私が受験勉強を本格的に始めたのは高1の冬頃からと、比較的早い時期でした。そのため、受験学年に上がる前に英数国を一通り学び終えることが出来、余裕を持って受験生となることが出来ました。高3になる前に英数国の基礎を完成させておくというのは、大学受験にかなり有利に働いてくるのは間違いないと思います。以下各科目の勉強法を述べます。
英語
英語は特に高2までの学習が大切です。高3に上がる前に単語・文法は完成させ、過去問演習に入れるぐらいの状態になっておくのが理想的だと思います。また、高3で過去問演習をする際の注意点ですが、東大英語では120分という制限時間の使い方が大事になってきます。私は長文読解が苦手で、どうしても読むのに時間が掛かってしまうので、英作文や文法問題、和訳のような読解力をあまり必要としない部分で時間をなるべく短縮するよう心掛けました。このように自分に合った時間配分を工夫することが大切だと思います。また、定期的に触れないと力が落ちてしまう科目なので、少なくとも2日に1回は何かしらの形で英文には触れましょう。
数学
高2までのうちに学校指定の問題集と受験用参考書、東進ハイスクールの講座を利用して一通りの学習を終わらせ、高3ではそれらの復習をしつつ、東大とその他の大学(東工大・京大など)の過去問をひたすら解きました。問題演習の際には、各問題の本質的な要素は何なのかを分析し、どのような考え方や問題への向き合い方が自分に足りなかったのかを徹底的に考え、各分野における解法パターンや問題と向き合う際の基本姿勢のようなものについて、体系的に理解することを意識しました。その中で、あらゆる数学の問題と対峙する上で大切な問題と向き合う際の基本姿勢として、私が考えたものを以下3つ紹介します。
1)難解な問題は、必要条件を考えて、いくつかの単純な要素に分解することで理解しようとする意識を持つ。
2)答えを出した時、それが正しいかを数学的に検証することでミスを防ごうという意識を持つ。
3)解法に行き詰まったら、一度問題文に戻り、もう一度別の方針でやり直す勇気を持つ。
理科
勉強法については数学とほぼ同じです。物理は、数学に比べ使う公式や定理が少ない分、原理原則を徹底的に理解することが肝要です。単位についてもよく理解しておきましょう。
出てきた答えを次元解析し、物理的に妥当な数値か確かめることでミスはかなり防げます。化学についてですが、まずは無機化学の知識問題を落とさないことが大事です。東大の知識問題はそこまでマニアックなものは出ないので、ここで落とすと周りに差をつけられてしまいます。有機化学の構造決定は、必要な知識を押さえた後は、徹底的に演習しましょう。演習量がかなりものをいう分野です。また、理論化学では、普段から面倒な計算を怠らないようにしましょう。そうじゃないと試験本番で爆死します(経験談)。
国語
現代文では、傍線部を徹底的に分析し、その前後の論理関係を的確に把握した上で答案を書く、ということを意識して1題1題丁寧に取り組むことが大事です。古文と漢文は、基礎的な語句や語法を押さえた後は、現代文と同じように、登場人物同士の関係や場面設定、論理関係などをしっかり理解したうえで答案を書くよう意識して丁寧に取り組むことが大事です。
私は上記のことを意識して過去問に10年分ほど取り組みました。
私は高3の夏休み終わり頃からメンタルが崩壊し、それまで東大模試ではA判定中で上位だったのが、試験に全く集中出来なくなり、A判定の中でも真ん中以下の成績になることが多くなりました。今思えば、それまで順調に来ていたことで、「もっと上を目指せるのではないか」と欲が出て気負い過ぎてしまったのかも知れません。その頃の自分は試験の度にマイナス思考にとらわれ、集中出来ずに問題が頭に入ってこないという悪循環に陥っていました。特に11月の東大模試は最悪で、正直終わったと思いました。それでも結果がA判定だと分かった時が、これまで積み上げてきたものは裏切らないと、自分をまた信じることが出来た瞬間でした。
つくづく、受験は実力を高めることと同じ位にメンタルケアも大事だと気付かされました。試験に臨む際の自分なりのルーティンを何か作ることも良いと思いますし、周りも同じように緊張しているんだと開き直ることも大切です。日頃の勉強の際に、試験会場にいるつもりで、本番を想定して取り組むことも訓練になると思います。
心身ともに整えて、目標に向かって頑張って下さい!