私がいつから東大を志望し始めたのは定かではないが、将来の夢や目標が全く定まらない中で「進学選択」制度に強く惹かれたことがきっかけとなった。

　科目ごとに勉強法や思い出を書いていく。

化学

　初学は中2のときだった。辞書ほどもあるような分厚い参考書を化学好きだった兄から譲り受け読み始めた。私の学校では化学の授業は中2で行われなかったので、質問できる人はおらず、理解できるまでただ繰り返し読んでいた。受験対策は高3の9月頃から始め、過去問を10年分解いた。得意科目ではあったが問題集をやったり講座の受講をしたりしなかったので知識の抜けがひどく、そこまで得点が稼げるわけではなかった。やはり、東大化学はしっかりと演習を積んで処理速度を上げることが重要だと感じる。

地学

　授業としては中2と中3で受けた。地学の教師が部活の顧問だったこともあり、授業を真面目に聞いていたら自然と得意な科目になった。本格的にやり始めたのは高2の6月頃で、「地学オリンピック」や「科学の甲子園」への参加を目標に独学で勉強した。先ずは地学の資料集を隅々まで読み、知らない単語はノートに書いて覚えた。これは語彙の不足により説明文が理解できないということを防ぎ、後の勉強で大いに役立った。その後は「地学オリンピック」の過去問を解いたり、他の参考書を読みながら知識、理解を補完していった。高3になってからは授業が開講され京大、北大、東北大、大阪公立大などの問題を解き実践力を上げていき、最終的には過去問で安定して40点以上を出せる稼ぎ頭となった。

数学

　最後まで安定しなかった因縁の科目である。もともとそこまで真面目な生徒ではなかったが、中3で受けた模試でなぜか偏差値68を取り完全に調子に乗った結果、高2になる頃には相加相乗平均すら知らない人間が完成した。初めて危機感を抱いたのは高2の9月で、あなたの偏差値36.7、志望校判定Eと大きく書かれた成績表を前に頭が真っ白になった。網羅系参考書は私のような人間には向いていなかったが、高3の秋までには自分にあった参考書を見つけ、上振れればかなり良い成績を取ることができるようになった。

英語

　一番初めに受けた東大型の模試では20点しか取れなかったことを覚えている。通学時電車内で単語帳を読み、共通テストレベルの単語で悩まないようにした（これに約1年）。また同時に、苦手なリスニング対策として音読も行った。夏頃までには得点源となっていたので効果は大きいように思う。秋ごろから過去問を進め、冬からは宮崎尊先生の授業を受けた。いささか受講開始が遅すぎるような気もしたが、本当に長文が読みやすくなったので悩んでいる方はぜひ受けてみていただきたい。

国語

　現代文は対比構造や類似表現に注意し、自分が納得できる解答をかけるかどうかを意識した。古文と漢文は大嫌いで句法も単語もうろおぼえだった。過去問も嫌気が差して6年ほどで挫折したので書けることがあまりない。

　パソコンを見ていると頭が働かず目も疲れる感覚があったため、IT授業には初め抵抗があった。しかし、先生方のわかりやすい解説とわからなかったところを巻き戻したり、都合の良い時間に受けたりできるという利便性は素晴らしく、最終的にはなんの抵抗もなくなっていた。

過去問演習講座

　入学説明のときはできないと言われたが、地学の添削もしていただくことができた。国語は甘い添削者と厳しい添削者がいるような感じがしたが、詳細なコメントと英作文などの自力では採点できない問題に点数をつけていただけることは非常にありがたかった。

東大特進英語

　本当に面白く、ためになった。単語の意味をイメージから解説してくれるため、すんなりと頭に入ってくる。第5問の点数が安定したのはこの授業のおかげである。

東大本番レベル模試

　返却が早い。年4回も開催される。問題（特に地学）の質が高い。他も模試を開催しているが最も役立ったように感じる。

• 東大単願は受験後のメンタルにあまり良い影響を及ぼさなかった。私立は受けておいたほうが良いと思う。
• 過去問は計画を持ってやらないと終わらない。私は2月に入ってから7年分やることになった。
• 東大型の模試は可能な限り受けるのが良いと思う。
• 東大の理系は理科が勝負。高3からと言わず今すぐ勉強し始めるべきと感じる。