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埼玉県 私立 昌平高等学校 卒
東京大学 理科二類

斎藤 桂吾さん

■共通テスト得点 909点/1000点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 政治経済

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 76 52 48 38 21 =235/440点
自己採点 75 55 40 40 20 =230/440点

■受験した感触・・・ 英語ミスったと思ったけど選択肢意外とあってたし、それ以外ある程度解けたから多分受かってるだろう。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 C 理科二類 B

目の前の一問に集中する~存在しない大きな壁~

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を志望した理由

 私は中学一年の秋ごろに、友達の紹介で東進に入った。当時は東大を目指すためというよりも、大学受験において重要である数学でアドバンテージを得ることを目的としていたと思う。それでも、志望校を書くときは「東大を目指せばどの大学にも入れるだろう」という安直な考えのもと、いつも東京大学と書いていた。その後、東進で「志作文」を書く機会があり、自分の将来を考えたときに「高校までの知識で自分の専門など決められない」と思い、大学入学後に進路を選択できる学校を考え、結果的に東京大学を志望するようになった。

東大受験について

 これを読む人のほとんどが東大を志望するレベルの高い人たちであることから、細かい勉強方法などはそれぞれで見つけられると思うため、具体的な対策というよりも各科目について大体の分析を書く。自分の学習方法の参考にしてほしい。
  • 国語(目標点:40)

東大理系を受験する人の中でも意見が大きく分かれるのが国語だと思う。国語は点差がつきにくいため軽視する人も多くいるが、私は国語もしっかりやったほうが良いと思う。特に、古文、漢文はしっかりと対策をすれば安定した点数を取ることができるし、現代文も「東大対策国語」で林修先生の解き方を学べば、そんなにおおこけをすることはないだろう。また、共通テストで高得点をとるためには国語は避けられないため、その意味でも対策したほうが良いだろう。

  • 数学(目標点:60)

東大入試で最も重要なのがこの科目といっても過言ではないだろう。おそらく合格者と不合格者で最も差がついている科目のように思える。私も数学は得意というほどではなかったが、半分は取ろうという気持ちで勉強していた。特に数学がめちゃくちゃ得意(どの回でも4完が安定レベル)というわけではない人は、数学で点を稼ごうと思うのは危険だと思う。数学の難易度は年によって大きく異なるため、安定してとれる英語や理科を対策したほうが良いが、それでも、全く解けないと差をつけられるだけなのである程度は解けなければならない。そんな人に私がおすすめしたいのは「数学の真髄」だ。この授業では「なぜその解法となるのか」など、数学のまさしく「真髄」といえる部分に着目して授業が行われる。最初は難しいと思うかもしれないが、それが東大が求めるレベルであるし、しっかりと吸収できれば、数学で困ることはないだろう。

  • 物理(目標点:40)・化学(目標点:30)

現役生は対策が遅れがちなのが理科である。私も対策が遅れないように高校一年の時点から学習を始めていた。東大ではおそらく傾斜配点があるが、それがもっとも顕著なのが理科な気がする。「質と量」の両方を求められ、時間的にも非常に厳しいため、基礎的な問題を早期に解けるようにしておくことが非常に重要だ。

  • 英語(目標点:80)

英語は東大の過去問を解きまくるのが良いだろう。時間的プレッシャーに体を慣らし、本番で平常心で解けるのが大事だ(私は英作文で慌てて予定通りの時間配分で進められなかったため注意してほしい)。英語は一度上がると下がりにくいため、早期に完成させておくことが望ましい。


 全科目を通していえるのは、「基礎問題を落とさない」ことだ。東大は問題自体は比較的簡単であるが、時間的プレッシャーが非常に大きい。一度過去問を解いてその感覚を味わってみるとよいと思う。そのなかでも合格点をとるために早期に全範囲を履修して、問題演習量を確保することが東大合格には不可欠だろう(私も高校入学前に数学を履修し終え、高二になる前に理科を履修し終えた)。

■東進東大特進コースについて

 5年間東進に通った私は、どの受験生よりも東進を理解していると思う。

(ⅰ)東大英語 in Depth

 この講座では東大の過去問だけでなく、駒橋輝圭先生が選出した英文を用いて東大形式の問題を解いていくのだが、その授業の質の高さに衝撃を受けた。先生が東大で出やすい分野(認知学など)の文章を持ってくるのだが、どの問題も「東大らしさ」がしっかりとあり、過去問を解くのと同じか、先生の解説も含めればそれ以上に価値がある。特に私が印象に残ったのはリスニング対策である。東大受験生ならば、英、米、印の話者の英語は対策すると思うが、その授業ではシンガポール、イタリア、ドイツの話者なども対策した。実際、私の感覚だが、今年のリスニングでは英、米、印以外のアクセントの話者がいた気がした(確かかはわからない)。ぜひ受けてみてほしい。

(ⅱ)数学の真髄

 この講座も過去問を中心に様々な問題を解いていくのだが、青木純二先生の解答作成方法が非常に参考になる。解答用紙に書くまでの問題のアプローチや、書く際に注意することなど実践的な内容が多く、しっかりとした基礎力を身に付けていれば東大合格レベルまで数学力を伸ばすことができるだろう。私は解答作成の方法はこの授業を参考にし、実際の解答は「過去問演習講座」による添削で練習をしていった。
 また、東進の授業以外で役に立ったのは「過去問演習講座」と「東進模試」だ。これらはどちらも返却速度が非常に早く、とても助かった。加えて、自分の答案をしっかりと第三者に添削してもらうことで、自分の解答の問題点がはっきりする。それを改善することで部分点をしっかりとれたりと、記述が非常に多い東大入試において非常に大きな力となる。
 演習量が不安な人は、ぜひとも「最難関4大学特別演習」を受けてほしい。この演習では、東進独自の東大形式の問題を多く解くことができる。特に東大の理科はさかのぼりすぎると傾向が今と違いすぎ、あまり対策として意味がない。ここで様々な問題を解くことによって、本番でどんな問題が出ても落ち着いて解くことができる。また、分野ごとに対策できるのも非常にありがたい。東大英語は全分野から出題されるため対策に困る人もいるだろうが、そういう人ほどこの演習を通じて分野ごとに対策をしてみてほしい。東大は科目によらず、幅広い分野から出題されるため難しいと思う人もいるが、一個一個の問題を丁寧に分析すると案外単純なことも多い。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私が最後に言いたいことは「目の前の一問に集中する」ということである。「東大合格」と聞くと非常に大きな目標のように思い、多くの人が超えられない非常に大きな壁のように感じてしまう。しかし、最初からそんな大きな壁はないのである。「この数学の問題を解けるようになる」、「英作文を書けるようになる」など、一つ一つの小さな壁を乗り越えていった先に東大合格はあるのだ。一受験生ができることは、目の前の問題に全力で集中することだけなのだ。
 受験を乗り越え、すべてを振り返ったときに東大合格という目標を達成できているように、今は目の前の問題に全力で集中してください。そして悔いの残らない受験となるよう頑張ってください!