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東京都 国立 東京大学教育学部附属中等教育学校 卒
東京大学 文科三類

新間 悠史さん

■センター試験得点 783点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 76 20 63 39 41 =239/440点

■受験した感触・・・ 社会はかつてないほどの感触……でも数学で1完もできなかったしこりゃ無理だな……

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科三類 E 文科三類 D 文科三類 E 文科三類 E

無謀でも無駄じゃなかった

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

志望理由ほか

 私が東大を本格的に目指し始めたのは去年の二月ごろでした。これまでの人生、なにか人に誇れるような努力もしておらず、そんな自分がどこまで行けるのか気になって受験勉強には真剣に取り組むと決めました。去年の共通テスト同日体験受験で京大D判定をもらい、勢いづいて簡単な気持ちで「一番だから」という理由であこがれていた東大を目指すことにしました。たいそうな理由もなければ、自慢できる成績でもない私の挑戦は無謀であると何度も思いました。しかし自己変革への期待や、やるうちに楽しみが生まれてきた受験勉強を支えとして最後まで頑張りました。
 私は去年、この体験記を読んで自分と同じような成績の方に勇気をもらい、その丁寧な内容に感謝しました。皆さんが今判定が悪くても、こいつみたいなやつもいるんだな、と勇気が得られるように自己分析をしたいと思います。

高校2年2月までの勉強の進捗

 私は高校三年にあがるタイミングで文転したので世界史も地理もAまでしか習っておらず、また数学は2Bまでの範囲を一通り習っていましたが基礎解法もマスターしていませんでした。国語は現代文は得意で、漢文は東進の講座で共通テスト対策を行っていましたが古文はフィーリングで解いていました。まともに勉強していたのは英語だけで語学留学に2週間行くために文法事項や構文、基本単語は抑えており、東進の講座もとっていました。

高校3年の学習の流れ

  • 春休み

現状自分の優先課題は世界史の範囲を一周すること、古文の基礎知識を入れること、数学の応用問題を解けるようにすることの3つだと感じました。地理Bは学校の授業があり覚える量も少ないのであとまわしにして、英語は複雑な構文の読み方についての復習をメインにおきました。

世界史は東進の通史の講座をとにかく進め、古文は文法知識を詰め込み、数学は東進の講座で基本解法や根本理解に勤しみました。

  • 4月から7月まで

この期間は東進の講座を進めていました。具体的には英語と数学、現代文などの問題の形式に慣れが必要な科目については東大の問題形式に対応した講座をとっており、共通テスト対策として夏休みまでに社会以外の科目の過去問をやりました。

  • 夏休みから9月

過去問を進めました。数学や古典に関しては勉強が足りておらず、特に古典は記述答案の書き方の練習をしておらず惨憺たる結果が多かったです。このころから記述答案の書き方についての講座を仕上げていきました。社会は依然インプット優先でした。

  • 10月から1月

英語は復習メイン、数学は解いた数が重要となる数Aの演習がメインになり、現代文は東大特進の講座を中心にやりました。苦手だった古文は10月から三日に一回共通テスト向けの演習を行うなどしはじめ、社会系科目は過去問を行い、それ以外には地理は応用問題の演習をふやし、世界史はインプットの仕上げを行っていました。理科基礎は11月から復習をはじめそれ以外の共通テスト対策は12月から始めました。

  • 直前期

解いた後に当時は勉強不足でおざなりにしていた過去問の徹底研究を行い、解答と自分の答えを何度も何度も見返しました。

各科目ごとの印象

  • 英語……リスニングさえちゃんとやっておけば特殊な演習をそこまで積まずとも他は大丈夫。
  • 数学……文系ではいかに微積、存在条件の問題でミスらないかが鍵かも。
  • 国語……現代文は第4問で差はつかない。古典は一見してわからない解釈の問題が出たとき、大きく差が出るから何となく読んでいてはだめだ。
  • 世界史……通史を固めたら資料集と教科書の反復で第2、3問はいける。第一問は問題次第。
  • 地理……学んだ内容をそのままかける問題やその場で考える問題もあり見極めが重要。日本地誌はまじめに小中学校で地理を学んでいなかった人はちゃんと学びなおすべきところあり。

■東進東大特進コースについて

東大特進

  • 世界史……世界史選択者で世界史好きだなと思っている方は是非とも一度荒巻豊志先生の講座を取ることを勧めます。内容は過去問をとにかくやりまくるというもので、これをやることで自習の際にもアンテナを張って勉強ができるようになります。そして先生の問題の解像度を上げる背景知識はワクワクするでしょうし、問題文の言葉一つ一つに目を配り編み出された解答にはおもわずうなるものがあります。この授業が私の勉強のモチベでした。
  • 現代文……林修先生の言う通りのことを意識して問題を解くことができれば合格者平均くらいの点数は目指せると思います。しかし、自分は林先生の文章の論理の緻密な解説を前にして自分の読み方はなんておろそかだったのかを痛感させられる日々でした。
  • 古文……栗原隆先生の解説はクセがあり私は楽しんで受講することができました。文法はマスターしたのに文章があまり読める気がしなかった私でしたが先生の授業で古文にもちゃんと文構造があることを学びました。とても論理的に古文特有の文の読み方について解説して下さり、様々な文に対する態勢がつきました。

東進ハイスクール

  • 数学……長岡恭史先生の講座をとっていました。厳密な論理を説明してくれる先生の授業は難しく、食らいつくのに必死でしたがだんだんとなれてくる感覚を得ました。難しいと感じたことからは一度距離を取ってみることも大事だと学びました。
  • 英語……東進リスニングアプリは難易度、時間共に日々の学習にちょうど良く何度も聞きシャドーイングを繰り返しました。講座は飛翔のための英文読解講義(応用)にお世話になりました。何度も復習することでどんな複雑な文構造でも焦らず読めるようになりました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 帰り道、あとどれほどこの生活が続くのかと何度も考えていました。E判定をとって、ミスを復習するとき自分に足りないところを把握していたら意外とへこまないものです。それでもE判定なので、何度も自分の進め方や勉強法に不安を感じました。記述問題において一番重要なのは言葉に敏感になることだと思います。聞かれ方によって解答に入れる要素を峻別し、コンパクトにまとめる訓練こそが神髄であると思います。その作業には基礎力が必要ですが、それを身に着ける勉強はきっと人それぞれだと思います。自分が一番続けられ、効果が実感できる勉強法を模索し、解答プロセスを自分で言語化して身に着ける作業が受験だと思うので、具体的な戦略は周りの大人と相談してもらい、私の体験談は自分のペースと比較して気分を落ち着かせるために利用していただきたいです。