全体を振り返って
私が東大を目指したきっかけは、今思うと幼稚園の頃の母の一言が影響していたと思います。当時、私が通っていた幼稚園から付属の中高に進み、東京大学に進学した院長の話を聞き、「私も同じように行きたい」と言ったところ、母から「東大は難しいんじゃない?」と言われました。その時、子どもながらに自分の限界を決められたような気がして悔しい思いをしたのを覚えています。
その後、私は東進の授業を用いて中3の4月ごろから高校数学の予習を始め、中3の冬には「共通テスト同日体験受験」の数学で8割近くを取ることができました。
中3と高1では数学を中心に勉強をすすめていました。
国語
「高2ハイレベル現代文トレーニング」、「現代文記述・論述トレーニング」、「基礎強化古文」、「大学入学共通テスト対策 古文」、「東大対策国語」の5つの講座を高2と高3で取りました。
国語は配点があまり高くないため、高2で現代文の講座を多く受けても、高3の初めには内容が抜けてしまうことがありました。そのため、東大特進の「東大現代文」を継続的に受講するのが、効率的だと感じました。また古文は復習をあまり好まなかった私にとって、重要なことを何度も言って下さる吉田裕子先生の授業が非常に有益で、共通テスト本番では古文で満点を取ることができました。
英語
「飛翔の為の英語表現(必修編)」→「飛翔のための英語表現(応用編)」→「飛翔のための英文読解講義(発展)」→「東大特進英語」というように受講を進めました。
東大英語では英作文が短時間で高得点を取れるかがカギとなるので英語表現は役立ちました。
数学
私は「高等学校対応」→「中高一貫数学」→「数学ぐんぐん[基本編]」、「微積もぐんぐん[理系微積分+α]―基本編―」→「数学の真髄―基本原理追究編―文理共通/理系」→「数学ぐんぐん[応用編]」、「微積もぐんぐん[理系微積分+α]―応用編―」→「数学の真髄―東大実践演習編―」というように多くの講座を受けてきました。初めは予習と復習に1時間程度しかかけず、数をこなすことを重視していましたが、「東大本番レベル模試」の点数はなかなか上がらず、伸び悩んでいました。実際に点数が上昇し始めたのは、高2の後半で、これまで受けた講座の例題と復習用問題を解き直し、どこで躓いているのか、どのように考えて行動すべきかを言語化して意識しながら問題を解くようになった時でした。
物理
「高等学校対応 理系物理の基礎」→「ハイレベル物理」→「スタンダード物理演習」→「ハイレベル物理演習」→「東大対策物理」というように受講を進めました。
後輩の皆さんが苑田尚之先生の授業(東大特進の授業も含む)を受ける際に注意すべき点は、
- 綺麗にノートを取ること:テキストには問題のみが掲載されているため、疑問点が出たら参照するノートが整理されていると探しやすいため(参考書や教科書を買うのも良いです)。
- 疑問点を放置しないこと:例えば、モーメントで外積が理解できずに突き進むと電磁気のローレンツ力も理解できなくなってしまうことがあるため。
- 初歩的な問題集を解きながら受講を進めること:テキストに載っている問題は複合問題が多いため、初学者はどこで躓いているのかが発見しにくいため。
個人的には初学でも「ハイレベル物理」からとるのが良いと思います。
化学
化学に関しては、疑問点をそのままにしておくことは避けるべきです。また、元素の周期表での位置や有機化合物の命名法、官能基などをきちんと覚えてから進めることが大切です。化学グランプリに挑戦した経験は、未知の大学範囲が出題された際の抵抗感を減少させるため、ぜひ挑戦してほしいと感じました。
東大特進コースの授業
二次試験対策だけでなく、共通テスト対策も行ってくださる、現代文対策に必要かつ十分な内容の講座です。
どの小問でどれくらい補足すべきかを詳しく教えてくださり、解答時に迷うことがなくなりました。
英文全体の読解方法を教えてくださるだけでなく、過去問演習ではなかなか触れることのない年度の東大過去問を扱っていただけることが多く、テストゼミでは過去の出題形式も取り上げられ、今年度の出題形式の変化に対応できました。また、授業内で出題元が明記されており、原典を多く読むことで生きた英語を実感できました。
復習問題が豊富で、学びが多かったテストゼミでした。
東大本番レベル模試
回数が多く、解説授業がある点が非常に素晴らしかったです。
未来発見講座
「トップリーダーと学ぶワークショップ」とは異なり、自分の好きな時間に「学力POS」で視聴できるため、非常に便利でした。3コマの制限内で選ぶのが難しいほど、興味深い講座がたくさんありました。
私の方法はあくまで一例に過ぎませんので、参考程度にしていただければ十分だと思います。私が東大を目指したきっかけは幼稚園時代の負けず嫌いな精神でした。その後、さまざまな経験を通じて東大受験への思いが強まり、直前期には、5歳の頃の純粋な気持ちに反している自分が情けなく感じ、何度も泣きました。それでも、強い思いは必ず実を結ぶと信じています。東大を目指す理由は人それぞれですが、受験を決意したからには、過去の自分を裏切らないように全力で受験生活を駆け抜けてください。心から応援しています。