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千葉県 私立 渋谷教育学園幕張高等学校 卒
東京大学 理科一類

若林 昇希さん

■センター試験得点 831点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 61 53 47 24 42 =227/440点
自己採点 65 60 40 25 40 =230/440点

■受験した感触・・・ 全体的に手ごたえはなく、特に理科の出来があまり良くなかった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 B 理科一類 A 理科一類 C 理科一類 A

最後はメンタル勝負

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

志望時期と理由

 私が東京大学を志そうと思い始めたのは、高校1年生の時でした。定期テストの勉強などをしっかりめにしていたことから当時の成績が良かったため、どうせ目指すなら一番上を目指そう、という安直な考えで志望を決めました。高校生活を経て薬学を学びたい気持ちが生まれたため初めは理科二類を目指していましたが、後に理学部に行きたい気持ちも生まれ、進振りの定員なども鑑みて高2の春に理科一類に志望を変更しました。科類を決める際は、進振りでの自分が現時点で行きたい学部の定員などを調べてみて決めると良いです。

受験勉強について

 大前提として、東大を受験する受験生で全ての科目で合格者平均点を取れる人は極めて少数です。多くの受験生は得意不得意のムラがあることを念頭に置いておいてほしいです。受験生活ではメンタルの調整も重要です。周囲の人間も自分と同じように科目間で得意不得意があることを意識していれば、他人との比較で不必要に焦ることがなくなります。その分自分のやるべきことに集中しやすくなるため、合格に近づくと思います。
 各科目の勉強法については、私の勉強法に特筆すべきことがないことと、他の方の体験記で沢山良いことが書かれていると思うのであんまり触れないで、むしろ受験生活で様々な人と話をした上での各教科の所感を述べたいと思います。
  • 国語

正直国語に割ける時間は多くないので、スキマ時間を見つけて古文単語や漢文の句形を覚えていくと良いです。共通テストにおいて国語は総得点を左右する重要な教科なので早いうちに古文単語や句形を固めておきましょう。

  • 英語

受験生活を通して私が一番苦しんだ教科です。毎日コツコツと何かをやり続けることが得意ではない私は高校2年生の頃まで英単語を全然覚えていませんでした。単語力がものを言う受験英語では致命的です。皆さんは、英単語と基礎的な文法、英文解釈は早いうちに始めることをお勧めします。また、英語は他の教科に比べて試験場で自分の力がブレずに出力しやすい教科だと身をもって体感したので、まだ時間のある人は英語を得意とすることを目指すといいと思います。理数科目が得意で英語に苦手意識のある受験生は、リスニングで高得点を狙うことを考えみましょう。東大英語の中でも比較的努力が点数に直結しやすい分野ですし、30点分あるので、リスニングである程度の点を取れれば英語の点数が改善されます。東進リスニングアプリは機能性が良くお勧めです。

  • 数学

得意不得意が分かれる教科ですが、本番では得意な人も力を発揮できない場合があり、運に左右される科目です。故に数学を主な得点源にする場合でも他教科で十分に点数が取れるように勉強することが大事だと思います。また、数学には問題を完全に解ききれなくても部分点が来ることがあるので、模試や過去問演習ではそういう点に意識して解答を作ることを意識しました。特に模試では、個別の問題に執着して完答を狙うべきセットや、全体的に手を付けて部分点を各大問で得るべきセットなど問題の構成を意識して試験中での立ち回りの練習にすると本番でも焦ることが無くなるので良いと思います。

  • 理科(物化の場合)

敢えて物理と化学に分けずに理科とまとめました。その理由は、東大受験においては個人で物理と化学の解答時間が決められることにあります。問題を見てその場で時間配分を決める必要があるので、日ごろの過去問演習や模試で時間配分の練習をしておくのが良いと思います。また、東大の理科は制限時間内にすべての問題を解ききることを想定していない程の分量があるので、問題の取捨選択が大事になってきます。物理50点化学10点の人と、物理30点化学30点の人は同じ成績になるわけなので、物化それぞれの得点の分析のほかに、物化合わせた得点の最大化が出来ているかどうかをよく復習することが大事だと思います。

試験場でのメンタル

 試験場でのメンタルの管理は1年の受験勉強と同じくらい大事なものです。試験場では常に何が起こるかわからないことを意識しましょう。私の経験談では、共通テストでは英語のリーディング中に時計が壊れて残り時間が分からなくなったり、2次試験では、数学の試験中に重圧から吐き気を催しました。どんな時でもメンタルを強く持つことが自分の実力を出し切る際に本当に大事です。

■東進東大特進コースについて

 私は東大特進で、数学・物理・英語の授業を受講していました。特にお世話になったのは、青木純二先生の「数学の真髄」、苑田尚之先生の「東大物理」、宮崎尊先生の「東大特進英語」です。
  • 数学の真髄(青木純二先生)

高3の秋の初頭までは分野別に類題を学習し、秋の終わりごろから時間を設定した演習とテストゼミがありました。分野別の学習では青木先生特有の例えで定理の概念を理解しやすく、取り組んだ問題も別解の考察などに有用な良問ばかりでした。テストゼミでは青木先生自身から添削を頂き、自分の答案の論理的なミスや言い回しの煩雑さを解消することができました。基本問題をしっかりとこなした受験生全員にお勧めできる講座です。

  • 東大物理(苑田尚之先生)

力学、波動、電磁気の諸現象を演習問題と苑田先生の解説によって解きほぐしていく講座です。学校での勉強とは少し異なった視点を学べたり微積分を用いて物理量同士の関係を記述したりでき、高校物理で扱う諸現象に対してより本質的な考察ができるようになります。理系の東大受験生には特にお勧めします。

  • 東大特進英語(宮崎尊先生)

大問毎に要求される能力が多岐にわたり、対策がしにくい東大英語を分野別に解説して頂けます。問題量も豊富で様々なタイプの長文に触れることができます。私は和文英訳が苦手だったのですが、講座を受ける中で問題を解くうえで解きやすくなる意識に気づくことができました。また、過去問でしか対策できない小説の読解方法を学べたので大問5への苦手意識が払拭できました。


 また、全4回の東大本番レベル模試を受けました。本番と同様の形式で試験が受けられるのは貴重な機会だし、自分の苦手分野の洗い出しに最適なので実力向上に大きく役立ったと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験勉強の項目では点を取る方法に着目して体験記を書きましたが、点を取ることのみに比重をかけて学びそのものが疎かになってしまってはいけません。効率が悪いからと言ってあまり出ない分野の勉強をしないとか、問題を解いて答えが合っていたら解説を読んだり別解を考えたりしないといった怠惰な勉強方法は止めましょう。受験は点取りゲームの側面があることを受容したうえで、学びそのものに真摯な姿勢を保ち続けることがモチベーションの維持にもつながりますし、結果に結びつくと思います。模試の結果が出ないとかしんどい時期もあると思いますが、そういう時は周囲の友達と話したりしましょう。私の場合、友達の存在は受験生活においてとても重要でした。是非一緒に頑張れる友達を東進だったり学校だったりで作ってもらえればと思います。