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東京都 私立 桐朋高等学校 卒
東京大学 文科二類

森田 悠斗さん

■共通テスト得点 898点/1000点

■共通テスト得点選択科目 日本史 地理 化学基礎 地学基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   日本史   地理  
開示得点 70 23 67 43 42 =245/440点
自己採点 65 17 63 38 42 =225/440点

■受験した感触・・・ 国語小説出題、数学爆死、リスニング理解不能。おそらく不合格だろう。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科二類 D 文科二類 B 文科二類 A 文科二類 B

E判定からの合格

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 この体験記を書くにあたり、東進が昨年度出版した体験記のうち、文科二類合格者の欄に改めて目を通しました。するとビックリ、ほとんどの人が東大入試同日体験受験でA~C判定をとり、その後も安定して好成績を取り続けているではありませんか。私のようにE判定から1年弱でA判定付近にまで成績を伸ばし、いわゆる「逆転合格」をした方の体験記は非常に少なかったです。ここでは、こんなレアな合格体験を持つ私の勉強の指針をご紹介したいと思います。東大入試同日体験受験の成績が悪くて萎えていらっしゃる方が、この体験記を見て元気をだし、学習の参考にしてくだされば、私としては非常に嬉しいです。

東大入試同日体験受験~夏休みにかけて

 高校2年生が終わるまでは、勉強と課外活動(生徒会)を両立しており、同日模試の結果が悪いのは予想通りでした。東大入試同日体験受験の返却後にまず最初に行ったのは、「模試成績表の徹底分析」です。自分が得点を落としがちな分野を科目ごとに特定し、なぜその失点が発生したのか、得点を上げるにはどのような勉強に取り組めばいいのかを、非常に深く思索しました。ここで、6月に控える東大本番レベル模試での目標点数を大まかに定め、それに合わせて勉強を行いました。具体的には、英作文対策、数学の基礎的な部分の再確認、社会科目の全体像を把握する学習等を行いました。6月の東大本番レベル模試では思うような結果が出せなかったものの、この分析に基づいた学習は非常に役立ち、後に成績が急上昇する土台となりました。

夏休み~冬休みにかけて

 夏休みには東進の第2回8月東大本番レベル模試を受けました。結果が返ってくると、成績表の徹底分析を行い、その後の学習計画や試験を解く際の戦略の決定に役立てました。
 夏休みの終わりごろから、過去問演習を始めました。過去問演習で気を付けたのは、「解くだけで終わらせない」ということです。科目ごとに問題演習が終わると、自分が得点を取り損ねた分野について、教科書・参考書への書き込みやノート作りを行い、その後の復習に役立てました。特に、短い解答欄に収まるだけの解答要約能力が求められる古典の過去問演習においては、あえて厳しい採点基準でどのような答案を書けば得点がもらいやすいのかについても分析しました。こうして、二学期の学習の大半は過去問演習に費やすこととなりました。

冬休み~共通テストにかけて

 共通テスト対策は、12月下旬ごろから計画的に行いました。共通テストは、学力というよりも、大量の問題を短い試験時間内に解き切るだけの情報処理能力が問われる試験だと思います。ある程度の慣れと対策が必要とされますので、私は「慣れ」の側面で不安の残る、国語・英語リスニング・情報の三教科について特に重きを置いた対策を行いました。結果、これらの科目では十分な点数を取ることができた一方、対策が疎かになった地理と数学Ⅰ・Aでは大きく失点してしまいました。対策の重要性を痛感させられました。

共通テスト後~東大二次試験にかけて

 共通テストが終わった翌日から学習計画を立てはじめました。学習計画は、①二次試験本番までにやりたい勉強をリスト化し、②そのそれぞれに優先順位をつけ、③優先順位の高いものから、2時間単位での計画表に組み込んでいく、という形で作成しました。学習は過去問ベースに行い、東大特進の教材や教科書学習により足りない知識を補いました。

■東進東大特進コースについて

東大特進の授業

 塾・予備校に通わなかった私にとって、東大特進での授業は、東大入試に関する情報を得る非常に有意義な機会となりました。以下の四名の先生の授業を主に受講していました。
  • 林修先生(現代文):多くの方が仰る通り、根拠を持った記述答案の作り方を学べる貴重な授業です。ただ、復習の仕方に苦心しました。最初のうちは復習段階で完璧な答案を作ることを目指していましたが、模範解答の要求水準が高いだけに、なかなか得点が上がらず、復習をおろそかにしたところ、直前テストゼミで悲惨な点数を取ってしまいました。そこで、指定時間内に目標点(私の場合は第一問で25点、第四問で10点)をとる方向性で、過去約10年分の問題の復習を行ったところ、最後の一か月で得点力が伸び、本番でもそれなりに根拠を持った解答が書けました。
  • 青木純二先生(数学):問題を見たときの着眼点や、論理的な答案の書き方について丁寧に解説してくださる授業です。ただ、初めて授業を受講した際は、大学範囲の論理記号が板書され、困惑しました。そこで、先生の著書「数学の真髄―論理・写像―」を読んで授業スタイルについて理解したうえで、次回の授業からはオンラインで時間をかけて受講するようにしたところ、無事内容を理解・吸収することができました。
  • 駒橋輝圭先生(英語):時間制限が厳しく、戦略の構築が重要とされる東大英語においての、各大問への向き合い方について、テストゼミを交えつつ教えていただきました。
  • 村瀬哲史先生(地理):地理という科目への向き合い方や、東大で頻出の分野・設問要求について、楽しく学ぶことができました。

東大完成特別講座(大問分野別対策)

 駒橋先生(英語)の、「4-A正誤問題対策」について。この講座を受けるまでの私にとって、対策法の分からない4-Aはすべて選択肢eで解答し捨てるのが常でした。しかし、この講座を受けてからは4-Aの対策法が少し分かるようになり、演習を積んだ結果、演習段階では最低2問、基本3問正解できるようになりました。本番では3問正解できました。ちなみに本番、選択肢eに正解は一つもありませんでした。そういうことです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 東大入試同日体験受験からしばらくの間は、成績が伸び悩みました。夏の東大模試のリスニングで4点を取ったときは、さすがに不安になりました。直前期、得意だと思っていた数学の過去問演習で思うように点が取れず、焦燥感に駆られました。本番の試験では、得意科目が難化して思うように点が稼げなかったうえ、小説(大の苦手)が出題され、英語のリスニングが終わるころには心が折れかけていました。それでも、なんとか諦めずにやってきました。
 いろいろ苦労はあると思います。でも、諦めずに頑張ってください。皆様のもとに春が訪れることを心よりお祈り申し上げます。