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東京都 都立 武蔵高等学校 卒
東京大学 理科三類

安藤 琉生さん

■共通テスト得点 962点/1000点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 政治経済

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 107 63 59 43 28 =300/440点
自己採点 105 65 40 45 20 =275/440点

■受験した感触・・・ 理科でやらかしたが、全力は出し切れた。でも怖くて自己採点したくない……

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 D 理科三類 B 理科三類 C 理科三類 A

Always be Flexible

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私が受験勉強を始めたのは高校3年生の4月ごろです。高1は1年間の留学、高2は兼部のため部活動中心の生活で、まとまった勉強時間を取ることが難しい状況でした。そのため、自分はまわりの理三合格者とは大きく異なる受験生活を送ってきたように感じます。実際、高3の初めは、理三など考えられないような成績でした。数学の全範囲を一周できたのは高3の夏、理科に至っては秋だったことからわかるように、常に一般的なペースから遅れ、焦燥感に駆られて勉強していました。そんな中でも、冷静に自分を分析し、常に軌道修正をしながら勉強に取り組めたことが合格につながったのだと思います。

東大理三を目指すにあたり

 自分が理三を目標に据えたのは高2の終わりで、医師になりたいという夢と東大の幅広い学問に触れたいという願望の両方を満たす場所だったことが理由でした。しかし、はじめはあまりにも無謀な挑戦に思えたため周囲と目標を共有できず、情報収集にあたっては個人のブログや東大特進の合格体験記を読み漁るなどしていました。今になり、先輩や先生などに積極的に相談し、不安要素を取り除くべきだったと感じています。まわりに助けを求めることをいつも忘れないでほしいです。

 ここからは、どのように勉強に取り組んでいたのかを時期ごとにまとめます。

高2まで

 前述の通り、受験勉強と呼べるような勉強はほとんどできていませんでした。理科と数学を全範囲終わらせることを目標に参考書に取り組んでいましたが、計画が非現実的だったため結局数学は2Bの途中まで、理科は半分くらいしか終わりませんでした。一人で勉強を進めようとせず、先輩や先生からアドバイスをもらいながら学習すればよかったと反省しています。
 また、この時期に得意科目をつくると後々楽になると思います。自分は英語が得意だったので、高3の1年間はほとんど英語を勉強せずに過ごしました。安定して得点できる科目があると、本番も安心しやすいものです。

春から夏まで

 謎の自信をもって臨んだ東大入試同日体験受験では既習の範囲さえまともに得点できず、ある意味予想通りの酷い結果でいい刺激になりました。この時期はとりあえず数学を終わらせてほかの受験生に追い付くことを最優先にし、並行して理科を学校の授業に沿って進めました。音楽祭や文化祭が重なり、再び勉強時間があまりとれない期間がありましたが、反省を活かし、日ごとに計画を立て、スキマ時間を有効活用することを意識しました。

秋から冬まで

 学校行事が一段落し、夏に引き続き全科目を終わらせることを目標にしました。この時期はまとまった勉強時間がとれることが増えたので、一日に全教科を満遍なく、というよりは日ごとに取り組む内容を絞って深く勉強していました。また、先輩の合格体験記を参考にし、他人に教えるつもりで声に出して勉強をすることで、実際に他人に説明できるレベルにまで理解を深められました。これらの勉強法が自分の記憶の定着に役立ったように思います。これを読んでいる皆さんも、試行錯誤しながら自分に合った勉強法を見つけてみてください。

直前期

 共通テストの勉強はある程度計画的に進めていたので、完全に共テ対策に切り替えたのは年明けでした。二次対策では、秋になんとか始められた過去問演習を継続しつつ、知識に穴を探す作業をしていました。本番で過度に緊張しないよう、細かいことはあまり考えずに淡々と勉強に取り組んでいました。この時期は、本番の調子を大きく左右しうるメンタルと体調の管理にそれまで以上に細心の注意を払うのがよいと思います。

■東進東大特進コースについて

 自分は理科や国語は東大特進コースの授業をベースに学習を進めていました。特に参考になった授業などを以下に紹介します。

東大化学(大西哲男先生)

 東大の化学の攻略は、この講座と直近の過去問演習で必要十分だと思います。教科書や市販の参考書には載っていないような着眼点、解法などを一から丁寧に教えてくださり、東大に特化した対策として大変役に立ちました。特に理論化学の授業は目から鱗の情報ばかりで、受講していてみるみる実力がついていきました。

東大物理(苑田尚之先生)

 東大特進コースでは力学メインで授業が進められましたが、それだけ物理において力学が重要な範囲であることを意味しているのだと思います。実際、この講座で得た考え方は他分野に応用できるものばかりで、全範囲の得点の底上げにつながりました。難しく考えすぎず、本質を捉えることの意味をある程度理解できた気がします。

東大現代文(林修先生)

 それまで感覚的に解いていた現代文を論理的に攻略する方法を出題者の視点から教えていただき、科目に対する取り組み方が180度変わりました。はじめ現代文は苦手科目の一つでしたが、丁寧に論理を追う練習を重ねるうちに自分の答案に自信を持てるようになっていきました。

 また、数カ月に一度開催される東大本番レベル模試は一週間程度でスピード返却されるため、復習がしやすく大まかな計画づくりにとても役立ちました。東大と同じ形式、難易度の問題に慣れることで、本番の自信につながりました。一回一回目標を立て、成長の指標とすることでこの模試を有効活用できると思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 自分はどん底からのスタートでしたが、最終的に合格をつかみ取ることができました。そのような受験生がいることを頭に入れ、いま余裕がない人は希望を忘れずに、余裕がある人は危機感を忘れずに勉強してほしいと思います。
 最後になりますが、自分は受験を「コースが定まっていないマラソン」のように考えることがあります。他人の助言も受けつつも目標に向け自分でルートを探り、障害物をよけながら突き進む。チームから給水をサポートしてもらい、走りながら何度も軌道修正する。大変です。だから、時には歩いたって、休憩したっていいんです。その過程を楽しみ、走り抜けてください。応援しています。