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大阪府 私立 大阪星光学院高等学校 卒
東京大学 文科一類

山本 拓海さん

■センター試験得点 785点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 83 58 48 43 36 =268/440点
自己採点 80 60 70 35 35 =280/440点

■受験した感触・・・ 手応えはそこそこ。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A

文転で東大

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私は高校2年生の時点で理系コースに在籍し理科一類を志望していました。しかし十月ごろに、弁護士になりたいと思ったことと、化学が世界一嫌いだったことから文転を決意しました。進学選択という制度が存在する東大を受験するにあたって文転という選択をする人はほとんどいないかもしれませんが、一人でもいるとすれば、この体験記がその助けとなれば幸いです。

受験生活全体を見ると

  • ~高2の夏まで

平日は学校の宿題をやる(一日一時間ほど)、休日は0分というように全く勉強のエンジンがかからない状態でした。

  • 高2の夏~高3の春まで

クラブの試合のある日曜日を除いて毎日9時ごろまで塾に通うようになり、徐々に受験勉強を本格化させていきました。

  • 高2の春~

部活引退後は勉強漬けと言っていい日々を過ごしました。ただ、勉強が嫌いな体質のせいか1日10時間勉強すると体調を崩すことがよくあったので、一概に量を増やすよりも質を向上させることに重点を置いていました。


科目ごとに

  • 数学

高2は理系で勉強していたこともあり一番の得意科目でした。理系と文系ではやはり、かなりの差があります。東大の過去問は秋までに5周して、その後は他の旧帝大のものを1日1年分解いていました。個人的には解く問題量に比例して得点が上がる科目だと思っています。

  • 英語

基礎知識が不足していたので高3の春までに単語帳と熟語帳を仕上げました。基礎がついていなければ演習しても意味はないので早めに仕上げておくことを推奨します。長文読解では速読と精読の練習の比率は7対3ぐらいでやりました。東大の問題は時間との勝負なので速読に比重を置くのがよいと思います。精読では京大の過去問もお勧めです。

リスニングは東進のリスニングアプリを活用しました。私は共通テスト後に使い始めたのですが、今から思えばもっと早めに始めておけばよかったです。東大レベルのリスニングをすれば、必然的に共通テストレベルは余裕でこなすことができます。

  • 国語

現代文は自分では特別なことは何もしなかったです。現代文は全面的に林修先生に任せておいてよいと思いますが、予習と復習は徹底的にしてましょう。

古文と漢文はそれほど力は入れておらず、過去問以外には古文単語と漢文の語法ぐらいしかやりませんでした。時間は有限なのである程度でとどめておくことも必要です。

全科目完璧なんて人はいません。

  • 日本史

私は東大特進では山中裕典先生の授業を受講していましたが、東大の日本史は他大学の日本史とは系統が違うので、何かしら東大向けの授業を受講しておく方がいいと思います。

  • 世界史

文転した私にとっては最大難関でした。高1以降世界史にはノータッチだったので、ひたすら教科書を読みこんで遅れを取り戻そうとしました。文転するなら出来るだけ早めに周りにレベルに追いついておいた方がいいと思います。私は文転を決めてから1日1時間以上勉強をし、高3になる時点で18世紀までを周囲と比べて遜色のないレベルにしていました。

世界史に限らず社会科目は勉強量を裏切らないのでやりこむ価値はあると思います。

■東進東大特進コースについて

 東大特進では現代文、日本史、世界史を受講していました。

現代文(林修先生)

 林先生の授業は圧巻で、現代文は完全に委ねてよいと思えるものでした。ただ授業を受けてわかったような気になって復習がおろそかになってしまうことが多いので、なぜ自分はこんなミスをしたのかという部分を徹底的に見直す必要があります。私の場合は授業のあった当日に一通り復習して、1週間ほど経ってから再度解き直しをしていました。

日本史(山中裕典先生)

 山中先生の授業は過去問演習と図解板書で構成されています。過去問の解説が分かりやすいのはもちろんのこと、個人的には図解板書が大きな助けとなりました。東大日本史を解く上で必須な各時代の基本知識を定着させることができたのは大きかったです。また、授業を受けた人にだけ配られる文化史のまとめプリントは共通テスト対策にもってこいです。

世界史(荒巻豊志先生)

 荒巻先生の授業は第1問解説もずば抜けていたのですが、それよりも一種の啓蒙活動のような感覚で受講していました。授業のたびに自分の未熟さを実感し、もっと勉強せねばという気持ちになれました。また、世界史を学ぶとはどういうことかということもお話してくださり、単なる暗記科目でしかなかった世界史を大学でもっと学びたいと思いました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 私は文転という決断をしましたが、周りと比べて不利だなと感じたことはほとんどありませんでした。むしろ高2の間に理系科目を学んでいたことで理科基礎で苦労することもなかったですし、文系数学も楽に解けたので有利な側面のほうが多かったように思います。受験勉強はつらいことが多いと思いますが、最後まで諦めずに限りなく合格率を100パーセントに近づけていってください。応援しています。
 ちなみに私は本番で英語のマークシートに受験番号を記入し忘れました。この体験記を書いている時点では開示がまだなので採点してもらえたのかは分かりませんが、初歩的なミスで足をすくわれないように注意してください。