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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 理科三類

石井 智貴さん

■共通テスト得点 976点/1000点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 89 48 60 57 41 =295/440点
自己採点 85 60 40 55 35 =275/440点

■受験した感触・・・ 数学が大難化したが物理が解きやすく助かった。何とかなっていてほしい……

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 C 理科三類 A 理科三類 A 理科三類 A

受験は自分との戦い

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大理三の受験理由

 この体験記を読んでいる方々の中には、既に理三の受験を心に決めている方、理三と他科類あるいは他大学で悩んでいる方、理三には興味がない方など、いろいろな方がいらっしゃると思います。私は理三と理一で最後まで悩んで最終的に理三に決めた人間として、参考になるかはわかりませんが、その理由を書いておきたいと思います。
 私の場合は、まず最初に東大を志望する気持ちが固まりました。以前からの憧れであったこと、具体的な進路が決まらないため進振り制度が魅力的であったこと、学校の先輩や同級生に東大を志望する人が多かったことなどが理由としてはありますが、東大志望に関しては高1頃から変わることがなかったと思います。
 科類については、研究医への憧れがあったため最初の頃は漠然と理三を志望していましたが、中高を通じて各種オリンピックなどにも参加し様々な学問に触れたことで、自分がやりたいことは本当に医学部にあるのだろうか、という気持ちが大きくなりました。しかし、自分の興味が絞り切れていない中でも、おそらく生命科学に関わることを専門にしたいと思うだろう、そして、生命科学に携わるのなら学べることを考えても将来のキャリアを考えても医学部に行って損はないだろう、ということは考えていました。受験生の一年間結局明確な結論は出ませんでしたが、医学部を第一志望とすることに決めて、理三を受験しました。ただし、やはり医学部は決して他学部の「上位互換」であるはずはなく、医学部を選択することで捨てざるを得なくなることもあると思います。そのため、前期教養課程の間に自分の興味がどこにあるかを明確にして、場合によっては他学部への進学を選ぶことも視野に入れています。そういった保留ができるのは東大を選ぶ大きなメリットだと思います。

受験生活の振り返りと、アドバイス(科目別)

  • 英語

英語は中1から基礎力をつけていたため、高2時点である程度点数が安定していました。そのため高3の間は東大の形式に慣れるための過去問等の演習を優先的に行い、市販の参考書も使って英語への習熟を深める学習をするようにしました。東大の英語は他の科目と比べても形式への慣れが非常に重要になってきます。基礎がある程度仕上がった後は、自分の伸ばすべき部分を知って試験戦略を練るために、早いうちに過去問を演習したり模試を受験したりするのが良いと思います。そのために東進の東大本番レベル模試(6月にもあるのがありがたい)や過去問演習講座を活用するとよいと思います。

  • 数学

数学は学校の授業で高2の時点である程度戦える実力がついていたため、高3はひたすら演習を積みつつ、穴のある分野を強化しました。数学も試験戦略が非常に重要な科目なので、過去問などを本番通りの時間制限を設けて解き、特に難しいセットに対する(精神的)耐性をつけるようにしました。個人的な意見ではありますが、数学はやはりほとんどの人にとって安定しない科目ですから、英語や理科で安定的に高得点を取れるようになった方が受験戦略としては安全でしょう。

  • 化学

私の場合化学は少し先に自分で学習していたので、高2の時点では得意科目でしたが、高3になってからあまり時間を割かなかった結果それほど得意とはいえなくなってしまいました。これを読んでいる皆さんは、現時点で人よりできている科目も慢心せず努力を続けてください。すぐに追いつかれますから。

  • 物理

物理は高2でハイレベル物理を少し受講していましたが、苦手科目だったため東大特進コースと市販の参考書で重点的に学習しました。苑田尚之先生の授業は、重いですが、基礎から始めて東大レベルの問題への取り組み方を身に着けることができるため非常におすすめです。

  • 国語

現代文は大きな点数の伸びが見込めないと感じたため、あまり力を入れず過去問演習のみにとどめました。限られた時間ですから、取捨選択も必要です。古文・漢文は基礎知識が身についていないまま放置してしまい、共通テストの迫った秋ごろから東大特進コースも活用して一気に詰め込むことになりました。単語などの基礎知識のインプットは早めにこなしておくことを強くお勧めします。

■東進東大特進コースについて

東大特進コース

  • 物理(苑田尚之先生)

苑田先生は物理学の理論を根本から丁寧に教えてくださり、基本法則に基づいて物理現象をシンプルに捉える方法を学ぶことができました。時には最先端の物理学にも触れる先生のお話を聞いて、物理学、自然科学への好奇心を大いにかき立てられました。他の講座と比べてもヘビーではありますが、その分しっかりと理解したときに得られるものは非常に大きい講座です。

  • 古文(栗原隆先生)

私は高3の初めの時点では古文の基礎知識が身についておらず、苦手科目でしたが、栗原先生の授業を通して古文の読み方を基礎から身に着けることができ、実力を伸ばすことができました。

東大本番レベル模試

 東大本番レベル模試は、夏と秋だけでなく、本格的に受験勉強を始めてすぐの6月と、共通テスト後の直前期にもあるのが良い点です。前者は目指すべき目標の把握に、後者は二次の感覚を取り戻すのに有用です。結果返却が早いのもありがたかったです。また個人的には、特に理科(物理・化学)と英語で面白く最新の東大の難易度・傾向にも近い問題が経験できると感じており、非常に勉強になりました。

所属校舎の設備・サポート

 校舎の担任の先生には定期的に面談をしていただき、学習や進路について相談に乗ってくださったほか、ストレスで不安が募りがちな受験生生活を精神的にも支えてくださいました。
 また、高3になってからは毎日のように校舎の自習室を利用させていただきました。家よりも集中できる環境が整っており、勉強が捗りました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験は自分との戦いです。後悔のないように、全力を尽くしてください。自分はできる限りの努力をしたという実感があれば、迷いなく入試に向き合い、試験場でも全力を出し切れると思います。もし仮に結果が実らなくても、これだけやったのだから、と前向きに次に進むことができるはずです。一方で、自分の努力量に自信が持てなければ、常に不安を抱えたまま試験日を迎えることになってしまいます。私は後者のパターンだったため、直前期は常に不安に苛まれました。胸を張って本番の試験に臨めるように、最大限の努力をしてください。