きっかけは「目指せる」という校舎長のアドバイス
高校1年のはじめの頃までは「自分は東大に行けるほど勉強ができない」という認識でした。しかし父から「海城にいるんだから東大を目指すのは作法だ」と言われたこともあり、東進ハイスクールでの面談で「このタイミングでこの成績でも東大を目指せるでしょうか」と質問してみました。当時の校舎長と担任助手から「もちろん目指せるし、無理な目標だとは思わない」と言われ、「それなら目指してみるか!」と決めました。その日から東大合格を目標とせずブレることなく取り組むことが出来たと考えています。
私にとって東進ハイスクール、東大特進ともに良かった点は特に以下の通りです。
私は他の大手予備校も短期間利用したことがありますが、東進ハイスクールは突出してコンタクト頻度・密度が高いです。また特に東進ハイスクールでも東大特進でも東大生の担任助手が付いてくれたことで、何をやるべきかという迷いを払拭されました。
またタイミング(進度)という点では、過去問演習については、東進ハイスクールでは高3春から共テ対策が始まります。多くの予備校では現役生には秋・冬から共テの過去問演習をを勧めるのが常ですが、そのあたりはある程度実力が付いているタイミングのため単に「形式に慣れるため」に陥ってしまう面があると思います。また夏から二次試験の対策や過去問演習が始まりますが、共テ対策という土台が出来ていることで効率良く学べたと感じます。これらを振り返ると東大受験のスケジュール感としては良いと思いました。
受験でうまくいかなかったこと
一言で言うといわゆる「文武両道」は私には難しく、高校1年の時に部活をやめました。
教科別学習の工夫と私の考えるポイント
[英語]
英語が弱かったので、東進の英単語アプリで土台づくりをしました。リーディングを先に仕上げていく方が良いと思います。リスニングは直前期でも何とかなると思います。
[数学]
数列なら差分、ベクトルなら斜交座標、軌跡なら写像、確率なら標本空間、整数なら合同式・有理数まで押さえなければ東大数学は安定しません。
[国語]
現代文は共テ・センターの過去問が一番の良問です。これが取れれば模試や予想問題で点数がとれなくても問題はありません。古典は古文・漢文の文法書と単語集を一冊ずつやったうえで後は読んだ量の勝負です。共テの古文・漢文の意味を理解して解けるなら東大含め多くの大学の試験に対応できます。
[世界史]
よく言われるように「流れ」と「覚えた単語」が全てです。
[地理]
基本的な概論を押えた上でいかに地誌的知識を増やせるかが鍵です。概論は参考書・授業で対応可能。地誌的知識は予想問題や大学に特化した演習、ニュースを押える必要があり、広がりは無限ですので終わりはありません。できる限り取り組みました。
[教科共通の工夫]
数学、理科基礎以外の全ての科目で共テ、東大二次の過去問演習でのミスを全てノートにまとめ、直前期の追い込み時で見返して自信を深めました。
全科目について受講したのですが私の感想は以下の通りです。
- 現代文:林修先生が自分にはしっくり来ました。
- 古典:古文は栗原隆先生の「難関古文」か「東大古文」のどちらかがお勧めです。漢文は私は自学でした。
- 数学:東大・京大・一橋・東工大なら、長岡恭史先生または青木純二先生がお勧めです。特に青木先生の「数学の真髄(基本原理追究編)」は、問題の解答は理解できるが「なぜその方針でその問題を解くべきか」を見いだす力すなわち数学的思考力が不足している方には最適です。また偏差値65ぐらいで頭打ちになっている人、何となく数学は得意だと思っていたものの東大数学で壁に当たっている人にお勧めです。私は師と仰ぎ著書(保存用も購入)を見えるところに飾っていたぐらいです。
- 世界史:論述が必要ですので荒巻豊志先生を受講し成果がでました。
- 地理:村瀬哲史先生がお勧めです。
模試について
東大本番レベル模試は東大受験生のなかでの相対評価が得られること、また他の東大模試よりも圧倒的に結果が早く返却され、記憶の鮮度が高いうちに見直しが出来ます。
スタッフの皆さん
東大特進コースのスタッフは皆さん東大生なのでいつでも質問・相談ができました。東進ハイスクールの担任助手も含めると幅広い意見が聞けるので非常に参考になりました。
「試験当日」について、私は慎重派ということもあり(会場まで1時間前後でも)、共通テスト、東大二次ともに試験会場に近い場所に親と宿泊しました。これは雪などの影響を受けないためでもありますが、試験当日にできるだけ体力・気力を消費したくないからです。また親にも別な部屋に泊ってもらい、完全に自分のペースで過ごせるよう食事のタイミング、内容、場所などの我儘も聞いてもらいました。また宿泊については試験日の前日ではなく更に1日前から宿泊しました。ホテルは室温や湿度や寝具などが自分に合わないこともあるため、余分の1日でそれらの環境をできるだけ整えて、前日の睡眠の質を確保したいためです。
結果として自宅から試験に赴くよりも、明らかに余裕を持って試験に臨むことができました。