ページを更新する ページを更新する
メインビジュアル

山梨県 市立 甲陵高等学校 卒
東京大学 理科三類

國信 太輝さん

■センター試験得点 791点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 88 62 48 47 35 =280/440点
自己採点 80 65 45 30 35 =255/440点

■受験した感触・・・ 今年の前期えぐすぎてエッグタルトになっちゃう~~

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 C 理科三類 D 理科三類 E 理科三類 C

心願成就

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

はじめに

 私の受験生活を一言で表すならば、「怠惰」であると思います。このままではいけないと思い、愚直に勉強するのではなく「効率」を念頭に置いた勉強に転向しました。結果的に合格できたことから、この方針はきっと間違っていなかったのだと思います。今の私から皆さんに何か生産性のある情報を提供できるかはわかりませんが、ひとまず何か書いておこうと思います。

各科目について

 一個人の意見であることをぜひ意識し、他の方の意見も参考にしながら皆さん自身にあった勉強をしてください。
  • 英語

あまり勉強をしていなかったこともあり、模試では足を引っ張り続けた科目でした。振り返ってみると、やはりリスニングと英作文を重視するのが最も点数に直結するのかなと思います。特にリスニングは日々の継続の恩恵が如実に表れる分野で、普段からトレーニングしている友人たちは高得点を安定して取っていた印象です。時間に追われ些細なミスが命取りになる東大英語では、「英作文は英借文」という言葉のように、典型フレーズや重要構文を意識して用いるのがよいと思います。ありきたりですが、お手元の英作文用教材を何度も繰り返したり、身近にいる英語教師に添削してもらったりするとよいでしょう。また文挿入は最も安定して満点をとれる部分だと思いますので、短時間満点を常に意識するとよいと思います。私の解答順序と解答時間の目安は4B(10分)→5(20分)→2B(7分)→3(38分)→2A(7分)→1A(12分)→1B(15分)→4A(6分)→見直し(5分)でした。

  • 数学

最も勉強した科目です。よく数学には努力では越えられない壁があるといいますが、私もそう思います。しかし、典型問題に何度も取り組み解法の引き出しを増やす、蓄えた引き出しから自分がいま向き合っている問題に有効な解法を取り出すという取り組みを続けることで、ある程度安定して高得点を取ることができるかと思います。私の周りにはとても数学の得意な方が多く、彼らはフィーリングだったり、持ち前のセンスだったりを最大限に活用し、楽して高得点を取っているように一見思えましたし、そうであってほしいと願ったことすらあります。けれども、彼らの持つ引き出しの多さを目の当たりにしたとき、彼らは上記のような取り組みを着実に続けて培った基礎があるからこその高得点なのだと理解し驚嘆しました。よくこのような取り組みは暗記だ、思考力を奪うなどと批判されることが多いですが、良い解法を閃くことは多くの引き出しがあるからこそなせる業だと思いますし、閃かなかったときの対処の意味を兼ねて引き出しを増やす取り組みを続けることはある程度必要なのではないでしょうか。

  • 物理

現象を数学的に捉え理解することが高得点への王道であり最短経路だと信じています。「物理はイメージだ」という文言を目にしたことがありますが、物理におけるイメージは現象を理解できている人が直感的、定性的に問題をとらえることだと私は思います。近年の東大物理の難化に対応するためには闇雲な難問演習ではなく、近道しようとせず、一歩ずつ着実に理解し机上で理論を構築する能力の養成をまずは実行するのがよいでしょう。能力養成がひとまず終わったら、問題を短時間で解決すること(例えば、東大型の問題を厳しい時間設定で可能な限り解答するなど)を実行しましょう。

  • 化学

なんといっても高校化学の理論全体を把握し理解することを優先するのがよいと思います。どうしてもある程度の無機化学の暗記、算数力は必要になってきますがそれは問題を解いて必要だと思ったときに強化していけば間に合うはずです。受験生の化学理論への理解を問う問題を多く出す東大化学にはあいまいな理解のままでは到底太刀打ちできません。記述問題を解くなどして、自分の理解を深めていきましょう。

  • 国語

勉強の仕方もよくわからず、放置を続けた科目です。反面教師として、古典文法(句形含),単語は高校三年生になる前につぶして、定期的に確認するのが吉と思います。私のように東大本試前日に夜更かしして模試や本試験の過去問で単語を確認するようなことにならないよう願っています(実は、そこで初めて覚えた単語が実際に出たので結果的には大成功でした)。

■東進東大特進コースについて

東大本番レベル模試

 中学三年生の時から受験していました。一日で東大型の問題を解くのはハードですが、一週間で返却されることもあって復習がしやすく、また全国の受験生の間での自分の立ち位置を定期的に確認できたのでとても有意義でした。ひとつ皆さんにアドバイスするとすれば、「模試の判定を妄信するな」ということがあります。模試の成績はその日のメンタルや体調に大きく左右されます(実際私は一か月の間にA判定,C判定そしてE判定をとったことがあります)。自分の弱点を見つけ出して補強することを意識するとよいと思います。

東大特進コース

 私のような地方の東大受験生には必須ともいえるコンテンツです。地方には東大対策を実施している塾または予備校は少なく、学校の授業だけでは十分な二次力をみにつけることは困難ですので、東大対策に特化した授業をオンラインで受講できることは魅力的です。私は主に化学の大西哲男先生の講座を受講しました。受験テクニックに傾向した授業ではなく高校化学の理論を俯瞰できる授業を展開してくださり、私の化学力の向上につながりました。またテーマごとに授業が分かれていることが多く、自分が苦手だと思っている分野だけを集中的に補強することも効果的な活用方法だと思います。東大生のスタッフの方とも自分の成績などの情報交換を行い、今後の勉強方針やメンタルの改善などを図ることもできます。

東進学習アプリ/高速マスター無機化学

 東大志望の生徒を対象にリスニング学習アプリが配信されています。東大対策に特化した問題を解くだけでなく、日々の耳トレにも活用することができます。リスニングの配点が大きい東大英語の対策にはもってこいです(雑音入りだったりイギリス英語だったりして聞き取りづらいリスニングの対策すらもできます)。また高速マスターで無機化学反応式など意外と対策がしづらい部分の暗記ができているかの確認もできるので、皆さんもぜひ活用してみてはどうでしょうか。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

モチベーションの維持

 短いようで長い受験生活を通してモチベーションを最大限に保つことは難しく、そのため私は無理して気持ちを奮わせる必要はないと思っています。むしろ、毎日無理してストレスをためるよりも、8割程度といった自分が継続し続けられる勉強量を実行するのが精神衛生上効果があると思います。まだ十分に時間はあります。今のうちに様々な方法論を実践して、ぜひ自分に合ったメンタルマネジメントを研究し、考案してください。応援しています。

謝辞

 私の合格は私とともに切磋琢磨してくれた同級生や学校の先生方,東大特進コースそして家族の支えがなければ実現しませんでした。ほぼ無謀に近かった私の受験生活を支え、応援してくださったすべての人に心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。