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東京都 都立 小石川中等教育学校 卒
東京大学 理科二類

小沼 颯太さん

■センター試験得点 767点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 85 53 47 30 33 =248/440点
自己採点 84 62 52 28 31 =257/440点

■受験した感触・・・ なんか理科むずくない(自己採は発表後)?

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 E 理科一類 E 理科一類 E 理科二類 C

問0.自分に合った勉強の仕方を考えよ

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を目指すために

 東大を受験するにあたって必要だといえるのは「自己分析力」と「コントロール力」であると経験的にですが思います。これらは、何の単元が苦手で何の教科が得意だとかいう分析でもなければ、スマホは絶対に見ないとか睡眠は4時間しかとらないとかいうコントロールのことでもありません。自分の性格や思考の癖を正しく理解し、自己や環境をコントロールするという、ありのままの自分と向き合う力が必要不可欠だと思います。まずは自分がどういう性格であるのかを理解した上で、持続可能な勉強プランをつくるためのあくまで参考として、以下を理解してほしいです。

東大に受かるために

 教科ごとの大まかな勉強の仕方などはほかの人が説明してくれているだろうと思うので、私自身が受験を振り返って個人的に思うことを書きたいと思います。
  • 受かった要因だと思うこと

1)得点に偏りがないバランスタイプだったこと

 もともと得意科目はなかったですが、苦手科目もなかったので、ほかの教科そっちのけで対策しなければということもなく、得点を最大化するために必要な勉強を迷うことなくできたと思います。確かな文献はありませんが、すでに取れている教科で10点上げるよりも、周りよりできていない教科で10点上げる方が偏差値が高く出ると聞いたことがあります。たとえデータでは正しくないとしても受験の本質はとらえていると思います。

2)環境が良かったこと

 よく受験は団体戦だといいますが、まさにその通りだと思います。浪人生や進学校の天才たちと戦うには、少ない時間を効率的に使うほかなく、親や学校の先生、塾、友達と情報を共有して正しい選択をすることが重要です。また、私は友達が東大特進に通っていたため、嫌でも友達いるからなぁとやる気につなげていた部分があったように、周囲の人との関わりを意識すると勉強に対する姿勢も自然と変わってきます。自分の周りではこのような環境が望めないという方たちも、孤独で張り詰めるということは避けたほうが良いでしょう(余裕勢でも本番でその重圧ゆえに落ちる人がいます)。それに環境は自分である程度作ることができます。

  • これやればよかったなぁと後悔していること

1)英数の基礎固めを早めにやること

 自分は他の進学校や先取りを行う生徒への焦りから英数を置き去りにして理科をやったのですが、理科は最悪夏前までに終わっていれば間に合うと思います。三年になって始まる英数は大抵発展的な問題から始まるのに対し、理科は三年でも基礎→発展と説明してくれる先生がほとんどだからです。学習機会を最大限に生かすという意味では夏に理科の演習を積みたいという目標から逆算して予定を立てればよかったなと思います。

2)自分に合った勉強習慣をつけること

 私は静か過ぎる環境があまり好きではなかったので自宅で勉強していたのですが、どうしても誘惑が多く休憩しがちでした。共テが終わり2週間ほど経ってから、暗記しながら学校に行き、午後は東進、夕方に帰り、夜家で勉強するという場所替えルーティーンが出来ました。もっと早くから色々と試すべきでした。塾に行っているのにわざわざ学校の近くに小部屋を借りて自習室にしている友達もいたので、試さないで落ちるよりかは試してみるべきだと思います。

■東進東大特進コースについて

 東進ハイスクールで、数学の真髄―基本原理追究編―(2~6月)、ハイレベル物理(~6月)、ハイレベル化学(~6月)を受講し、東大特進で数学の真髄、東大物理、東大特進化学、東大化学、東大現代文、東大特進英語の講座を受けました。どの講座も素晴らしく、良いところを語りたいのですが、きりがないので理系の講座に絞って言及します。
  • 数学の真髄

青木純二先生の授業です。解法や公式を暗記していた私は度肝を抜かれました。数学の本質的な学び方から教えてくださり、「数学力」が日々成長していることを実感させられました。

  • ハイレベル物理、東大物理

いわずと知れた最高の物理講師である苑田尚之先生の授業です。ハイレベル物理も東大特進の授業も1回の授業が非常に重く、予復習が大変なのですが、原理理解を繰り返すうちに自然と問題が分かるようになっていきます。物理学の奥深さを教えてくれます。

  • ハイレベル化学、東大特進化学

参考書で有名な鎌田真彰先生の授業です。高校範囲で説明することが難しい化学ですが、説明がとても分かりやすく、ユニークな例えで解説してくださるため、とても頭に残りやすいです。また、東大の過去問とその詳細な解説がテキストに載っています。いざ何十年前もの過去問と解説を探そうとすると見つからないことがほとんどなのに、単元ごとに過去問と解説が載っている神参考書でもあります。

  • 東大化学

大西哲男先生の授業です。テキストや年間の授業構成は東大特進化学と似ていますが、より演習に特化しているような印象を受けます。単元を論理的に説明し、演習をしてみるとほら出来るでしょ?簡単でしょ?(本当に簡単に出来たんですけど!?)というように授業が進みます。化学は多少無理のある説明をしていると思っている人ほど受けてほしい授業です。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 東大に限らず、受験をするうえでは勉強以外にも体調やメンタルの管理が必要となります。不安になることもあると思いますが、その時は自分が東大を志望できていることに喜びを感じてください。○○先生がいなかったら高校違うとこになってて、△△にも出会えてなかったから東大受けようなんて思わなかっただろうなとか、色々幸運が重なって今の自分があることに気づくと思います。東大を目指す過程で得たものにも非常に大きな価値があります。そんなことを考えつつ、ゆっくりでも目標に向かって着実に進んでいけるよう心身を整えながら頑張ってください。