■センター試験得点 779点/900点
■センター試験得点選択科目
前期試験得点 (自己採点) |
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英語 |
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数学 |
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国語 |
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世界史 |
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地理 |
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開示得点 |
83 |
+ |
25 |
+ |
49 |
+ |
32 |
+ |
45 |
=234/440点 |
自己採点 |
81 |
+ |
30 |
+ |
67 |
+ |
47 |
+ |
45 |
=270/440点 |
■受験した感触・・・ 数学よりも得意の英語で失敗したことのショックが大きく立ち直れなかった。
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第1回(6月) |
第2回(8月) |
第3回(10月) |
最終(1月) |
東進ハイスクール 東大本番レベル模試 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
志望学類 |
判定 |
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文科三類 |
A |
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文科一類 |
A |
高2まで、高3でも、やりたいことをやった人へ
■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。
英語
小学生のときに海外に住んでいたので早くから英語に触れてはいました。またネットサーフィンが好きだったことから、中学時代には英検を目標に定め、単語を電子辞書で調べては例文を自分で考えて書くという勉強をしていました。ここでつけた語彙は少なくとも高3の秋までは衰えずに残ってくれたのでアドバンテージになったと思います。その後は英語の勉強らしいことはしませんでしたが、学校の授業でのプレゼンテーションなどには熱心に取り組んでいました。また、洋書(小説)を趣味で読んでいましたが、図らずもこれが第5問対策、また速読のトレーニングとなり、模試では90点以上をキープすることができました。
数学
高2の途中で文系に決めてから、配点の低さから後回しにしていました。網羅型の問題集は1冊も解かず、『数学の真髄』でしか入試問題に触れないという量に乏しい勉強をしていたことに加え、問題の解法や諸定理を覚えるのに集中しすぎて自分の解き方の大局的な分析ができていませんでした。自分には発想力はあるが計算力は低いという特徴に高3の12月に気づくなど、対策の根本的なところで出遅れ、その後の勉強も付け焼き刃なものになりました。本番ではとにかく計算という問題に近道を探して時間だけを消費したこともあり0完に終わったので、セット演習の経験は積んでおくべきです。
現代文
苦手でした。もともと(この読みにくい体験記からも伝わると思いますが)自分の考えを文章化するのが下手であり、初期に点数が取れなかったことから過度に独自な解釈をする方法を確立してしまいますます点数が取れなくなりました。勉強しても模試の点数が伸びなかったため、高々60点ということで「捨て」ていましたが、直前に不安になって過去問の見直しをしていました。本番は気持ちよく解けたので案外直前の確認が役に立つ科目かもしれません。
古典
英語と同じように異文化理解のテンションで勉強は楽しかったのですが、こちらは予備知識に乏しかったため苦しみました。古文は単語帳を3周し例文を覚えたことで少しずつ点数を安定させていきましたが、この方法だと(今年の本番のように)複雑な人物関係といった言語自体以外のところで難化した場合に脆弱です。先に古典常識を覚えてしまい、資料集を直前まで活用すると良いと思います。
地理
得意でした。国際地理オリンピックに参加していたため、地図・データを使った記述式の問題に答えるという訓練ができていました。これも視覚的理解が大いに役立つ科目です。私は直前期に過去問を解きすぎて手が疲れてきたら資料集を眺めていました。東大地理は教科書レベルの知識でなんとかなると言われますが、細かい事例を知っているとそれを帰納、演繹して知らない問題でも戦えることがあります。
世界史
高2時までクイズに真剣に取り組んでおり、東大の第3問で出されるような単語の断片的知識は持っていました。これにより楽観視が生じ、高3の5月から7月まで本を読むだけで通史を身につけようとしていました。確かに用語を覚えるという受験世界史で避けて通れない学習を脇に置き、記述対策を主眼に置いて本を読めたのは良かったですが、この教科は単語以外にも覚えることが多く、受動的な勉強のみで身につくほど甘くありません。結局私は苦手な分野を残して受験に臨むことになったため、早期からの記述トレーニングの必要性を声を大にして伝えたいです。
■東進東大特進コースについて
- 現代文:第1期から林修先生の授業をとり、その復習を1月末から受験直前にかけて行いました。逆に時間をかけられないこともありこれ以外現代文の勉強はしませんでした。解説を聞いたそのときに自分の解法のどこがまずかったのか問題文に書き込み、あるときは雑談(対面授業での雑談はそれだけでも来る価値があります!)の内容を隅にメモしていました。これをすることで見返したときに自分の思考過程や授業内容がありありと思い出されたので、有用な手段だと思います。
- 古文:栗原隆先生の『東大古文』などを受講しました。栗原隆先生の添削は模試とは違い答案全体の文意をとっていたので、枝葉末節に拘って自己肯定感を下げたり固定的表現を覚えるのに時間を割いたりせずにすみました。また、問題演習ばかりしていると自分が古典常識に疎いことに気づかなかったと思います。
- 漢文:古典の先生の授業を受講しました。元々得意だったのですがそれゆえに時間制限のある中での問題演習から目を背けており、短期間に集中して15年分あるいは10年分という問題に触れられる、という点に特長があったと思います。
- 数学:青木純二先生の『数学の真髄』をプレ講座から最後まで受講しました。演習量は十分で補充問題も充実しており、東大文系数学の頻出テーマに概ね慣れることができます。高2時まで定期テストレベルの、見た瞬間に解法が分かるという問題ばかり解いていたので、当初は「考え抜く数学への洗礼を受ける」というおよそ東大特進に来る前に満たすべきであろう目的のために来ていました。しかし講座を受け、問題演習をするにつれて問題に飛びつかず方針検討をする習慣、また別解を求める姿勢が身につくようになり、最終的には∃と∀を使った同値変形にも慣れてきたので取る価値はあると思います。(なお全受験生活・全塾を通して私が受講した数学の講座はこれしかないため、この感想は必ずしも『数学の真髄』の特徴を反映しているとはいえません)
- 地理:村瀬哲史先生の『東大地理特講』を受講しました。内容としては教科書、資料集に必ず載っており東大では使い古されたネタを独特な身体表現を交えて解説する、というものなのですが、覚えることが少ないためややもすれば放置してしまいそうな地理のやる気を維持するのに添削課題は一役買っていました。
- 世界史:荒巻豊志先生の『東大世界史』を受講しました。私が通史を勉強するのと第1問の授業の進むペースが大体同じであり、第1問の解説で知識の補充も並行して行いました。予習で多くのことを調べたことで知識を身につけることはできたのですが、主題の把握や構成において数学に似た解き方をする第1問対策としては、第2問で何を書けばいいかイメージをつかめるくらいの知識が必要です。それさえついていれば先生の書き方を聞くことで、意図していなかったことばとの邂逅から来る感激を味わえると思います。
■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。
試験本番は開始30分前からトイレに行くには申告が必要となり、行きづらい雰囲気になります。私は英語の試験で残り15分になったときにトイレに行けず正常な判断に基づいた解答ができませんでした。直前期の演習は食事時間やトイレの時間も本番通りに行うとよいです。こういうことがあるので、本番の点数は模試から30点くらい下がると思って判定なんて気にせずに勉強しましょう。
受験直前期にはメンタルについてSNS上などで色々な風説が飛び交うと思います。ただ息抜きや精神状況維持の手段は自分で見つけるに限ります。私は東京近辺の拠点性の高い駅に行って町歩きを楽しんだり、麻雀牌を磨いてその意匠を賞美したりしていました。