともあるのでしょう。

実用的なこと

 と、ここまで私の受験生活を時系列で振り返ってみました。私は突出して成績の良い科目などがなかったので、各科目に関するアドバイスは他の方に譲るとして、少しその他で私がしておいてよかったことを紹介しておこうと思います。
 1つ目は学習計画を立てる際、完璧なものは作らない、ということです。学習計画を立てること自体はモチベーションを上げるのに効果がありますが、多くの目標は達成できず、そのときにやる気が下がってしまっては逆効果です。自分を厳しく律するのは、私にとってはほぼ不可能でしたし、多くの人にとっても難しいことだと思われます。だからこそ、自分が少なくとも持続的に学習できるよう努めましょう。
 2つ目はお気に入りの曲のプレイリストを作っておくこと、そして3つ目は朝のルーティンを作っておくことです。これは直前期にしたことですが、毎朝30分の散歩がホテルから大学への徒歩に重なり、私が平常心で試験に臨めた一つの要因だったように思います。真似しろとは言いませんが、いいなと思えば試してみてください。

■東進東大特進コースについて

 東進衛星予備校には高1、東大特進コースには高2のときにそれぞれ入学しました。東進衛星予備校の方はとにかく家から近かったので主に自習室として通っていました。特に、やる気が出ないときにも行くだけで強制的に勉強することができたので、サボり癖のある私にはありがたかったです。また、東大特進では林修先生の東大現代文、高2時は志田晶先生の東大数学数Ⅲ、高3時は苑田尚之先生の東大物理を受講していました。特に、志田晶先生の東大数学数Ⅲはわかりやすく、また考え方の道筋もきちんと説明があるので、習いたての状態から一気に実践レベルに数Ⅲを使えるようになるのに本当に役立ったと思っています。
 また、東大本番レベル模試は高2以前は時々、高3になってからは毎回受験していました。高2までは自分がちゃんと勉強していない科目を受ける必要はないと思いますが、自信の付いてきた科目を受験して天狗になるのを予防するのもいいと思います。ただこれは自信の喪失という危険性を内包しているので、そのことも考慮して受験するかは考えるとよいでしょう。高3では模試の成績で自身の立ち位置がダイレクトにわかるので怖さもありながら少し楽しみにもして受けていました。
 各模試の後には東大生スタッフの方から電話をいただき、勉強に限らずいろいろな話をしてモチベーションをもらっていました。少し逆説的かもしれませんが、同級生と話しているとどうしても受験の話が絡んできてしまうので、そこから離れて大学や趣味の話をできたのはありがたかったです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 僭越ながら私が挙げられるアドバイスとしては、1つ目が地に足のついた勉強をする。2つ目がメンタルを保つ、というものです。学校や塾で友達が自分よりレベルの高い参考書に取り組んでるのを見ると焦り、また自分の参考書を出すのが躊躇われるかもしれません。しかし、そんな人ほど意外と基礎が抜け落ちていたりするものです。他人なんて自分の思うほど自分のことを見ていませんから、胸を張って自分のレベルに合った学習をしましょう。また、受験期は自覚していなくとも精神的に不安定になります。勉強のし過ぎで精神をすり減らしてしまうのは本末転倒です。この日は思い切って遊んでみる、という選択肢も持っておくと少し心が楽になるかもしれません。
 長々と書いてきましたが、受験をするのはあなた自身です。受験勉強を通していろいろなことを学び、成長していってください。その後の結果もあなたにとって良いものになりますように。応援しています。