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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 文科一類

道幸 峻基さん

■センター試験得点 742点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 0 0 0 0 0 =0/440点

■受験した感触・・・ 努力は実ったはずだ。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 C 文科一類 B 文科一類 B 文科一類 E

自分を愛せ!

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 中学二年生まで私は全く勉強をしなかった。私にはプロのサッカー選手になるという夢があり、勉強には全く興味がなかったのだ。小学生の頃から毎日サッカーに打ち込み、将来への希望を持って順風満帆な人生を送っていたと、今振り返って思う。しかし、中一の冬に思いもよらない壁に私はぶつかることとなった。マイコプラズマに罹り、肺炎を拗らせたせいで体力が戻らなくなってしまったのだ。どれだけ走り込んでもすぐに息が上がり、90分走り続けることはもはや不可能となっていた。今までの人生をかけて行ってきた努力は全て無駄になってしまったのだと絶望し、心を病んだ私は学校にも行けなくなってしまった。だから母は、私が灘校や東大に受かった時、名門校に受かったことよりも、高校や大学へ進学できたことを喜んでくれた。さて、絶望の淵にあった私は、不登校になり人と関わらなくなったためか、どんどん屈折した人間になっていった。中学二年生として現役の中二病を拗らせるだけ拗らせて、捻くれた感情の中自暴自棄に陥った。しかも、それまで自分と同じようにサッカーばかりしてきた、やんちゃな子たちと関わってきたこともあり、私は秀でた点がないくせに、やけに偉そうで口ばっかり悪い人間になり下がってしまった。しかし、私がどんな人間になろうと親は私の好きなようにさせてくれた。学校に行けとは一度も言われなかったし、もちろん勉強しろとは人生で一度も言われた記憶がない(学校に行けとは、高校で寝坊が増えてから頻繁に言われた)。親のお陰で私は心に余裕を持つことができた。これが何より心の病気を早く癒すことに繋がった。母は私が一生引きこもることも覚悟したと、後で語ってくれたが、中二の夏には私のネガティヴな感情も落ち着き、段々自分を客観的に見られるまで回復した。そうすると、まず感じたのは自己嫌悪である。学校にも行かず腑抜けた日々を送る自分への苛立ちと悔しさ、情けなさ。こんなにも優しくしてくれる親に恵まれたくせに、自分はクズのまま一生暮らす訳にはいかないと、はっきり感じた。そんなとき私に残された道は勉強だけであった。自分を変えることができるのは、勉強で名のある学校へ行くことだけだと中学二年生の私は考えた。そこから私が行ったことは単純である。ただひたすら勉強をした。失った時間やダサい自分を思い出し、サッカーで培った「なにくそ」の精神を以て、テストで点を取る努力を徹底的に続けた。長くはなったがこれが私の東大志望の理由である。一度落ちるところまで落ちたのだから、親にあれだけの迷惑をかけたのだから、一生がむしゃらに高みを目指してやろうと、14の時に私は決めたのだ。その通過点が東大合格となった。強い意思を持って勉強したことが、通期の塾などに通わず現役合格を勝ち取れた要因であると思っている。

 以上、私の少年期を大まかに振り返るような内容となったが、皆さんお気づき頂けただろうか。こんなストーリーを合格体験記に載せるというのは、私が自惚れているからである。不登校から灘、東大へ進学できたという逆転のストーリーに自分で酔いしれているのだ。努力できた理由は、実は上で述べたようなものではない(少なくとも唯一の理由ではない)。私が努力できた理由はつまるところ、私がナルシストだからである。一度不登校になったのに、そこから這い上がった自分がかっこよくて仕方がないのだ。だからどんなに勉強が苦しい時でも、頑張れば頑張るほど自分を好きになれた。だから皆さん、自分を愛しましょう。受験は相対評価ですが、最後頼りになるのは自分自身です。自分を愛して、合格してください!

■東進東大特進コースについて

現代文

 東大特進の林修先生の授業は是非受けるべきです。先生の解答・解説は、論理構成がしっかりしていて、信頼できます。現代文の実力は林先生の授業で確認し、錬成しましょう。

古文

 栗原隆先生の授業では、古文の読解や文法だけでなく、文章が書かれた背景や仏教知識についても解説され、問題を解く際の理解が一層深まりました。先生の語り口調も面白く、静かな自習室で受講しているときには笑いをこらえるのが大変でした。

数学

 私は東大特進と東進衛星予備校の通期講座で、志田晶先生のお世話になっていました。論理を突き詰めて展開される志田先生の授業は、分かりやすいのはもちろん、自分で答案を書くときにもとても役立ちます。

世界史

 世界史選択者は荒巻豊志先生の授業、必修です。先生の授業を受けなければ、少なくとも東大の第一問で大学が要求する解答は書けません。毎授業頭を使うので、受講後はへとへとになりましたが、世界史の面白さに気付かせてくれる素晴らしい時間を過ごせました。

地理

 村瀬哲史先生には受験期とても助けられました。夏休み、毎日ヘロヘロになりながら勉強をし、心が暗くなっていた時も、先生の授業を聞けば画面から元気をもらえました。もちろん授業内容も、東大の傾向を的確に掴んだものとなっており、点数向上につながりました。

英語

 東大特進の宮崎尊先生の授業では、毎回良質な問題が出され、英語の感覚を維持するのに役立ちました。テキストには英語の細かい小ネタが沢山載っていたので、試験前によく眺めていました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私は六月までサッカーをしていたので、部活動と受験を両立させたい皆さんに一言。部活動で疲れていても、覚悟を持って、体に鞭打ってでも勉強をしましょう。激しい運動後の勉強程眠く、しんどいものはありませんが、周りの大半の受験生は元気な体で勉強に臨んでいます。引退してから本気を出そうと思っても、その時点で大きな差をつけられている場合も私の周りで見られました。それでも確かに、部活動をやり切った人が、引退後発揮できる力は凄まじいです。侮ることも、悲観することもなく、頑張ってください。