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埼玉県 私立 開智高等学校 卒
東京大学 理科一類

早川 健太さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 43 66 66 32 31 =238/440点
自己採点 70 50 40 30 30 =220/440点

■受験した感触・・・ 終わったーーーー!!(怖くて解答速報を見ていないので、自己採点は感覚です)

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点 志望学類 総合点
理科一類 145 理科一類 161 0 0

受験勉強=落ちる確率を減らしていく「作業」

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 秋模試でE判定をとっても、東大に受かる人っているんですねー。どうして自分が合格できたのか未だにわからないのですが、少しでも後に続く皆さんの力になれればと思い、自分の受験生活を振り返ってみたいと思います。【】内は平均自習時間です(勉強時間が長ければいいということではありませんが、分かりやすい指標として採用しています)。

高校2年まで【0時間】

 学校の定期テスト前以外で勉強をしたことはほとんどありませんでした。しかし、先生の話を利用して、どうやって笑いを取ってやろうかということを考えていたため、授業は真面目に聞いていました。

高校3年生の春休み【5時間】

 受験まで残り1年を切ったことに気づき、少しずつ受験を意識した勉強、例えば、英単語を覚えたり、数学の問題集の例題だけを解いたりし始めました。また、勉強時間記録アプリを使って勉強を管理し始めました(今もこのアプリの記録を見てこれを書いています)。このアプリは本当におすすめで、友達の勉強記録を見て勝手に勝負したり、「うわ、あいつ今日14時間も勉強してるよ……」と一人で絶望したりしてました。

1学期【平日1時間 休日7時間】

 数学は引き続き問題集を進めていきました。理科の勉強はほとんどしませんでした。英語と国語の過去問は、このころからちょくちょく解いていました。

夏休み【8時間】

 例題だけしか解いていないのに、数学の問題集が数ⅡBまでしか終わりませんでした。このままでは全然前に進まないということで、数Ⅲには手を付けないまま別の問題集に移りますが、半分も解けないといった感じでした。理科に関しては、気が向いたとき(週に1回程度)問題集を解いていました。当然、どの模試でも判定はD。しかし、予想通りの結果だったので、落ち込んだり焦ったりといったことはありませんでした。

2学期【平日3時間 休日8時間】

 数学の問題集は3分の1程度の問題しか解いていませんでしたが、さすがに理科の勉強を始めなければと思い、化学と物理の問題集を本格的に始めました。また、学校の授業が演習中心になってきたため、真面目に取り組んでいました。この時期は中だるみしやすく、勉強のモチベーションが下がり気味になります。私も例外ではなく、気持ちを高めるために音楽を聴きながら勉強をし始めました。しかし、これは本当に失敗でした。確かに音楽(主にガールズバンドパーティーの曲/歌詞付き)を聴くことでテンションが上がり、勉強もはかどっているような気がしていたのですが、東大秋模試当日、いざ試験問題を解こうとすると、頭の中でずっと曲が流れ続けてしまい、まったく集中できない状態になってしまいました。その結果、勉強に対する姿勢の甘さとも相まって、東大即応オープンでは運よくB判定であった一方、東大実戦模試ではなんとE判定。この時はさすがに落ち込みました。これ以降、私は音楽を聴くのをやめ、「どうすればテストで点が取れるようになるのか」を真剣に考えました。様々な先生に相談した中で、最も私の心に刺さった言葉は「自分の能力を解答用紙に『正射影』することが大事」というものでした。今までの私は、いかにテストで良い点を取るかということのみに注力し、解けない問題があると途端に焦ってしまうような状態でした。しかし、この言葉を受け、「このくらいの点数を取りたいな」という気持ちを捨て、ただただドライに解答用紙に自分を映し出すという姿勢で問題に当たるようになっていきました。

冬休み【8時間】

 二次試験の勉強は一切せず、センター試験の過去問を解きまくりました。友達と競ったり、自己ベストの更新を目指したりするなど、ゲーム感覚で楽しかったです。

センター後【9時間】

 東大の数学、物理、化学の過去問を解き始めました。化学の点数はそこまで悪くなかった(平均約40点)のですが、数学(平均約35点)、物理(平均約30点)が思った以上に点が取れず、焦りました。いまさらながら「東大に落ちるかもしれない」と思い始めた私は、私大の過去問もそれぞれ3年分程解き、早慶対策が万全の態勢で入試に臨みました。東大本試では、ただ「正射影」のみを意識し、見事東大合格を果たしました。

■東進東大特進コースについて

 私は林修先生の東大現代文と苑田尚之先生の東大物理を受講しました。まず林先生の授業についてですが、初めて受講したときに私は衝撃を受けました。なぜなら、私は生まれて初めて「論理的に文章を読解する」とはどういうことかを実感したからです。今までも「論理的に読め」ということは学校などでよく言われてはいたのですが、どうも曖昧であまり腑に落ちない感覚を抱いていました(現代文はフィーリングだ、と言われる所以も、多くの人がこのように思っているからかもしれません)。しかし、林先生の授業を受けてこのような感覚は消え去り、代わりに東大現代文という科目に、ある種の美しさすら感じるようになりました。
 苑田先生の授業は高校物理にとどまらず、大学、ひいては物理学という学問全体を見据えて授業が展開されます。微積を多用し、ベクトルをボールド体で書くという授業は難解で、理解することすらままならないこともあり、受講しただけで劇的に物理の点数が上がるような授業ではありません。しかし、苑田先生の教えてくださる物理は、テストで点を取るため、といった狭い視野で行われるものではなく、物理学の本質を正統的に理解させてくれるような授業でした。物理学という学問が何をしたいのか、何を求めているのかということを実感しました。また、苑田先生の「できるだけ楽に、普通に解く」という方針の持つ力に、いつも圧倒されていました。授業を受けた後はいつも、物理がすごくできるようになった気がして、無性に問題を解きたくなるような授業でした。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 よく「最後まで諦めなければ東大に合格できる」といいますが、この命題は偽です。諦めないことは単なる必要条件にすぎません。実際私の周りでも、最後まで諦めなかったにもかかわらず東大に入れなかったという人は数多くいます。そこで必要になってくるのが、冷静に自己を分析し、やるべきことに優先順位をつけ、淡々とこなすという「作業」です。最後まで気を抜かずに勉強してください。私が実証したように、いくら成績が悪くても逆転は可能です!皆さんの受験を応援しています!