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愛知県 県立 時習館高等学校 卒
東京大学 文科一類

村山 淳之介さん

■センター試験得点 808点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 73 40 68 48 38 =267/440点
自己採点 70 40 65 45 30 =250/440点

■受験した感触・・・ いつも通り。たぶん受かってる。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科二類 A 文科一類 B 文科一類 A 文科一類 B

何となく東大

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を目指した理由

 私は大学で○○がしたい、といったことがなく、とりあえずいけるところまでいってみようの精神で東大文一を志望しました。また、学びたい分野の定まっていない自分にとって、進学選択(いわゆる進振り)は東大を選ぶ大きな理由の一つにもなりました。モチベーションが枯渇するのではないかと危惧していましたが、いざ東大対策をはじめてみると、そこで扱われる題材は学問的に興味深いものが多く、自分の思考力が鍛えられている実感を伴うものだったので、飽きることなく続けられました。それと同時に、自分の知的好奇心を満たしてくれる東大に行きたいという気持ちも強まっていきました。何となく東大という人でも、私のように、勉強しているうちに意志が固まっていくというのはよくあるパターンだと思います。

入試戦略

 私が合格できたのは、1・2年生のころに「結果的に」英数国の基礎学力、ゆるい勉強習慣、学習スタイルを確立させることができていたからだと思います。これらの学習の土台があったからこそ、3年生になってハイレベルな演習を始めてもついていけました。もう少し具体的に言うと、東進衛星予備校に通っていた私は、1・2年では平日は毎日20時ごろまで数学の網羅系参考書や東進の通期講座で基礎を固めていました。そのような試行錯誤もあって結果的に基礎は固まりました。2年の冬ごろから東進で新学期が始まったのもあって、勉強のギアが数段階上がりました(モチベーションはこのころが最高潮でした)。ここではハイレベルな通期講座に立ち向かったことでかなり実力がついたのだと思います。いよいよ受験生になって第1学期は基礎固めを徹底しました。それ以降は社会の詰め込みと二次の演習が中心でした。他の受験生が飛躍的な成長を遂げるこの一か月にいつも通りの勉強しかしていないことへの焦りも多少ありましたが、そのあたりのことはあえて考えないようにしていました。この一か月は精神力が試されると思います。

各教科について(カッコ内の数字は目標点)

  • 英語(80)

勉強法については割愛します。ただ一つ言っておきたいのが東大英語は要求される国語力のレベルが高いということです。参考までに解いた順番を記しておきます。1A→4B→2AB→3先読み→3→2続き→1B→5(4Aは捨て)前半は書く、後半は読むメインで固定していました。

  • 数学(45)

数学の勉強には、3つの段階があると思います。①網羅系参考書で重要問題をある程度仕上げる ②重要問題の周辺知識まで押さえて解法を体系化する ③実践的な演習で得点を最大化する

それと同程度に重要なのが②です。解法が体系化されることで、初見の問題に当たったときにも最初の方針が立ちやすくなります。③については3年の秋ごろには、どの問題どの順番で解くかの感覚がつかめると良いです(私は2月の頭までこれができなかったので、基礎は固まっているのに点が取れない残念な人でした)。

  • 国語(70)

まず現代文については、林修先生の授業を東大特進で受講するとともに、過去問を解いていました。先生もおっしゃっているように、それ以上現代文に時間をかけることはお勧めしません。というのも、過去問以上の教材はないからです。その時間を他の科目に充てたほうが得点の最大化につながるはずです。

古典については古典文法と古文単語をマスターしておけば合格点は取れるでしょう。読解も学校配布の問題集をこなしましょう。一つのテキストを完璧にするというよりは、話の大筋が分かるレベルにとどめておいて多読するのが私の性格にはあっていました。

  • 日本史(40)

東大形式に適応するまでに最も時間の要する科目だと思います。東大日本史は古代・中世・近世・近現代と明確に分かれているので、第1・2・3問の対策は早めに始めておきましょう。社会は先取りが命です(私は先取りに失敗したので直前まで詰め込みに時間を割くことになりました)。

  • 世界史(40)

大論述(私たちの世代は中論述?)は4,5年過去問を解けばコツはつかめると思います。かといって、一問一答を侮ることのないように。失点が致命傷になります。

参考までに、社会全体の時間配分を記しておきます(カッコ内の数字は所要時間)。世界史3(5)→世界史2(20)→世界史1構成(10)→日本史4(15)→日本史2(17)→日本史3(17)→日本史1(20)→世界史1(30)→見直し

取りこぼしを防ぐために、原則として、易しい問題を先に解くようにしています。大論述を二つに分けたのは、間に時間を取ることで初見で見逃していたポイントを思い出せるというメリットが大きいです。日本史を解く順番は基本的に私の得意な順です。近年傾向が変わりつつありますが、日本史4は知識で解ける問題が多いので先に解いています。

■東進東大特進コースについて

東大本番レベル模試について

 一週間で返却されるのが大きな特徴です。必ず復習しましょう。数学科の松田聡平先生の解説授業がおすすめです。先述の数学解法の体系化、得点の最大化に大いに役立ちました。

東進の授業について

 東進衛星予備校での通期講座と並行して東大特進の授業を受けていました。東大に合格できたのは東進の質の高い映像授業によるところが大きいです。

過去問演習講座について

 私は25年の講座を取得しました。演習→解説授業→添削答案の分析のサイクルで進められると確実に力がつくので計画的に進めましょう。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

最後に

 はじめに書いた通り、私はこれといった志望動機もなく、日常学習を続けていったら運よく東大に受かったタイプの受験生です。一つだけ気付いたことをいうならば、意外とトップ層は厚くないということです。大学の合否は努力、才能、運など多くの要素に影響されて簡単に変動します。だからほんの少しでも東大に行ってみたいという気持ちがあるのなら、思い切ってチャレンジしてみる、何となく東大を目指すのもアリだと思います。