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千葉県 私立 渋谷教育学園幕張高等学校 卒
東京大学 理科二類

山本 裕太郎さん

■センター試験得点 800点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 86 69 47 29 35 =266/440点
自己採点 80 65 30 10 30 =215/440点

■受験した感触・・・ 得意の数物化すべてうまくいかず焦ったが、英語はいつもより良かったので少し安心した。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 E 理科三類 B 理科二類 A 理科二類 A

問題分析とそれに基づく勉強における目的意識の重要性

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私はコロナの影響で自宅待機となった高1の春に勉強を始めました。高1、高2では先取りを意識して英数を中心に、高3春までに一通り物化の履修を参考書で終わらせました。高3の前半は応用的な問題演習をとにかく数をこなし、夏~秋から過去問演習、東大型のセット演習を始めました。直前期は先取りのおかげもあり少し余裕があったので、友人と話すなどメンタル管理を優先しました。
 私が思うに東大受験で最も大事なことは、難化に影響されない圧倒的な実力を身に着けることか、それが無理なら苦手な科目をなくすことです。ここ数年難化傾向で、得意科目が上手くいかないということが十分あり得るので、一、二教科突破型より、全教科バランス型のほうが圧倒的に有利です。一概に得意科目の強化より苦手科目の克服を優先しろとは言えませんが、入試本番でのメンタルの面でも(ただし英語が得意な場合は、得点がぶれず、かつ最後にあるのでメンタル的には一番安定する)、実際の問題に対して合格点を取ることのできる確率も、後者の方がかなり良いと思います。何はともあれ、東大型のセット演習を繰り返し、自分にあった得点戦略を見つけるのが重要です。以下、そのことを踏まえ各教科ごとの勉強方法について書きます。

英語

 先述した通り最も安定する、重要な科目です。そして最も努力がものを言う科目です。できれば毎日リスニングや長文、なんでもいいですが触れた方が良いです。早くから単語、文法を固め、英文解釈、英作文の表現を覚えましょう。それぞれ東大英語の4B(和訳)と2AB(英作文)に当たり、約35点を占めます。英文の形を把握し、定型表現を覚えることで減点が減り、点数を安定化できます。英語の中でも安定度に差があると思っていて、高い方から低い方に並べると、2、3(リスニング)、4B→1A(要約)、5(長文)、1B(空欄補充)→4A(文法)です。時間がない人の学習の優先度や、配点も把握しながらの解答順序も、これを参考にするのがいいと思います。私は、4B(12)→2AB(18)→1A(10)→リス下読み(5)→リス→5(20)→1B(18)→4A(7)でした。自分にあった時間配分を考えてみてください。あと、リスニングは単語や長文を鍛えることで伸びますし、逆にリスニングをやることでそれらが伸びたりするので、大事にしてあげてください。本番のリスニングの音質が悪いというのがあり得るので、電車の中や大通りなどで練習をするのもいいかもしれません。

数学

 先取りが重要と言われますが、本当にその通りだと思います。東大の問題ともなると問題一つに複数のテーマや分野が含まれるということが少なくなく、早い段階で全範囲の内容を把握し、融合問題に慣れる必要があります。また数学ができる人は、大学数学や高校数学の深い部分の理解がありその背景知識を知っている、もしくは手持ちの、問題へのアプローチ方法の数が多く、問題に適した方法を選ぶことができる、の二パターンあると思います。決してバケモノではありません。参考書や塾の授業は、後者の、解法パターンを増やすために利用すべきと考えています。ある程度典型問題が解けるようになったら、何も考えずに問題演習をするより、自分の知らない解法、着目ポイントを目を皿のようにして探す癖をつけることで、学習効果が格段に上がると思います。セット演習では捨てる問題などを作ってもいいですが、普段の学習のなかではやめた方が良いです。非常に重要なテーマが隠れていたりするかもしれません。秋頃からはミスを減らすのも意識しましょう。よくあるミスをその理由や具体例とともにミスノートなどに記すと効果的だと思います。

理科

 東大理科での戦略は大きく分けて、実力があるなら全部取りにいく、あまり自信がないなら解き方を工夫して泥臭く点を取りに行く、の二つです。今年の物理のようによほど難化しない限り、全範囲履修すれば各科目30点は確実に取れる問題の作りになっていると思います。後者が多数派だと思うので、全部解くのではなく、手が止まったら次に行くという意識でやるといいのではないでしょうか。物理は前半が分からないとその大問すべてできないということがあり安定しないので、時間がない人は安定する化学を優先的に勉強するといいと思います。理想は高2までに全範囲の履修を終わらせて夏までに少し難しい問題演習をし、夏に過去問で形式を把握し、秋からセット演習を積み自分なりの得点戦略を確立することです。進度は人それぞれだと思うので、いろいろな人の意見を参考にしつつも、自分で学習の優先度を決めて計画的に勉強していってください。ミスについては数学で言及した通りですが、数をこなすとよくあるミスは次第に減ってはいきます。

国語

 最後まであまりよくわからなかった科目でした。私は学校の授業のおかげで古文単語と漢文の重要事項を高2の時点である程度固めていたので、模試でも得点がとれており、高3ではほぼ勉強しませんでした。早めに古文漢文の基礎を固めそれを持続させ、高3では林修先生の現代文などを取って答案の書き方を学び、得点を安定させるのが良いと思います。ほかの科目の出来とも相談して、重きを置くかどうか判断してください。

■東進東大特進コースについて

東大本番レベル模試

 何よりも魅力的なのはその返却スピードです。受験→復習→確認というプロセスがスムーズに進むので、非常に学習効果が高いです。

ハイレベル物理

 いうまでもなく苑田尚之先生の最高の講座です。微積分を用いて古典物理学の基礎を詳しく解説してくださいます。カリスマ性のある先生なので、ぜひ受けてみてください。一度ですべてを理解するのは非常に困難なので、何度も受講してちゃんと自分の言葉で説明できるようになるのが重要です(と、苑田先生も仰っている)。間違いなく学習効果の高い講座です。

数学の真髄

 青木純二先生の授業です。解法の引き出しを与えてくれる講座です。いつも新たな気づきがあります。非常におすすめです。

東大特進化学

 鎌田真彰先生の授業です。なんといっても教材の質と量が素晴らしいです。分野別になっていて、一年で全範囲履修できるようになっています。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験勉強は高3の間が一番大変ですが、同時に最も楽しく、成績が伸びる時期でもあります。私の場合早く始めた分、高2の頃中だるみをしてかなり停滞してしまいました。しかし高3時の模試では「東大入試同日体験受験」から、二次型の点数が138→334点というようにかなり伸びました。今100点、150点しか取れず困っている人でも、ちゃんと自分を信じて良い勉強をすれば十分合格が可能ということです。私は数物化突破型で最後まで点数が安定しなかったので、やはりバランス型がおすすめです。私や他の東大生の意見を踏み台にして、自分なりの勉強方法、得点戦略を編み出し、合格をつかみ取ってください。応援しています!