■センター試験得点 791点/900点
■センター試験得点選択科目
前期試験得点 (自己採点) |
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英語 |
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数学 |
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国語 |
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物理 |
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化学 |
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開示得点 |
72 |
+ |
66 |
+ |
45 |
+ |
42 |
+ |
35 |
=260/440点 |
自己採点 |
80 |
+ |
50 |
+ |
40 |
+ |
35 |
+ |
35 |
=240/440点 |
■受験した感触・・・ 夢とだに 何か思ひも 出でつらむ ただ幻に 見るは見るかは
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第1回(6月) |
第2回(8月) |
第3回(10月) |
最終(1月) |
東進ハイスクール 東大本番レベル模試 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
理科三類 |
D |
理科三類 |
D |
理科三類 |
C |
理科三類 |
C |
なるように なるようになる 最上川
■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。
理科三類の人間を宇宙人と思っていませんか?確かに理三には勉強星人と言って良いほどの天才もいますが、残念ながら私は凡人です。というのも、私は中高とゲームに時間を浪費していました。その私が意識をもって理三を目標に据えたのは、高1の秋に映画『天気の子』を見てからです。当時は、都会の生活に憧れただけで現実的な計画はありませんでした。現実を直視していなかったからです。ゲームを断って本格的に勉強を始めたのは高2の冬でした。この時点では全国のライバルとはかなり差があり、高3の夏になっても模試の判定は辛うじてEを回避する程度でした。しかし、私は自分の合格を全く疑いませんでした。
なぜなら私は、その当時どんなに過去問が解けなくても、東大の問題を難しいと思っていなかったからです。むしろ簡単だと思っていました。詭弁でしょうか?よく考えてください。初心者だが堂々としたバッターと経験者だが弱腰のバッター。どちらが上達が早いと思いますか。前者ですよね。自分に自信をもって前に進んでいくことは受験に欠かせないスキルです。特にこれが如実に表れたのは英語でした。私は8月の東大模試時点で英語は70点程度でした。しかし私は自分は英語が得意だ、と思っていました。そして自分の考える正しい英語の勉強だけをしました。すると秋の模試では余裕で90点を超えるようになり本当に英語が得意科目になりました。この際(というかどの科目でも)重要なのは必要なことだけする、一つレベルの上のことまでするということです。受験において完璧は諦めざるを得ません。完璧を期すと非効率になります。効率がすべてではないですが、効率が悪いと長続きしないし、サイアクです。また、できるだけ高いレベルまで学習してください。難しい問題まで解いたぞ、という経験は受験する上で心強いものです。
次に各時期にしたことについて書きます。
~高3の夏~
この時期までには全教科全教科書を一周しました。加えて英語は単語力をつけました。化学は問題集を一周しました。
~共通テスト前~
過去問を解きながら自分の弱点を探しました。数学などで重要な考え方を知ったらノートにメモをしてストックしました。
~2次試験前~
直前期は復習に徹しろ、とよくいわれますが、自信がない分野を問題集で補強しました。(そもそも同じ問題はでませんよね。)
最後に各教科の勉強法です。
- 英語……一番は「英語らしい英語を使う」に尽きました。定訳の暗記や意味の列挙は全く意味がないと思い、コアな意味をイメージで捉えました。辞書に載っていない訳でもニュアンスが正しければOKだと思います。変に凝り固まった思考をしては英語は上達しません。また、よく言われる、英作文は中学校法でOKという理論には反対します。英語の様々な言い回しを使わないのは勿体ないです。反語や諺など調べて使ってみてください。一気に英語が楽しくなります。
- 数学……難しめの問題に挑戦した後、その問題を解答するポイントをノートに軽く(1~2行)まとめました。その際、一般に何が言えるかを意識しました。例えば「渦巻線の面積は扇形に近似する」とか「回転体の断面は断面の回転体を考える」とかです。ストックし見返す作業を繰り返すと、模試や本番で頓珍漢な方針を立てなくなりました。(この方針は見込み無し、とすぐにわかるようになります)。大事なのは「公式」ではなく「常識」です。数学が苦手な人は数学の常識を知らないだけです。
- 物理……原理から「公式」を自分で導出できるようにしました。微積分を嫌う人がたまにいますが、用いた方が100倍くらい上達が早いです。少ない法則からたくさんの事象へと演繹するロマンに酔いしれて下さい。
- 化学……暗記ゲーと思われがちですが、東大レベルでは意外とそう単純ではありません。日頃からワンランク上の知識まで吸収しつつ演習しました。網羅性の高い問題集を夏までに一周すると一気に視界が広がりました。理論化学はかなり難しいときがあるので注意しました。
- 国語……差がつきにくい、と言われていますが実際は20点ぐらい差がつきます。これは数学1完分なので、かなり大きいです。高3は他教科に時間が必要でなかなか手が回らないと思われるので早いうちに古文単語の暗記などに取り組みました。
■東進東大特進コースについて
東進衛星予備校では数学と物理を。東大特進では国語と英語と化学を受講しました。
- 数学……長岡恭史先生の東大対策講座を取りました。この講座がなければ今頃私は東大の微積分に太刀打ちできないでしょう。
- 物理……苑田尚之先生のトップレベル物理を受講しました。苑田先生は控えめに言って神です。数少ない基本法則から教科書で見たことのある公式を導く様をみた時は魔法を見ているかのような気分でした。授業内容を一冊のノートにまとめ、時間があれば見返していました。物理はあまり問題集を使用しなかったのですが、それなりに物理ができるようになりました。苑田先生がいなければ今頃私は勉強机の前で来年に向けた勉強を始めていたことでしょう。
- 国語……林修先生の講義を受講しました。現代文での正しい頭の働かせ方が分かりました。私は地方民なので、感染対策に細心の注意を払って林先生の対面授業に参加したのはかけがえのない思い出であり、ライバルを知るという点でもいい勉強になりました。
- 英語……東進POSで宮崎尊先生の授業を取りました。英語の正しい「カン」の働かせ方が分かり、英文の構造を捉えるスピードが飛躍的に上昇しました。
- 化学……大西哲男先生と鎌田真彰先生をとりました。東大特進の化学は教材がとにかく優れています。実践に役立つ知識と東大の過去問がめっちゃ載っててかなりやばいです(語彙力の崩壊)。超絶おススメです。
■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。
どの教材についても重要なのは「具体から一般を導く」ということです。やみくもに問題を解き漁るのではなく、「いったい何が重要なのか?」をよく考えて良問に取りくんでください。入試が終わった後だからこそ言えるのですが、意外と東大入試は簡単です。今あなたが難しいと感じているならば、それはあなたがまだ学問の本質に気付いていないだけです。一番の敵はあなたの可能性を制限しているあなた自身です。
東大は簡単で回りの受験生は大したことない。そう心に言い聞かせて残りの日数を過ごして下さい。ただし、決して努力を怠ってはなりません。慢心はだめですよ。最後に、「逆転合格」という事象は存在しません。もしあなたが番狂わせを起こしたなら、それは逆転したのではなく「なるようになった」だけです。これを読んでいるあなたが一年後笑顔でありますように。