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東京都 私立 早稲田高等学校 卒
東京大学 文科二類

加藤 暁斗さん

■センター試験得点 796点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 55 40 52 26 46 =219/440点
自己採点 69 32 61 29 37 =228/440点

■受験した感触・・・ 古漢が読みづらく、時間も押した。数学は0完だが(1)をとにかく押さえ、また方針の提示など細かい点をかき集める努力をした。地理で悩む問題が多く時間が押したところに、対策が手薄だった中央アジアの大論述を前にして絶望しかけた。英語はリスニングABが聞きにくく(音質は問題なし)、その他もちょこちょこ苦しみながら読むことを強いられた印象。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科二類 E 文科二類 E 文科二類 D 文科二類 C

受験しかなかった1年間

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大を目指すまで

 データベース上私は早稲田高校3年ということになっているが、私は健康上の理由から高2で高校を辞めている。体調と相談しながら受験勉強に専念したいというのもあり、高2の3月ごろから東進に行くことにした。
 かねてから経済・社会系への希望はあったが、はじめは特に大学のこだわりはなく、強いて言えば早稲田高校出身である以上早慶以上は狙いたいぐらいのものだった。しかし大学について調べていくうちに、東大や一橋といった難関国立を目指したいと考えるようになった。
 4月に初めて受けた共通テスト本番レベル模試では64%と東大や一橋には遠く及ばない成績だったが、どちらにせよ遠い道のりなら、とむしろ東大へ心が傾いていった。一橋と比べ二次の社会が1つ増えるわけだが、地理でそこそこ取れたのも理由のひとつである。

東大への道

 高校を辞め1日をフルに使えるとはいえ、体調によって勉強時間が左右されるうえ、何よりたった1年で結果を出さねばならなかった。
 私は世界史地理選択だが、高校が休みがちだったせいで世界史はほぼゼロから通史を固める必要があり、英語は基礎さえ不安定だった。やることは多かったが、予習復習のサイクルだけは崩さないようにし、1つ1つ着実に進めた。
 世界史は1周通史の授業を受けただけでは当然覚えきれないため、一問一答と教科書を用いて2周目以降を固めていった。1章ごとに一問一答で用語・人名を詰め、その知識を教科書で確認し因果やつながりを意識しながら整理していくという具合だ。
 英語は東進の講座で基礎を固めた後、読解スピードを上げるために音読に精力的に取り組み、共通テストレベルのリーディングならほぼ満点をとれるようになった。初めはスローモーションのように音のつながりを意識しながら読むのがポイントで、リスニングの強化にも繋がった。また、単語帳のCDをスマホに取り込み、寝る前に目をつぶりながら聴き込んだ。
 数学はある程度出来る方ではあったが、その分苦手教科よりも後回しになり、得点源と言えるだけの実力を磨くことができなかったのがこの1年の反省点だった。

時期ごとの勉強内容

 基本は東進のカリキュラムに沿っており、夏休みごろまでに一通り学習を済ませ、夏休みごろから9月にかけて共テ・二次の過去問を解いていった。
 夏ごろには共テ形式で結構点が取れるようになっていたので、秋以降は二次の過去問と並行して弱点の対策を重点的に行った。11月後半から年末にかけては大問別に過去問を解き、実践力を磨いていった。
 年明けからは一転共通テスト対策にシフトし、予想問題を解くと共に、東進の千題テストの復習を通じて世界史の直前の総ざらいを行った。
 共通テスト以降は東大特進のテストゼミに参加し、東大志望者に囲まれた環境で急いで共通テストボケから戻ると共に、大問別演習も引き続き行った。

その他役に立ったこと

 UTaisaku-Webというサイトには、有志が得点開示のデータを収集して算出した非公式の科目別合格者平均点が掲載されており、目標設定に役立った。

■東進東大特進コースについて

講座(東進ハイスクール)

 特に役に立った講座を紹介します。
  • C組~A組(今井宏先生):ライティングを通した基礎文法から始まり、最後は東大・京大の長文を耳で追いかけることを目指す授業。音読が復習のキーとなり、その重要さを実感した。
  • 東大対策地理(村瀬哲史先生):東大と銘打ちながら初学者にもやさしく、おなじみの軽妙な語り口で基本となる地理知識をわかりやすく理解できた。

講座(東大特進)

  • 東大英語(宮崎尊先生):型にはまりすぎないフレキシブルな英語の運用力を学び、特に和文英訳や英作文で役に立った。
  • 東大古文(栗原隆先生):東大の古文を解く際に意識すべきことを学べた。
  • 数学の真髄(青木純二先生):「減点されない答案」への意識の甘さを痛感した。

過去問演習講座

 共通テストは過去問がまだ1年分しかなかったものの予想問題が充実しており、過去問・試行調査・予想問題で計10セット解くことができる。共通テスト本番レベル模試の直前は、リスニングや数学、理科基礎など共テ特有の対策が必要なものを特に演習した。
 二次対策は東大の過去問を10年分解くことができ、添削も4日程度で返却されるため、採点基準を意識した答案作成術を磨くことができた。

第一志望校対策演習講座

 過去の東大本試や東大本番レベル模試の問題を大問別・分野別に解くことができる。世界史・地理の論述や数学を重点的に演習した。

東大本番レベル模試

 他社と比べても圧倒的な返却スピードで、採点基準や結果が分からないままあいまいな振り返りをする必要がない。何が点になって何で減点されているのかを見ながらの復習を、まだ解いた記憶が残っているうちにすることができる。

チームミーティング

 志望校のレベルや文理が同じ数人で毎週集まり、1週間の学習成果の確認や次週の学習計画の立案を行う。思うように学習が進まなかった時も、このチームミーティングをきっかけに気持ちをリセットすることができた。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 試験を終えての手応えはほとんどなく、合格発表までの2週間、すでに不合格を受け入れる覚悟ができていた。しかし蓋を開ければ合格という結果。今でもなぜ自分が受かったのかが分からないでいる。ただ一つ思い当たるのは、文字通り最後の1秒まで戦うことをやめず(数学第3問(1)は本当に終了10秒前に答えが出た)、1点をかき集めようとする粘りの姿勢が功を奏したのかもしれない。答案に残したその戦いの証を、採点者はきっと評価してくれるはずだ、と私は感じている。