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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 文科二類

安井 泰介さん

■センター試験得点 798点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 68 32 59 38 42 =239/440点
自己採点 73 45 55 35 35 =243/440点

■受験した感触・・・ 英数がいつも通りの実力が出せなかったが、今年は平均点もさがるだろうしさすがに通ってくれ……。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 B 文科二類 A 文科二類 C 文科二類 B

×無駄な時間を過ごさない 〇無駄な勉強をしない

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私が東大受験を意識し始めたのは高1の終わりごろだったと思います。文系を選択した以上、やはり最高峰のところに進学したいという思いで東大志望を固めました。官僚志向の強い文科一類にするか、経済志向の強い文科二類にするかは夏ごろまで決めていませんでしたが、法を勉強するのはなんだかしんどそうだというのと、経済学は実用的でおもしろそうだというかなり漠然として理由で、文科二類を志望しました。

受験全体を通して

 とにかく私が受験勉強をするうえで常に気にしていたことは、「無駄な勉強をしていないか」ということです。これはタイトルにもある通り、「無駄な時間を過ごしていないか」とはちがいます。「無駄な時間」というのは、たとえばYouTubeをだらだら見たり、学校で友達とだべったりするということですが、これらは息抜きとして必要な場合もありますし、休息をとるか取らないかの判断はその人の学習状況ややる気によるものなので、ここでは話題にしません。一方で、「無駄な勉強」をしていると、勉強時間だけが蓄積されていくので自己満足感が高まります。にもかかわらず、模試や定期テストなどで思った成績があげられないので、これは勉強時間が足りなのではないか、という危機感を感じて、もっと「無駄な勉強」をしてしまうという悪循環に陥ります。しかし、何が無駄で何が無駄でないのかという判断は、夏ごろまで自分も不明瞭で、それまではたくさん無駄な勉強もしてきました。以下、私がどのような勉強をしてきて、どんな失敗をしたのかを、科目ごとに紹介していきたいと思います。

英語

 高1高2の間はひたすら文法・語法と単語をやり続けました。とにかく英語は習慣づけるということが何よりも大事だと思っています。私の場合、高2のうちにかなり基礎知識をいれ、少々難解な英文読解や和訳もできるようになっていたので、そこで調子の乗ってしまい、高3に入ってからは週に一回の授業の予習をする程度で英語に触れる機会が大幅に少なくなりました。その結果学校の中でも模試の英語の成績が下がり、夏の模試でも半分しか取れなかったので、そこからしっかりと授業の復習をしたり、極力毎日何かしらの形で英語に触れるようにしました。特にリスニングが苦手だったので、聞けなかったところを何度も聞きなおし、発音やシャドーイングを織り交ぜて毎日帰宅後に約30分していました。なかなか東大の形式に慣れませんでしたが、秋ごろから設問ごとに、時間をかけて取り組むようにしました。そこで高1高2で培った土台が活きてきたのか、秋の模試以降東大英語の点数がどんどん伸びていき、90点台も狙えるところまで来ました。

数学

 とにかく量をこなしました。分野ごとに苦手科目があるのであればその分野においてわからない問題を徹底的にやり直す必要がありますが、最後のほうになってくるとより自分の苦手なことが細分化されてわからなくなってくるので、とにかく出会った問題を手当たり次第に解いていました。

世界史

 この一年間で最も勉強法に悩み、それ故最も時間をかけた科目だと思います。私は高3の初めから、さあ社会を勉強し始めるぞとなったときに世界史の量の多さに圧倒され、血迷ってまとめノートを作り始めました。これ、最悪です。まとめノートはよりきれいであればあるほど、作っただけで気持ちよくなってしまって、その内容を覚えようとしないので、推奨しません。何より、この世の中には私たち受験生よりもはるかに世界史に精通した先生たちによって書かれた数々の参考書が存在するので、素人の私たちがわざわざ作り直す必要はなかったのです。まとめノートの失敗を経て、教科書を読みまくるスタイルに変えましたがこれも失敗でした。元来私は本を読むのが嫌いで、ましてや世界史の教科書なんて、(特に前半は)全く面白くないので、いつのまにか字面を追っているだけで何も頭に入りませんでした。結局私が行きついた勉強法はひたすら問題を解いて教科書や資料集で調べて知識を吸収するというやり方でした。わからない問題に出会うと、脳が知識を欲する状態になるので、そのタイミングで調べると、その問題には直接かかわってはいない周辺知識までも吸収しやすくなるのだと考えています。世界史の勉強においては、私のような「問題を足掛かりにして調べていくスタイル」と、「教科書や資料集を繰り返し読みまくるスタイル」の二つに大別されると思っています。

■東進東大特進コースについて

  • 現代文

私は復習をするということが嫌いな人間だったので、極力授業の中で林修先生のメソッドを体得するように心がけていました。この授業を受けて、いわゆる「禁忌」を犯したり、簡単な問題でぽろぽろ要素を落とすというようなことはなくなりました。この講座で培った、聞かれたことに対して過不足なく答えるという訓練は、現代文に限らず地歴の論述においても活きてくることだと思います。

  • 古文

私は古典が大の苦手だったのにもかかわらず、ほとんど勉強していなかったので、東大本番レベル模試を含むすべての東大型模試で結局一度も古文の点数が二桁に乗りませんでした。夏ごろからいやいやながらも古文単語は覚えて、共通テスト前に文法書を一周して、何とか共通テストは切り抜けたのですが、ちゃんとした読み方をわかっていなかったので記述式の二次試験の過去問はさっぱりダメでした。そこで手遅れだとは思いながらも栗原隆先生の講座とテストゼミを受講しました。あまりのわかりやすさに圧倒されるとともに、自分は全く古文の読み方をわかっていなかったことを痛感し、なんでもっと早く受けなかったんだろうと強く後悔しました。古文の苦手な人は基礎知識を蓄えたうえでできる限り早く講座を受講し、対策することをお勧めします。

  • 世界史

荒巻豊志先生の授業は、東大世界史に対して誰よりも真正面から向き合い、その解答までのプロセスを私たちに提示してくれる授業でした。夏ごろまでは私自身全然世界史の対する知識もなく、また先生は時折少し厳しいお言葉を投げかけられる(ですが、とても生徒思いの先生です。)ので、多少しんどさはあったのですが、それでも、ただ面白いだけでなく点数に直結するような授業をしてくださるので、講座を受け続けてよかったと思っています。また先生は受験に全く関係ないようなとても興味深い雑談もよく話されるので、「いわゆる知識人というのはこういう人のことを言うんだな」と思わされるとともに、歴史に対する知的好奇心をくすぐられました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 入試が終わってから合格発表までの二週間程度の間、最も強く思ったことは、「うわ~、マジでもう一年も勉強するなんて絶対したくない」ということです。現役で第一志望に合格するということは本当に思っていた以上に気持ちのいいことです。その目標を達成するためには、できない問題を放置してできる問題をやり続ける時間も、まったく復習しない復習ノートを作っている時間も、教科書の字面を追っているだけの時間もないのです。無駄のない自分なりの勉強法を確立することができれば、勉強づけのつまらない日々ではなく、楽しい学校生活とともに、充実した受験生活を送ることができるはずです。なにはともあれ受験は勉強したもん勝ちです。夢を自分でつかみとれるよう、頑張ってください、応援しています。