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東京都 私立 海城高等学校 卒
東京大学 文科一類

立本 浩大さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 世界史 地理 化学基礎 生物基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 94 29 48 46 39 =256/440点
自己採点 100 20 65 45 30 =260/440点

■受験した感触・・・ 数学0完、古典やばい……英語よくないと合格厳しいな…… 自己採点は超テキトーです。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科三類 B 文科三類 A 文科三類 A 文科一類 A

自分を見失わないように

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 まず初めに、私は帰国子女です。小学校のほとんどをアメリカの現地校で過ごしました。なので、一般的な受験生が英語にかける時間のほぼすべてをほかの科目(8割数学)に回しました。しかも、高2までのほぼすべての時間を部活に費やし、東大受験を本格的に考えたのも高3の5月と、かなり遅めでした。高2の冬のセンター試験同日体験受験もぼろぼろで、まともに点が取れたのは英語と好きだった世界史だけでした。そんな状態で受験勉強を(しかも学校がなかったコロナ休み中に)始めたので、相当特殊な受験勉強だったと思っています。それでも、参考になる部分は少なからずあると思うので読んでいただけると幸いです。

勉強法を決めるのは自分、合格体験記はデータであり答えではない

 おそらく私の前後の人たちが一人ひとりそれぞれの勉強法を書いていると思います。もちろんそれで東大に受かったわけですからそれは成功した勉強法といえます。ですがそれらすべてが全く同じ勉強法ということは決してありません。高1から本格的に受験勉強を始めた人と高3から始めた人が全く同じ勉強法であることは(勉強時間的に)ほとんどあり得ないでしょう。得意科目の差、一日の勉強時間の差、各学校のカリキュラムの差……各々異なる環境や能力の中で東大合格のために最も適する手段を次第に確立させていったのだと思います。例えば、私は地理で膨大な時間をかけて模試の問題を丁寧に一つ一つ復習してノートにまとめるという作業をしました。時には一つの模試の復習に10時間ぐらいかかりました。私はそれが自分に一番合っていると信じてやり続けましたが、ほかの合格者から見れば模試の一科目の復習にそんな時間をかけるなんて馬鹿げていると感じるかもしれません。とにかく、自分が正しいと思えば、そして結果が伴っていれば、それがあなたにとって「正しい」勉強法でしょう。逆に、むやみに得点開示が高い人の勉強法を丸パクリしても成功する補償なんてないです。この分厚い冊子は大量のデータであり、そのデータから何を導くかはあなた次第です。学校の先生、周囲の友達、スタッフ、講師等と話してアドバイスをもらうのも役立ちますが、彼らの言うことも一種のデータです。色々な情報から自分に最も適するやり方を見つけ出す(+そのやり方が自分に適する明確な理由を自分の中で確立する)ことが受験という(制限時間的には)短くも(精神的には)長い期間でゴールに向けての自らの立ち位置を見失わないために最も必要なことだと思います。

模試は理想と現実を見極める場

 私は「本番でこの科目でこれぐらいとれば受かる」というプランをあらかじめ設計しておいて、模試でそれがどれだけ忠実に再現できたかを重視しました。例えば、11月の模試両方で数学が想定より全然取れなかったからその月中は過去受けた数学の講座の総復習を最優先でやったり、最後の東大本番レベル模試で世界史の小論述が普段の半分ほどしか取れず、入試2週間前に小論に特化した参考書を買って集中的にやったりしました。

事務作業・体調管理・見直しも学力

  • 受験終盤になっていくにつれ、ノート、プリント、テキストなどの書類の量は絶対に増えていきます。復習したい教材を見つけるのに30分かかるみたいなことを避けるためにも分類、時間管理や、持ち物の事前準備などの基本的な事務作業は早い段階から身に着けておいたほうがいいと思います。
  • 夏休み、私は生活リズムを崩したり食事を適当にとったりした結果、夏休み後半に体調崩して鼻水が止まらない状態で勉強しました。きついです。勉強に集中できませんでした。
  • 見直しは常にしましょう。模試の時に、二次タイプなら地歴の解答欄で行をずらしていないとか、共通テストタイプならマークする欄、文字間違えてないとか一つ一つ解くときに徹底的に確認することを意識したほうがいいです。私は共通テスト本番でマークミスで70点どぶに捨てましたし、二次でも後で解こうと思っていた単問を解き忘れていました。

■東進東大特進コースについて

 私は最終的に現代文・古文・世界史・地理・数学で東大特進の講座を受講しました。授業の質は言わずもがな、各先生の教養・人柄に惹かれて、「この先生についていこう」と自然に思えてくる方々でした。どの先生の授業も初めはレベルが高くまったくついていけませんでした(特に国・数・世界史)が、必死に食らいついていった結果秋以降にその良さが実感できましたし、結果も自然と追いつき始めました。とにかく徹底的な予習復習がどの科目でも不可欠です。
 それ以上に東大特進の最大の魅力は、大学受験を超えたところにあると思っています。まだ大学に入ってもないのに何言ってるんだって感じですが、個人的にはここで得た学びが今年で終わるようなものだとは到底思えません。それぐらい密度が濃い授業でした。林修先生の文章を論理的に読む力と話術、荒巻豊志先生の論述問題に向き合う姿勢と考え方、村瀬哲史先生の内容をとことん分かりやすく伝える力、青木純二先生の毒舌の中に光る鋭いメッセージ、長岡恭史先生の厳しくも優しい立ち振る舞いにすごく惹かれました。
 東大特進の先生方は単純暗記で終わらせることは決してないし(栗原隆先生、青木先生、荒巻先生……)むしろその上に面白さを上積みしてくださるので、自然と各科目が楽しく感じてきます。なので、私はこの一年間、東大特進に通うのが楽しみで仕方ありませんでした(特に秋以降)。授業を楽しんで受けながら東大に合格できたことが、私が東大特進を魅力的だと考える理由でもあります。
 それ以外にも、過去問演習講座にもお世話になりました。答案を添削してもらうことは自分の答案の癖を把握するうえで大いに役立ちましたし、解説授業も非常に丁寧でよかったです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 今まで長々と偉そうに書いてきましたが、私は余裕だと思っていた共通テストであほみたいなミスしてかなりショックを受け、そこからの一か月間、相当精神的にきつかったです。プレッシャーになんとか勝ち切って合格をつかめたのは、やはり心の奥底に「俺の勉強法はあんなに考えたんだから正しい、これで大丈夫」という自分のありかたに対する自信があった、つまり自分を見失わずに済んだからだと思っています。それで私のメンタルはぎりぎりのところで持ちこたえられました。
 一年間(人によってはそれ以上)続けて努力した成果を本番の一発勝負で要求する受験は単に勉強ができるか以外の力も問われるものだと受験期に入って初めてわかりました。皆さんもかつての私みたいに勉強だけすれば東大に受かるとか考えずやれる事すべてやって万全な体制で入試本番を迎えてください。応援しています!!