私が本格的に受験勉強を始めたのは部活を引退し文化祭を終えた高3の6月からであり、それまでは週6の部活の合間に勉強をする生活を送っていました。おそらく他の受験生よりも少ない勉強時間で合格することができたわけですが、これは決して私の能力が高いからではありません。育成ゲームに成功したからです。適切なタイミングで適切なエサ(教材)を与えれば誰でも確かな学力を身に付けることができます。以下、私自身のセーブデータを記しておきますので、少しでも皆さんの力になれたら幸いです。
高1
高校1年生の間は受験のことを意識した勉強はしておらず、定期テスト対策をしていた程度でした。具体的には授業の復習、教科書暗記(英語)などです。数学はそれでもそこそこの学力を保っていましたが、単語や構文を勉強していないので英語は顕著に成績が落ち始めました。私の場合高1の間の育成には失敗していると言えるでしょう。これを読んでいる高1生がいれば単語帳だけでも1冊仕上げておくことをお勧めします。
高2
英語の成績が下がったことに焦りを感じた私は高校2年生になったタイミングで英単語帳を買って隙間時間に学習できるように常に持ち歩くようにしていました。その甲斐あって英語の成績は徐々に回復していきました。
夏には東大本番レベル模試を初めて受けました。合計で100点も取れなかったため「これはまずい」と思い受験を意識した勉強をし始めました。とはいうものの平日2時間、休日5時間ほどしか勉強には割けなかったため狙いを絞って勉強を進めました。具体的には物理に重点を置きました。この時点で力学までしか既習でなかったため、全範囲の基本問題が解けるようになることを目標に学習を続けました。私の場合この戦略が功を奏し、定期テストや模試の成績がかなり上昇しました。高校2年生のうちに物理の未修範囲をなくすことができたことが東大に合格出来た一番の要因であったと思います。
高3
高校3年生になってからは東大特進コースの受講を始めました。東大特進の講師の方々は東大志望だからといって初めから高度な学力を要求することなく、基本に忠実に授業を展開して下さり、私の学力(特に思考力)を大いに伸ばして下さいました。
夏は物理と化学に重点を置き、二次試験に対応できるくらいの学力を身に付けることを目標にできるだけたくさんの問題を解くようにしていました。理科という科目は他の科目よりも点数が経験に依存することが多いため、浪人生との点数の差を埋めるという意味でも理科に重点をおくという作戦はお勧めです。また夏に過去問を5年分解きました。私は最新の年度から解いてしまったのですが、全体的に難度が高い近年の過去問は直前期にやった方が効果的だと思います。
直前期は過去問演習と東大特進コースの受講を主に行いました。春頃からずっと70点周辺で伸び悩んでいた英語がこの時期にいきなり伸び始め、90点台も取れるようになりました。英文の意味が理解できるだけでなく筆者の意図も読めるようになったことが伸びた理由であったと思います。
受験本番
会場にいる受験生の殆どが同じ高校の生徒であったため、模試の気分でリラックスして臨めました。共通テストは固執しないことが最も大切です。10秒考えて何も浮かばなかったら直ぐに飛ばしましょう。
浪人はせず、落ちたら私立に進学する予定でした。前日は緊張で中々寝付けず、普段よりも少ない睡眠時間で臨むことになりましたが、本気になれば4時間程度は人間集中することができます。大きな失敗なく試験を終えることができました。
東大特進コース
思考のプロセスを解説してくれるのが分かりやすかったです。解法暗記に走りがちな私にその場で考えることの大切さを教えて下さいました。また計算ミスの防ぎ方についても役に立ちました。当日計算ミスをせずに2完出来たのも先生の教えのおかげです。
カリスマです。授業の内容は受験生である私目線からはかなり高度であったため初めは匙を投げそうになったこともありましたが、なんとか食らいついたおかげで物理が1番の得意科目になりました。苑田先生の教えを受ければ解法という考えに縛られない確かな実力を身に付けることができます。
経験がものをいう化学という科目において、様々な問題の演習ができることがとても嬉しかったです。押さえるべきことを簡潔にまとめてくれているので復習にも重宝しました。
単語の意味するイメージに基づいた解説をしてくれるため、一を聞いて十の英文が読めるようになります。東大英語にも造詣が深く、二次試験対策には欠かせませんでした。
過去問演習講座
自分ではできない現代文や英作文の添削をしてくれるのが良かったです。返却も早いため解いた感覚が残るうちに復習をすることができます。目標点を超えたら色が付くこともモチベーションになりました。受講者全体の得点分布も今の自分の位置を知るために重宝しました。