私は東進には高校進学と同時に入学し、最初の東進模試を受けて東京大学の判定が悪くなかったことがきっかけで東京大学を意識するようになりました。その後進路についてたくさん考える機会がありましたが、自分が本当に学びたいことを決めきれなかったため、進学選択の制度がある東京大学を志望することにしました。一方で私は学校行事が終わる3年生9月ごろまでは十分な勉強時間を確保できていませんでした。それでも東京大学に合格できたのは、以下のようなことを心がけたからだと思います。
最低限できること、すると決めたことはする
これは様々なことにあてはまります。まず、私は学校の毎週の英単語や英熟語のテストで満点をとることを目指して取り組んでいました。これを続けることで最低限の英語力が身につき、英語に対する自信が芽生えたと思います。他にも定期テストで出てくる出題範囲は確実に押さえることを心がけました。どれだけ忙しくてもこれだけはやろうと決めていたため、英数理における最低限の基礎力は身についていたのかもしれません。次に、私は数学や理科が得意とは言いづらく、東大入試で出てくる難問はなかなか解くことができませんでした。しかし、東大入試の問題は全てが難問というわけではなかったので、最低限とれる問題、落とせない問題を確実にとるという意識で東大の入試問題に挑んでいました。
過去問演習を丁寧に行う
東大入試対策において東大の過去問演習は必須です。過去問演習をすることで問題に慣れることができ、さらに復習を丁寧に行うことで、たくさんの知識、考え方が得られます。ここでは自分なりの過去問演習とその復習の仕方を科目別に紹介します。もし良ければ参考にしてみてください。
東進の過去問演習講座を利用しました。長文読解、要約等の問題は、読みにくかった問題を中心に文章中の分からなかった単語を調べるようにしました。自由英作、和文英訳の問題は、添削指導のアドバイスをもとに使えそうな表現や間違えた表現をノートに記録し、用例などにも注意しました。
私の場合は解いたあとに解法を確認すると、解法自体は理解できるものの、いざ問題を解くときにその解法が思いつかないということが多かったので、解いた後に自分の発想の出方を振り返り、模範解答の解法をどうすれば思いつくことができるのかを考え、ノートに記録するようにしていました。
化学であれば参考書やハイレベル化学のテキスト、物理であれば教科書を読み込むことでとにかく間違えた問題を理解するようにしました。また、それでも分からない場合は先生に聞き、解決するようにしていました。
現代文は東大特進の講座を利用していました。林修先生の解説をとにかく理解しようとしました。私は国語が特に苦手だったにも関わらず、共通テスト後にほとんど現代文に取り組まずにいると、直前になってあまりにも解けなくなっていることに気づき、かなり焦りました。国語の割合が小さめの理系であってもできるだけ継続的に過去問に触れておくことが必要だと思います。古文漢文は約10年分解きました。文章中で分からなかった単語や漢字の意味、文法や句法をチェックするようにしていました。
また、全教科試験本番と同じ制限時間で解き、出来るだけ過去問演習の集中力は高く保つようにしていました。
東大に行きたいと強く思う
「東大に行きたい、合格したい!」という思いは受験勉強の大きなモチベーションになりました。そのような思いを持つことができたのも、進路についてじっくり考えることができたからだと思います。自分の進路にしっかり向き合って本当に行きたい大学、科類、学部、学科を見つけ、それをモチベーションにして受験勉強を頑張ってください!
成功体験を大切にする
受験勉強はどうしてもしんどいことが多く、ネガティブ思考になりがちです。また、ネガティブ思考で問題に挑んでもあまり上手くいきません。そこで私は「問題が1つ解けた」「参考書を1冊仕上げた」というような成功体験から自信を持つようにしていました。そうすることで、少し前向きに受験勉強に挑めたと思います。
何事にも全力で取り組む
私が通っていた学校は学校行事等で非常に忙しく、毎日満身創痍でした。それでも、頑張ろうと決めたことには後悔のないよう全力で取り組んだことで、後の受験勉強における大きなエネルギーを得られたと思います。
大学受験では必ず不安や焦りなどが出てくると思います。模試などで良い成績をとればその不安や焦りは解消されるかもしれません。しかし東大受験生の皆が模試でA判定を取れるわけではありません。自分も東大模試ではB以上の判定は一回も出たことがなく、直前の模試でもE判定だったので、非常に不安でした。それでも受験を乗り切れたのは東大に行きたいという気持ちが強かったから、そして、勉強や課外活動などを含め自分が高校生活でやってきたことに後悔がなく、胸を張って受験に挑むことができたからだと思います。十分な勉強ができて完璧な状態で本番に挑めることができればベストですが、自分と同じように勉強以外にも忙しくて思うように勉強ができないまま受験期を迎える方も一定数いらっしゃるはずです。そのような方こそ、できることを積み重ねて、高校生活を悔いなく満喫して、そして第一志望合格に向けて頑張ってください!