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静岡県 県立 富士高等学校 卒
東京大学 理科一類

吉田 多久斗さん

■センター試験得点 796点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 90 70 47 30 25 =262/440点
自己採点 90 70 40 25 25 =250/440点

■受験した感触・・・ 数学耐えた! でも理科ができてないから五分五分かな。自己採点は概算。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 B 理科一類 A 理科一類 C

慢心、失敗、追い上げ

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を目指すまで

 私が東大を目指した理由は主に2つあり、1つは単純に東大が日本で一番難しい大学であること、そしてもう1つは進振り制度があることです。私は幼稚園の頃から将来の夢が何度も変わっており、高校に入ってからも自分が将来何をやりたいのか決まらなかったため、大学に入る前に学部や学科を決めてしまうことに抵抗感がありました。しかし、東大の場合は2年次に進振りがあり、入学してから学部・学科を選ぶまでに約1年半の猶予があります。そのようなシステムに魅力を感じたのも、東大を志望した理由の1つです。
 ちなみに、現在の私の夢は、宇宙物理学者になって宇宙の起源を研究することです。この夢も1年後にはまた変わっているのかもしれません。

長い中だるみ

 私は小5から英会話に通い、また中2から高校数学の先取りをして、中学卒業までに英検準1級・数検2級を取得していました。そのおかげもあってか、高1・高2のうちは校内で良い順位をキープできていたので、このペースなら東大にも合格できるかな、と安心していました。そして特に東大の対策もすることのないまま東大入試同日体験受験を受け、数学0完、化学6点、堂々のC判定。この頃からやっと危機感を覚え始めましたが、特に勉強法を見直すこともなく高3に突入しました。
 高3になってからはずっと不調で、校内順位が以前よりも下がることが多くなりました。また、共通テスト模試や東大模試の点数もなかなか伸びませんでした。しかし判定はAやBでそこそこ良かったので、「ああ、こんなもんでいいのか」と思い込んでしまい、ようやく過去問演習に入ったのも秋の東大模試がすべて終わってからでした。このようにマイペースで過ごし続けたまま共通テスト本番を迎えました。

共通テスト・最後の模試での失敗

 案の定といいましょうか、共通テストは失敗でした。点数で見ればそれほど悪くないのかもしれませんが、前年よりも受験者平均点が上がったうえに、2次試験の形式が苦手だった私は9割超えを狙っていたので、本番の結果はかなり不服なものでした。しかし2次試験で逆転可能な点数ではあるため、「絶対に挽回しよう」と意気込んで1週間後の最終東大本番レベル模試に臨みました。結果は……1年ぶりのC判定。特に数学は、受験者平均点が60点を超える簡単な回であったのにもかかわらず、平均点を大きく下回り、偏差値44を叩き出してしまいます。このとき初めて、本気で「落ちる」と思いました。恐らく、模試から本番までの1か月間、それまでと同じようにのんびりとしたペースで勉強していたら確実に合格できなかっただろうと思います。

怒涛の1か月

 しかし、この失敗こそが合格への原動力になったのではないかと思います。本番直前にC判定を取ってしまい後がなくなった私は、それはもう必死に勉強しました。特に数学は、1か月間だけで20年分の過去問を解き、できなかった問題のやり直しも徹底的に行いました。また、緊張に弱いこともわかったので、場所を変えて解いてみたり、親に監視してもらったりして、本番で緊張に負けず全力を出し切れるような訓練もしました。その結果、本番の数学は何とか3完でき、安堵しました。
 一方で、過去問をあまり多く回さなかった科目もあります。例えば物理は、近年と昔で難易度や分量が大きく異なるため、やみくもに昔の問題を解き漁ってもあまり意味がないと判断し、直前期は直近10年分ほどの過去問の解き直しに注力しました。こうして科目ごとに自分のやるべきことをよく分析するようになったことが、現役合格に繋がったのだと思います。

■東進東大特進コースについて

東大特進コース

 東大特進コースの講座では、林修先生の『東大現代文』が最も役に立ちました。私は中学の頃から現代文が苦手で、現代文の問題への向き合い方というものをまるでわかっておらず、なんとなく解答を作っては模範解答を見て首を傾げるということがよくありました。しかし林先生の授業を通して問題の解き方を体系化することができ、問題を見て「まず何をすればよいか」がはっきりわかるようになりました。おかげで、2次試験の現代文は得意科目になりました。
 また、スタッフさんが定期的に電話をかけてくださったことも心の支えになりました。1年を通じて同じスタッフさんが自分を担当してくださるので、私の得意・苦手をよく把握してくださり、模試のたびに的確なアドバイスを頂けました。

東大本番レベル模試

 何と言っても返却が早く、すぐに復習をすることができたので助かりました。また、物理などの採点では途中過程にも丁寧に部分点が入っており、本番に近い採点が再現されているように感じました。
 さらに、前述したように直前期であっても判定は容赦ないので、本番1か月前に危機感を与えてくれたことも、自分にとっては良かったです。

AI予測問題演習

 本番形式の演習を2回分行うことができ、直前期に重宝しました。最終東大本番レベル模試からの1か月間、自分が本当に成長しているのか不安でしたが、私は2回の演習でそこそこ良い点数を取れ、しかも1回目と2回目の演習でかなり点数が上がったので、自信をもって本番に臨むことができました。また採点も丁寧で、温かいコメントにも励まされました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 2次試験の対策は早めに始めてください! 私が直前の1か月でやったことは、本来は夏ごろから計画的に取り組むべきことなので、もっと早い時期から始めていれば直前にこんなに苦しむことはなかっただろうな……と思います。
 また、本番では意外と気合いがものを言います。数学や物理では、全然答えが出ていなくても、わかったところまでを丁寧に記述したらかなりの得点が入っていた、という話をよく聞きます。わからないからと言って何も書かないよりは、とりあえず何か書いて、1点でも多く稼ぎに行く方が得策だと思います。
 最後に、模試の判定には良くも悪くも囚われすぎないようにしてください。慢心せず、落ち込みすぎず、常に高みを目指して!