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千葉県 県立 千葉高等学校 卒
東京大学 文科三類

加賀谷 昊さん

■センター試験得点 746点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   日本史   地理  
開示得点 86 16 72 37 43 =254/440点

■受験した感触・・・

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科三類 E 文科三類 E 文科三類 D

数弱が部活を完遂してつかんだ合格

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私は高校入学時より東京大学を志望しており、その決意が揺らぐことはありませんでした。しかし実際に本格的な受験に向けた勉強を始めたのは、東進に入塾した高校1年生の12月で、もっと早くから勉強を始めていれば、と受験期には後悔していました。特に数学は東大入試同日体験受験で7点、12月の最終共通テスト本番レベル模試では数学ⅠAは50点、数学ⅡBは35点と、とにかくひどい数弱です。数学に苦しんでいる方々の参考になればと思います。

東大志望の理由と決定時期

 私は文学や史学に興味があり高校入学時から文学部に行きたい、と漠然と考えていました。そして、史料編纂所も有し最もレベルの高い東京大学を目指そう、と思っていました。しかし模試で全く成果がみられず、常に志望レベルを下げることが頭の中にあったのも事実です。最終的に、失敗したら浪人を許してもらえるということで、東大を受験しました。

部活との両立

 野球部に所属しており、平日4日間と土日の両方活動していました。とくに土日は練習試合が主だったので朝から夜まで部活があり、勉強に時間を取ることが難しかったです。3年生の7月に引退するまで、模試は当日はもちろん、後日で受けることすらできないことも多く、両立の難しさや焦りを感じていました。平日も最寄り駅に帰り着くのが9時前で、1日1時間程度しか勉強できず、特に基礎知識のインプット不足に頭を悩ませていました。三年生への進学のタイミングで引退する学校や、学業専念のために退部する人もいると聞きます。しかし私は最後まで高校野球をやり切ろう、と決意して全力で取り組みました。部活をすることで圧倒的に勉強時間が不足するのは確かですが、精神力や引退後の勉強への集中力は部活でしか身に着けられなかったと思います。
 自宅から遠い学校との練習試合の際の移動時間で日本史の一問一答や単語帳を確認し、歩いているときにはイヤホンでリスニングに向けて英文の音声を聞いたりしていました。

うまくいかなかったこと

 とはいっても、疲れた時にもとにかく勉強!という意識を持つことは難しかったです。電車は混んでいて座れなくて寝れなかったので、意識を無にしてぼーとしている時間も多かったです。電車内では主に暗記物をやることになると思いますが、頭が眠っている中無理に知識を詰め込んでも効果が薄すぎるので、割り切って休む時間とするのもありかもしれません。
 さて、最も大事なのは、朝の時間の使い方です。私はとにかく朝に弱く、いわゆる夜型でした。最後の夏休みも、開校時間の9時から勉強を始められず、お昼ごろから登校する生活になってしまいました。この習慣はなかなか治らず、たるんだ生活を行った結果、過去問を試験直前に何とか解き切るというぎりぎりの学習になってしまいました。このような状況で本番に挑むと、自信のなさや不安に襲われ、過度な緊張をすることになります。理想としては、朝と就寝前に暗記、昼間に頭を使うものを学ぶことがよいと思います。
 夜遅くまで勉強するのが習慣になると、実際の試験時間に眠くなってしまうので規則正しい生活は必ず有益です。

教科ごとの対策

1)国語

 現代文はとにかく経験を積んで、勘ではなく確かな根拠を拾い集めて論理的に解答を作成する力を身に着けることが大切です。自分の答案を自分で採点するのも、時間がある場合は非常に効果的です。

 古典はとにかく古文単語を覚えました。学校の古典担当の先生の授業が素晴らしく、古文漢文は好きな科目だったので文法事項は授業などで身につきました。もちろん文法は必須ですが、現代語訳や内容説明では完全な現代語への逐語訳が前提です。最低2周は古文単語帳を確認するのがよいと思います。

2)数学

 とにかく苦手でした。共通テストも8割弱しか取れていません。その反省を踏まえ今言えるアドバイスを書きたいと思います。

 まず高2の段階で基礎的な数学知識は完全にしたほうが良いと思います。高3では過去問やレベルの高い問題集をひたすらといて複雑な問題にも「なれる」ことが大切です。問題に対面したときにすぐに様々な解法の候補を用意できるようになると安心です。

3)英語

 東大の場合は特に、帰国子女のライバルも多く、苦手な人はとことん苦手な科目だと思います。私は小さいころから積極的に英検に挑戦しており文法や最低限の単語には自信がありました。

 和訳ではわからない単語があると満点を取ることがかなり難しくなります。過去問で出てきた知らない単語を自分でまとめたり、日常生活で「英語で何というんだろう」と思ったことをすぐ調べたりすることで対策しました。

4)地理

 意外にも暗記事項が多く、時間を取られました。共通テストの対策を真剣に行えば必要な知識はほとんどつくので、地道に学習していくとよいです。

5)日本史

 記述だからと言って年号や細かな人名の暗記をおろそかにすると、具体的で説得力のある論述ができなくなります。共通テストも得点につながるので、一問一答などで基礎から上級レベルの知識を身に着けるとよいです。

■東進東大特進コースについて

 通期講座で数学は青木純二先生が素晴らしかったです。公式など数学の全てを自分で考えて組み立てる力が身につき、数学の真髄が分かった気がします。
 国語は林修先生にお世話になりました。今まで選択式の問題が多く、勘でも解けてしまっていましたが東大はそうはいきません。文章内に散らばった根拠を見逃さずに、論理関係を正確に見抜く力が付きました。
 特に自分の力の成長を感じたのは、過去問演習講座です。二次対策では、添削をしてくださるので自分の現状が分かる上になにがだめだったのか、復習に大いに役立ちました。解説授業も1問ずつ丁寧なものが用意されており、もやもやとわからないまま次に進む、ということがありませんでした。
 英語の宮崎尊先生は、時に語源まで解説しながら、一つの要素で多くの問題に対応できるような授業をしてくださいました。とくに文法問題にはかなり対応力が付くと思います。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 ずっとE判定で、試験の手ごたえも最悪だったので、入試終了後はほとんどあきらめていました。合格していたと分かった時は本当にうれしかったです。数学は最後まで苦手でしたが、その分国語、英語、日本史で埋め合わせられたのではないかと思っています。もちろん苦手をつぶすことは大切ですが、それをカバーできるだけの得意科目を作ることも大切です。とにかく、身近なことにも興味を持って受験につなげ、体調を維持して好不調の波が少なくなるようにしていくのがよいです。基礎をおろそかにせず、細かい知識にも意識をもって、あきらめないことが大切だと思います。