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栃木県 私立 作新学院高等学校 卒
東京大学 文科一類

栗田 光貴さん

■共通テスト得点 890点/1000点

■共通テスト得点選択科目 世界史 日本史 化学基礎 生物基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 89 37 48 40 46 =260/440点
自己採点 95 30 50 40 40 =255/440点

■受験した感触・・・ 英語だけはよくできた。他も悪くはなさそうでよかった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A 文科一類 B

受験勉強を楽しむ

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私が東京大学を志望したのは、ガザやウクライナで苦しむ人々の姿をニュースで見ているうちに、彼らのような苦しむ人々のため国際機関で働きたいという欲求が強くなり、そのための第一歩として将来の選択肢を広げられる大学に入ろうと思ったからだ。
 その手段としての、東大を目指す受験勉強は、好きだった。受験の面白さについて書いている人は意外と少ないので、以下に科目別で記したい。

国語

 東大現代文の過去問と、林修先生の授業は素晴らしかった。私の中でこの二つは不可分に存在している。自分自身の力で問題と格闘する。授業を受ける。もう一度解きなおしてみる。この過程で、文章がその構造と共に自らの前に立ち現れるときの感動は忘れがたい。そして学習を何ヶ月も継続しているうちに、自分の普段の文章の読み方、さらには書き方まで変わっていった。そういう自分の成長を実感したときは嬉しかった。

日本史

 初めは面白さが分からなかった。だが受験のため渋々勉強し、知識を蓄積していく中で、個々の歴史的事象が有機的に結びつき、さらに時代の全体像、時代ごとの繋がりが頭の中で構築されていくようになり、本当に好きな科目の一つとなった。過去問を研究し、学校の先生に添削してもらって同じ問題について議論する、そんな時間が好きだった。

世界史

 『詳説世界史研究』をひたすら読み続ける作業は、初めは大変だったがやはり少しずつ楽しくなった。世界史には、時間軸に沿ったタテのつながりと、同時代のヨコのつながりがあって、ある地域の事象が他地域に時空を超えて作用する、その雄大さを感じる瞬間が、よかった。東大の大論述を書いているときは、まさにそんな幸福感を味わうことができた。それを学校の先生に見てもらって議論することは、これも至福だった。

数学

 自分が身につけてきた数多くの解法を使って別の問題を解決できたときは、自分の成長を感じて嬉しかった。難しい問題に直面し、あれこれ考えた末に答えが浮かんだときの感動は、今でも鮮明に覚えている。

英語

 自分の可能性を広げてくれる言語だ。私は英語を勉強したからこそBBCなど海外のニュースにも接することが可能になり、今の夢を抱くようになった。そして世界で働くという選択肢も生まれてきた。また、英語は私のものの見方をも大きく変容させてきた。学んでいるなかで自分が変わったことを悟る瞬間には、いつも驚きと共に英語への愛着が生まれる。特に東大英語を解いていると、興味深い文章を読んだときや、はっとさせられる英作文の課題に出会ったときなど、心を揺り動かされることが多々あった。
 このように、受験勉強は―とりわけ東大の問題と格闘することは―自分を成長させ、将来の可能性を広げ、そして何よりも「楽しい」ことなのだ。同じ受験を経て同じ大学に進学した人でも、受験を楽しんで積極的に挑戦した人と、受験を苦しい時間とだけしか考えられず、何とか乗り越えた人とでは、得られたものの総体には大きな差があることだろう。まずは、受験を楽しもうとし、得意不得意に関係なくいろいろなことに挑戦しよう。きっとそれを好きになれる日は来て、そして得点源になって、受験をも成功に導くことだろう。

■東進東大特進コースについて

 林修先生の現代文、青木純二先生の数学の真髄が特に素晴らしかった。また、直前期の駒橋輝圭先生の東大英語4A対策はとても役に立った。直前期の「東大完成特別講座」の中には他にも本番で助けられたと感じたものが多かった。次に、東大特別演習を強く勧める。まず、直前期に必要な演習量を十分に確保できる。初見の演習セットが、AI予測問題演習も含め5、6個ある。それに加え、過去問演習や、東進模試過去問を利用した演習、苦手の克服に特化した演習などが可能であり、とても充実している。私は特に国語や世界史の過去問演習で利用したが、答案を提出すると過去問演習講座の解説授業が視聴できる点が素晴らしい。そして何より良かったのは、答案の添削を受けられる、という点だ。一人で演習し、答え合わせをするだけではなかなか気づけない答案の悪い癖に気づけたのは、この添削制度があったからだ。添削の質の良さには目を見張るものがあった。特に現代文の添削を受けたとき、すべての解答に対して詳細な分析がなされ、さらにメタレベルで改善点を明示してもらった。それを活かすことで点数が上がっていくと、また時々お褒めの言葉や励ましの言葉を受け、自分に自信が持てるようになった。その自信を保って本番試験に臨めたことも、合格の一つの秘訣であったと思う。とにかく、東大特別演習は利用できるなら利用したほうがよいだろう。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私は、物事の価値判断はすべて主体の認識により左右されると思う。例えば模試で良くない判定が出たとき、自分には合格など無理かもしれないと捉えるか、改善できることが明らかになったので、そこを修正すれば合格に一歩近づけると捉えるかでは、模試自体の価値が大きく異なるだろう。先述した、受験というものをどう捉えるかという話とも通じる。これから東大を受験する人には、ぜひ勉強に対する捉え方を変えて受験を楽しみ、そのうえで合格を勝ち取ってほしいと思う。