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東京都 私立 渋谷教育学園渋谷高等学校 卒
東京大学 文科一類

髙澤 史直さん

■センター試験得点 点/900点

■センター試験得点選択科目 世界史 地理 物理基礎 化学基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 98 54 85 42 38 =317/440点
自己採点 95 35 70 30 30 =260/440点

■受験した感触・・・ 一日目が終わって落ちたと思いました。ツイッターの「東大 難化」で気持ちを落ち着かせました。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A

ほぼゼロからの東大受験

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私の受験生活が始まったのは高校二年生の夏、アメリカでの一年の留学を終えた直後でした。一年のブランクを負った私は学校近くの東進ハイスクールに通い始めました。実力を知ろうと受けたセンター試験レベルの問題では、満点近い英語に対して、数学と国語は半分を大きく下回っていました。それもそのはず、微積はおろか、余弦定理さえ知らず、意味の分かる古文単語は「あはれ」だけでした。地歴がボロボロだったことは言うまでもありません。こんなほぼゼロの状態から東大を目指そうとした無謀さだけは一丁前でした。あくまで個人的な体験ですが、似たような境遇の方の参考になれば幸いです。

うまくいったこと

1)気分転換

勉強するあまり毎日が嫌になったり、逆にモチベーションが下がるのは嫌だったので、「夜十時以降は勉強しない」「好きなこともする」と決めていました。自習室から帰ってくるのが大体十時くらいなので家族は私が勉強しているところをあまり見たことがないようです。好きなお笑いの動画を勉強の合間や寝る前に観て気分転換しました。

2)自信

「受かる」「落ちる」の二事象で考えると合格率は五〇%ですが、「首席で受かる」「次席で受かる」「三番目の成績で受かる」……「四百番目の成績で受かる」「落ちる」という四百一個の事象に分割すると合格率は九十九%を超えます。無論、この考え方は各事象が同様に確からしくないので数学的には正しくありませんが、日本で四百人も受かるならその中に自分が入ってもおかしくないじゃないか、そのくらいの感覚で考えていました(何言ってるんだと思ったあなたの感性は正しいです)。


思うようにいかなかったこと

1)気分転換

気分転換しすぎました。受験直前の年末にМ1グランプリを三回戦からすべて観たのはさすがにやりすぎです。後悔はしていません。

2)杜撰なスケジュール管理

気分屋の私は、その日の気分でやる内容を決めていたのでもっと効率的にできたと思います。


勉強法について

1)夏までは基礎

多くの先輩や先生方が基礎が大事と言いますが、自分もこれに尽きると思います。かっこつけて難しい問題集をやる必要はありません。根本の理解が一番です。

2)「知らなかった」ノート

過去問演習や模試の直しをする時、あるいは授業中、自分が知らなかったり、なるほどと思ったことをルーズリーフに箇条書きにしていました。しっかり書くと続かないと思ったので殴り書き程度です。直前に見返したときはいい復習になりましたし、自分の勉強してきたことに対して自信にもなりました。

3)総合力を上げる

私が東大に合格できた一番の要因は苦手が少なかったことだと思います。受験直前の一か月は受験科目すべてを一日一回は触れるようにしていました。モノカルチャー受験は危険です。

■東進東大特進コースについて

1)英語

宮崎尊先生の東大特進英語を一年間受けました。英語を英語として理解することが出来るようになります。

2)数学

松田聡平先生の授業と青木純二先生の数学の真髄を受けていました。松田先生のテキストは例題や演習問題が多く、実力が付くと思います。また授業でも、問題を解くときのプロセスを重点的に解説してくださるので、「解答を見たら分かるけど、何故そういう考えに至るのか」という悩みを持つ方におすすめです。青木先生の授業は特に好きでした。基礎から数学が学べる本当に楽しい授業で、数学的視野が広がります。数学の真髄の基本原理追究編を受講できなかったことだけが心残りです。

3)現代文

良質な問題が限られるため、最も自力での勉強が難しかった教科ですが、林修先生の東大現代文を受けたことでなんとなくで問題を解くことが無くなりました。

4)古文・漢文

古文は栗原隆先生の授業で東大対策を行っていました。個性的で楽しい授業です。漢文は三羽邦美先生の授業を受けました。どちらも基礎が大事な教科ですが、基礎を疎かにして苦労しました。両者、テキストの巻末に文法や単語の重要事項がまとまっているので、もっと有効活用できれば良かったです。

5)世界史

東大受験者に荒巻豊志先生の東大世界史は必須です。東進ハイスクールのスタンダード世界史や『荒巻の新世界史の見取り図』と合わせて学習しました。自分では到底思いつかない考え方に毎回出会えてとても面白いですが、先生の解答が自分には書けないほど高度だと思ったら、潔く自分の書けるものを書くという姿勢も大切だと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験を振り返ってしみじみと思うことは、周りの人の存在の大切さです。勉強の相談に乗ってくださったスタッフの方々、ふざけ合いながら同じ苦労を共にした友人、常にそばで支え、合格発表の瞬間には私より早く泣いてくれた家族、彼らの存在無しで受験を乗り切ることはできませんでした。後輩の皆さん、不安は常に付きまといます。不安を無くそうとするのではなく、不安と向き合うのが受験勉強だと思います。特効薬や必勝法は存在しません。周りの人への感謝を忘れず、自分に必要だと思う努力を精一杯やってみてください。